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カテゴリ:地図作成
TomTom自動運転地図データ、HEREと異なる位置推定(日経テクノロジー)
オランダTomTom社が開発中の自動運転用高精度地図データ「RoadDNA」を公開、ドイツHERE社とは異なる位置推定方法を採用していることが明らかになった。 HEREの自動運転用地図データは、レーザースキャナー(LiDAR)で集めた点群データをベクトルデータに変換して、信号機や標識などの地物は属性を持つことで自車位置を照合するための特徴物としている。 この方法は点群をベクトルデータにすることでデータ量が小さくなる利点がある。 ちなみに日本で開発中のダイナミックマップもこちら方式を採用している。 一方TomTomの位置推定は周囲の物体を全て特徴物として扱っている。 任意の空間内の地図データとLiDARで認識した周囲の物体の一致する度合いを計算して、自車位置を推定する。 この方法では特定の特徴物に依存しないため、悪天候時や遮るものがあるなど特定の特徴物を認識できないケースでも自車位置推定が可能。 また、地図作成にあたり属性付与の工程が不要であることから自動化がしやすいという利点もある。 点群を使用する場合ベクトルに比べてデータ量が大きくなる点が懸念されるが、まとまった数の点群を一定の大きさの直方体データとし、その集合体で地図データを構成する手法を採用した。 この点群の直方体は2次元地図でいうなればタイルにあたるものだろうか。 かさらに車載センサーが取得しやすい空間内の下側のデータ密度を上側に比べて高めにしているのもデータ量の軽減に貢献している。 TomTomではこの「RoadDNA」とベクトルデータの「HD Map」も開発しており、高精度な自車位置推定を必要としない自動運転(レベル2ということだろうか?)では「HD Map」を使用するという。 自動運転用高精度地図は自動車側との連携が大きな意味を持つ。 HEREは現在ドイツの自動車メーカー3社が出資しており、それ以外の自動車メーカーも取り込む動きを見せている。 TomTomもドイツの自動車部品サプライヤーのBoschやアメリカの半導体メーカーNVIDIAと協業しながら開発を進めてきた。 そして日本でも地図メーカーと自動車会社が連携して独自にダイナミックマップの整備検討を進めている。 自動車メーカーごとに地図が異なれば、それぞれのメーカーがマーケット対象となる世界中の地図を整備更新しなければならないことになり、現実的ではない。 地図のベースの部分ではある程度仕様が標準化される必要があることは言うまでもなく、今後のメーカー間の調整が注目される。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.01.12 01:22:28
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