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カテゴリ:アメリカ ・ 戦争物
第二次大戦史上最大の激戦地となったノルマンディ上陸作戦。この最も長い一日を圧倒的な臨場感で描いたのが、「史上最大の作戦」である。 死闘を前にして、アメリカ、イギリスを中心とした連合軍が実際に用意した兵力は、15万6000人、上陸用舟艇は4000隻。一方、ドイツ軍は海岸に無数の地雷を埋設して連合軍を迎え撃った。 この映画の辣腕プロデューサー、ダリル・F・ザナックは9ヶ月かけてノルマンディ地方31箇所でロケを敢行、大規模作戦を”再現”しようと投入された舟艇は約3万2000隻、出演者数はおよそ5万7000人。使用された砲弾は56万発、総制作費は1200万ドル(約43億円)だった。 劇中、ヴェルレーヌの詩が暗号に使われ、フランスのレジスタンスたちに動向を知らせる。全編の4分の1が戦闘シーンで、まさに”戦争”そのものが主役である。 かくて戦闘の火蓋は切って落とされた。ユタ、オマハなど暗号名で名づけられた5つの海岸で上陸は敢行された。航空隊は夜明け前グライダーで音もなく沼沢地帯に降下する。同時に落下傘部隊も降下、激しい戦いが始まった。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 降下前11分だ もう一度 注意しておくーーー沼沢地帯はなるべく 避けて降りろ 俺たちは泳ぎに来たんじゃないからな ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ヴァンダーヴーアト中佐(ジョン・ウエイン)が笑顔で部隊全員に注意する言葉だ。 ノルマンディ海岸地方の町、サント・メール・エグリーズに降下した部隊は悲惨だった。落下傘で降りる眼下の町は火災発生で真昼のように明るい。おまけに風で流され、ドイツ兵の待ち受けるど真ん中に降りてゆく。 ドイツ兵の機銃が火を噴き、絶好の標的にされる。落下傘が尖塔に引っかかり、着地できない兵士、近くで鐘が鳴り響いている。銃を出そうとして失敗、後はドイツ兵に狙われないように死んだフリをして眼下の銃撃戦を見守るだけ。 オルヌ川の橋梁爆破を阻止するイギリス軍コマンド部隊の激闘、海岸からの上陸部隊は何度も何度も崖を登りかけ、崖上から機銃で撃たれる。ようやく突破口を造り、進撃は開始された。 勇敢な兵たちの戦いぶり、累々たる屍、散乱した銃やヘルメットーーー。 「史上最大の作戦」は戦場の苛烈さを余すところなく描いた一大巨編である。 1962年製作 アメリカ・モノクロ 監督 ケン・アナキン出演 ジョン・ウエイン ヘンリー・フォンダ クルト・ユルゲンスその他多数 * これは一度は見ておきたい作品と思う。 ブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓ 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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