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伸ばせば3メートル以上! ジャバラ地図『全国鉄道旅行』の存在意義(ITmedia ビジネスオンライン)
昭文社の隠れたロングセラー商品である『全国鉄道旅行』の記事。 日本の鉄道路線図をデフォルメにより1枚に収めた紙地図で、広げると3.2mにもなる長い地図が蛇腹状に折りたたまれており、持ち歩けるコンパクトさが売りでもある。 この蛇腹折りが実は見やすい。 常に適切な大きさの状態で必要な場所を見ることができるうえに、それぞれの地域と路線の密度等を勘案したデフォルメが効いている。 記事はほぼべた褒めの内容で、筆者者である杉山淳一氏の趣味趣向的バイアスが多分にかかっているわけでが、それを差し引いたとしても、この地図がロングセラーになるだけの理由があることは十分に理解できる。 記事にあるような「乗りつぶしの友」としてはもちろんだが、観光地図としてもよくできているので、地図を見てあれこれ妄想しながらのプランニングにも最適だ。 などと書いているのも実は自分もかつてこの地図の愛用者だったからだ。 地図全般で見れば紙地図の売れ行きが不振を極める中、記事にあるように『全国鉄道旅行』は健闘を見せている。 そこにはこの地図が持つ紙地図ならではの強みがある。 3.2mにも及ぶ長い地図をいっぱいに伸ばして見る醍醐味に加え、必要な部分を蛇腹でコンパクトに見ることもできように、一覧性とクローズアップが両立されていることだ。 特に蛇腹の操作性の良さは特筆もので、パタパタとめくりながら地図をたどるのはスクロールの紙地図版といっていい。 記事の最後に書かれている「大切なことは、毎年、新しい経年版が出ることだ。100万部を1回だけより、1万部を100年続けてほしい」という一節は大いに同意する。 これまでの経年版の積み重ねは日本の鉄道をめぐる社会的状況を如実に反映している。 新幹線網が延び、国鉄がJRになり、ローカル線が衰退する様子が地図という形で可視化されていることはそれなりの意義がある。 これからも「紙地図」として経年版を続けていって欲しいと切に願っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.05.27 00:47:26
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