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2016.10.26
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カテゴリ:災害・防災
大川小訴訟、14億円賠償命令 津波襲来「予見できた」(朝日新聞)

東日本大震災の際に、津波で74人の児童と10人の教職員が死亡・行方不明となった宮城県の石巻市立大川小学校をめぐる裁判の判決が出た。

仙台地裁(高宮健二裁判長)は、児童23人の遺族が石巻市と宮城県に計23億円の損害賠償を求めたことに対して、市と県に約14億円の賠償を命じる判決を言い渡した。
判決では「市の広報車が大川小付近で津波の接近を告げ、高台への避難を呼びかけた時点までには、教員らが大規模な津波の襲来を予見できた」「その上で、被害を避けられる可能性が高かった学校の裏山に避難しなかったのは過失」とした。

原告側は大津波警報を伝える学校敷地内の防災無線や、迎えに来た保護者が「津波が来るから山へ」と教員に話していたことなどから、学校側の過失を主張したのに対して、市と県は大川小が津波の浸水想定区域に入っておらず、津波の際の避難所として指定されていたことなどから「予想できなかった」と反論していた。

事後においては、事実の究明を訴える遺族側に対して、市が誠意を持った対応をしていないことが問題とされるなど、遺族の市に対する不信感も高まっていた。
これは遺族側に大いに同情するが、はこの訴訟とは別の批判であるべきとも思う。

この事故(あえて呼ぶならば)にはさまざまな背景があり、簡単に語ることはできない。
大切な子どもたちを失った遺族の気持ちは察するに余りあるし、結果的に避難が遅れたことが犠牲につながったことも間違いはない。
市町村合併による市の広域化が各学校への詳細なケアを難しくしたという指摘もあるなど、そもそもの市の体制にも問題があったことも否めない。

一方で、裁判の争点が「津波が大川小まで到達することを予想できたか」という点にあるとすれば、確実に予想することは「あの時点では」難しかったのではないかと考える。
もちろん、今同じ状況で同じ判断をすれば間違いなく罪を問うだろう。
しかしあの時点で(比較的防災に明るい人であっても)あそこまでの津波は予想できなかったはずだ。
そして「津波が川を遡上する」現実も、多くの人はあの時初めて目の当りにしたのではないか(大川小は結果的に北上川を遡上した津波に襲われた)。

確かに、ハザードマップで浸水想定区域を外れていたとしても、「想定外も考慮すべき」であることは事実だ。
そこでどんな行動が考え得るか、もちろん裏山を登ることは大きな選択肢であったが、そこで結果として正しい判断をとれなかった教員に責めを負わすのは酷であるともいえるし、今後同様のケースで教員の責任が問われることになるとすれば、それは非常に重い判決と考える。

もう一つ、(今後のことも含めて)考えておきたいのは地震そのものの影響だ。
津波の被害があまりに大きかったことに意識を奪われがちだが、地震の揺れも大きなものだったことも考慮しなければならない。
石巻市の震度は6強(当初は6弱の発表だったが後に修正された)。
その強烈な揺れで動揺して動けない子どもたちがいたことは報告されている。
その中で、(崩れる可能性もある)裏山を登る判断をすることは簡単ではなかったのではないかという点も考えられていい。

既に出ている結果に対して、その当時の状況を鑑みて評価を下すことは難しい。
教員たちの対応は結果として大きな過失になった。
しかしだからといって重い罪を負わせることが正しいと言える自信はまったくない。
個人的な願いを言えば、被災者(特に亡くなった教員)にこの災害で罪を問いたくない。





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Last updated  2016.10.26 18:11:01
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