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テーマ:国際恋愛(198)
カテゴリ:相棒
毎朝、同居人にお弁当を持たせている。 といっても、愛妻弁当ではない。前日の残り物をタッパーウェアに詰めて持っていくという、ただそれだけのことである。それだけのことであるが、しかし、奴が私の機嫌を損ねでもしようものならそれすらなくなってしまう、という、恐妻弁当でもある。翌日に持っていけるようにと余裕を持たせて作ったスープも、私は、気に入らないことがあると、無理をしてでも自分ですべて食べてしまう。奴の分を残さないためである。 先日は、奴が何かをしでかしたわけではなかったが、私がちょっとした節約モードに入っていたため、夕飯は抜きとなったことがあった(※ むろん、自分はひとりでこっそりと何かを食べたわけだが)。夕食が、ない。それは、奴の翌日のお弁当もない、ということを意味する。まぁ、子供じゃあるまいし、自分で調達すればいいだろう――。私はそう思い、適当に放置しておくことにしたのだった。奴も奴で、このところ私の機嫌をうかがうようなところがあるので、お弁当のひとつやふたつ、なくても文句はいえないのだった。 次の夜。 「そういえば、今日はお弁当持っていかなかったんだっけ。何食べたの」 「セブンイレブンのオニギリ2コ」 「何のオニギリ?」 「ワカリマセン」 「何が入ってた?」 「ワカリマセン、読めマセンカラ」 「何の味がした?」 「ワカリマセン、だって読めませんデスカラ!」 「・・・・・・!」 パッケージに書かれた、梅干、とか、シーチキンマヨネーズ、とかいうのが読めないのは仕方ない。が、味まで読めないというのはどういうわけだろう。マヨネーズは嫌い、甘口の味付けは嫌い、魚くさいものは嫌い、温かくない肉類は嫌い、となると、梅干か高菜くらいしか食べられるものは残らないだろうに。もしや、梅干の種にすら気付かなかったのではあるまいな!? 昨日は、水泳に持っていくタオルと間違えて、お風呂の足ふきマットを持っていってしまった同居人。朝、それに気付いて、「よっしゃ!」とガッツポーズを作る私ではあったが、その晩、帰ってきても何も言わないところを見ると、もしや、気が付かなかったのでは……と複雑な気分にもなった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 24, 2006 03:04:06 PM
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