|
テーマ:最近観た映画。(40087)
カテゴリ:アメリカ ・ ハートウォーミング
殺伐とした作品が多い中、これは一寸洒落た映画といえよう。広大な葡萄園を舞台に、男女の情熱的な恋を描いたロマンティックなラヴストーリー。「スピード」「JM」でトップスターの座を掴んだキアヌ・リーヴス初の本格的な恋愛映画。42年製作の同名イタリア映画(日本未公開)のリメイク。監督は「赤い薔薇ソースの伝説」で国際的にも高く評価され、本作が初のハリウッド映画となるメキシコ映画界の雄、アルフォンソ・アラウだ。 第2次大戦が終り、故郷に帰ってきたアメリカ兵ポール(キアヌ・リーヴス)は、再会した妻ベティの愛が冷えきっているのを知った。出征前の仕事であるチョコレートのセールスに戻るため汽車に乗った彼は、車中でビクトリア(アイタナ・サンチェス・ギヨン)という美女にぶつかりトランクの中身をぶちまけてしまう。 彼女は妊娠中で、相手の男に捨てられ心に深い傷を負っていた。彼女の実家はラス・ヌベス(雲)という葡萄園を営む、メキシコの長い伝統と格式に則った上流階級で、厳格な父アルベルト(ジャンカルロ・ジャンニーニ)は娘の不始末を許さないだろうと語る。 同情したポールは、彼女の夫を演じることを引き受けた。アルベルトは予想通り烈火のごとく怒るが、母親や祖母、祖父ドン・ペドロ(アンソニー・クイン)らは2人を優しく迎え入れてくれる。 翌朝、ペドロから散歩に誘われたポールは、深い朝霧の中を歩くうち、雲の中で散歩するような気持ちになる。彼は、もう一日滞在を延ばした。積んだ葡萄を大きな樽の中で踏み、音楽に合わせて踊る儀式の中、キスを交わすポールとビクトリア。だが、妻のいる彼はビクトリアを傷つけまいとして旅立つ決心をする。 その夜、彼はペドロと酒を酌み交わすうち、ペドロに進められて窓辺の彼女に歌で愛を告白するが、返事はなかった。 翌日は収穫祭で、ポールの忠告に心が軟化したのか、アルベルトは2人の結婚を許すと言う。だが、ビクトリアはこれ以上家族をだますことに耐えきれず、ついに真相を告白し、アルベルトは衝撃を受けた。 ヒッチハイクで乗り込んだ車の運転手がポールに聞く。 「こんなところで何をしてたんだ?」 「歩いてた」 「歩いてた?」 「雲の中を」 「地上へ戻ったか」 故郷に帰ったポールはベティと別れ、ビクトリアに求婚するため葡萄園を訪れた。だが、酩酊するアルベルトと争いになり、ランプの火が燃え移り、葡萄園は瞬く間に全焼する。 ポールは土を掘り返してみると、元根は無事だった。それを見たアルベルトは頑迷な心を解き、ついに愛し合う2人を許す。2人は皆に祝福され、本当の夫婦になるのだ。 葡萄ふみの儀式、窓辺で歌う愛のセレナーデ、それとアンソニー・クインが何ともいい味を出している。見ていてホッとする映画といえよう。所々でフラッシュのように描かれる戦争の場面は余り意味がない、むしろいらないのではないかという気もする。 ブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓ 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.07.11 10:12:51
コメント(0) | コメントを書く
[アメリカ ・ ハートウォーミング] カテゴリの最新記事
|