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テーマ:男優たちの華麗な酒盛り(277)
カテゴリ:アメリカ ・ 戦争物
これはブロードウエイで大ヒットした舞台劇の映画化である。第2次大戦の裏話というところであろうか。 その1:無能な艦長と中尉の確執は・・・ 1945年、第二次大戦の末期、前線から遠く外れた太平洋をうろつく一隻のオンボロ輸送船があった。通称”バケツ”といい、60余名の兵士たちは退屈な毎日にうんざりしていた。 指揮を取る艦長(ジェームス・ギャグニー)は、権威をかさに部下たちをいたぶるだけが生きがいのような男である。艦長と事毎に対抗するのは、貨物係のロバーツ中尉(ヘンリー・フォンダ)。ロバーツは艦長に拒否されながらも前線への転属願いを出し続けていた。 その2:横暴極まりない艦長に睨まれる中尉は、一生飼い殺し!? もう1年以上も上陸を許可しない艦長を部下たちはあからさまに憎んでいる。それでも艦長は平気の平左、それを楽しんでさえいるようだ。勲功でゲットしたヤシの木に水をやるのがお楽しみである。 そんなある日、岸にある看護婦宿舎を望遠鏡で覗いていた兵士が「お、こいつはすげえ」と大声を張り上げた。兵士達が争うように望遠鏡で眺めると・・・なんとシャワーを浴びているグラマーの姿。 そして数日後、女性兵士たちが艦の視察にやってくる。望遠鏡に気がついた女性達に覗き見がバレてしまうのだ。密かな楽しみを失った兵士たちはがっくりする。 その3:楽園天国に向かってゴー 地上の楽園といわれる島に到着する輸送船。だが、艦長は上陸を許可しない。部下たちの思いを知るロバーツは艦長に掛け合う。そしてやむなく転属届けを書かないことを条件に許可を勝ち取るのだ。 兵士たちは羽目を外して乱痴気騒ぎ。提督の家に乱入してぶちこわす。陸軍兵と乱闘はする。もう滅茶苦茶の始末。遂に船ごと島を追い出されてしまった。 艦長は烈火の如く怒り狂った。ロバーツはいつもと違い、完全なイエスマンに成り下がっている。兵士達は「見損なったぜ。あいつも所詮ご機嫌とりかよ」 その4:ヤシの木の運命はいかに??? 洗濯係のレモンは爆竹を艦長室で爆発させようと策を練っている、ところが決行しようとして洗濯室で爆発させてしまう。艦内の通路は泡だらけになる。本作が実質的なスクリーンデビューとなるジャック・レモンは、1955年度アカデミー賞の助演男優賞を受賞している。 ロバーツは夜、決然としてヤシの木に近づき鉢から木を引き抜くと海に投げ捨てる。そうとは知らず水遣りに艦橋を下りてきた艦長、カンカンになって非常呼集をかける。何事かと配置につく部下たち。艦長のがなり声がマイクから響き渡る。艦長室に駆けつけるロバーツ。 ロバーツは艦長と口論。一部始終がマイクをとうして部下たちに知れ渡る。取引のことも。 その5:沖縄戦へと勇躍ボロ舟を出て行くロバーツ 見送りを受けて艦を後にするロバーツ。実は転属願いの許可はニセのサインだったのだ。部下たちが艦長のニセのサインをつくり、提出した次第という。ドクがそれを公開する。バレたら軍刑務所行きという行為を平然とやってのける痛快さ。 日本軍では起こり得ないことをやってのけるアメリカの民主主義を教えられたような気がする。 1955年 アメリカ・カラー 監督 ジョン・フォード マーヴィン・ルロイ 出演 ヘンリー・フォンダ ジェームズ・キャグニー ウィリアム・パウエル ジャック・レモン ベッツィ・パーマー ワード・ボンド ブログランキングに参加中です 応援よろしくお願いします ↓ 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.09.20 21:05:22
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