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カテゴリ:アメリカ ・ メロドラマ
ニューヨークへ向かう豪華客船のデッキで知り合った画家のニッキーと歌手のテリー。二人は次第に惹かれ合い、恋に落ちる。お互いに婚約者がいる身の彼らはそれぞれの恋を清算して、半年後、エンパイアステートビルの屋上で再会しようと約束したが……。 これは典型的なすれ違いドラマである。キューピットの悪戯で会えなくなってしまった二人は、あくまでも愛を貫くのか、諦めるのか・・・。ラストシーンは感動的だ。 ニューヨーク航路の豪華船コンスティテュウション号の美しい船客テリイ(デボラ・カー)は、置き忘れたシンガレット・ケースが縁でニッキイ(ケイリイ・グランド)と知りあった。 2人は一緒に食事をするほどの仲になったが、共に婚約者のある身で、船内のゴシップになるのをさけて、別行動をとらねばならなかった。 船がナポリに着いたとき、ニッキイはテリイを誘って彼の祖母の家をたずね忘れ難い旅情に1日をすごした。ここでテリイはニッキイが才能のある画家であることを知る。 思い出深い1夜を、ニューヨーク港の船内ですごし、6ヵ月後の再会を約して2人は別れた。その時こそ2人の愛が実ることを信じて……。 やがて誓いの宵が来た。ナイトクラブに出演して成功したテリイは、約束の場所に急ぐ途中、走ってきた車にはねられてしまった。それとは知らぬニッキイはそぼ降る雨にぬれながら、夜おそくまで待ち続けた。 数ヶ月たったある日、ニッキイは画商から自動車事故で不具になった女性が、彼の描いたテリイの肖像画を欲しがっているが、金が無くて買えないという話をきき、今はすべてをあきらめて、その絵をその女性に贈った。 その後とある劇場でニッキイは車椅子に乗ったテリイにあったが、昔と違う彼女に気づかず、別れてしまった。 クリスマスの日、あの不幸な女性への贈物にと、ニッキイは祖母のショールをもって彼女をおとずれる。彼女はソファに足を伸ばしたまま、座っていた。そしてテリイだと分かると彼女にこう云うのだ。 「実はあの時、僕は行かなかったのだ」 「だったら、”ごめんなさい”ぐらいはいうべきよ」 「あの時は怒っただろう。待ちぼうけで」 「ええ、かんかんになったわ」 「どれくらい待った?深夜まで?」 「えっ、ええ・・・」 「雷雨の中で・・・」 * * * 「君の絵を描いたよ。僕の最高傑作だ。画商によると欲しいと言った女性は貧乏で、その上、足がーーー」 ニッキーは奥の部屋の扉を開けるとそこにはあの絵が飾ってあった。総てを知ったニッキイは変わり果てた、涙にうるむテリイをしっかり抱くのであった。外には真白な雪が音もなく降りつづいていた。 幸せはいつの日か、きっと微笑みかける。苦しみに耐えた後に、それは待っていてくれるのだ。 1957年 アメリカ/カラー 監督 レオ・マッケリー 出演 ケイリー・グラント/デボラ・カー/リチャード・デニング ブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓ 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.05.15 12:36:46
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