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HERE とパイオニア/インクリメント P、自動運転時代を見据えてグローバルな地図ソリューションおよび次世代位置情報サービスの提携に合意 （パイオニアプレスリリース）

パイオニアとHEREの提携が正式に発表された。
両社は昨年、パイオニアの「3D-LiDAR」センサー技術を活用することで自動運転用地図の更新・運用を行う「データエコシステム」の開発検討を共同で行うことで合意していたが、今回の提携はさらに本格的なものになる。

両社は今後、それぞれに保有する地図と自動車関連技術を組み合わせることで、グローバルな標準地図の相互提供と自動運転用高精度地図ソリューションの提供に向けた取り組みを進める。


＜両社の提携の概要（プレスリリースより）＞

両社の協業の内容は以下のとおり

【グローバルな標準地図サービス】
ドイツの自動車メーカーが共同出資するHEREとパイオニアの子会社であるインクリメントＰがそれぞれが保有する地図データを既存および将来の製品やサービスに相互利用する。
HEREはインクリメントＰの日本向け地図データを利用することで、世界の顧客に向けてグローバルな地図サービスを提供することが可能となる。
パイオニアはHEREの地図データを利用して海外の顧客向け製品やサービスを展開していく。
HEREとインクリメントＰがそれぞれ地図を供給している地域については、両社のメリットが活かせるように今後の協業の可能性を検討していく。

【自動運転用グローバルな高精度地図サービス】
HEREとインクリメントＰはともに自動運転用高精度地図を制作しており、ニーズに応える世界共通の高精度地図ソリューションの実現を目指している。
両社はパイオニアの「3D-LiDARセンサー」で収集したデータを、自動運転向けを含むさまざまな領域の高精度地図ソリューションに活用することを検討する。

【パイオニアのセンシングデバイスから収集したデータの位置情報および地図更新サービスへの活用】
HEREとパイオニアは自動車業界を含めたさまざまな業界向けに、パイオニアの市販用デバイスでセンシングしたデータを利用する次世代位置情報サービスを構築、2018年中の市場導入を目指す。
これにより、HERE のオープンロケーションプラットフォームを活用した、ドライバー向けのリアルタイムクラウドデータサービスの情報量は充実することになる。
今後は、HERE とパイオニアそれぞれが保有するロケーションプラットフォームの連携や、センシングデータを用いた地図データベースの更新について検討を進める。


世界を代表する地図ベンダーと日本を代表するナビメーカーの踏み込んだ提携であり、今後の地図市場に大きな意味を持つことになりそう。
とりわけ自動運転用の高精度地図の整備に向けて、世界的な動きの中でリードするHEREが日本の取り組みにどのような形で関わるのかが注目される。

国内では自動運転用のダイナミックマップの整備のために、関連会社が出資してダイナミックマップ基盤企画を立ち上げて整備を進めており、パイオニアの子会社であるインクリメントＰもそこに参画している。
HEREは海外において先行している部分もあり、今後の動向を終始したい。

また、日本は海外に比べて地図に関する要件が高いとされており、これまで海外の地図ベンダーが日本の地図へ参入することは難しかった。
GoogleやBingなどはゼンリンのデータを、AppleがインクリメントＰのデータを使用しているが、ここにHEREが参入してくることの意味も大きい。

地図業界としては色々と目が離せないことになりそう。