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カテゴリ:イギリス映画
反英感情と独立運動の拠点であるアイルランドの海辺の村を舞台に、結婚していながら許されざる恋に落ちた1人の女性。その愛と苦悩を描いた作品。 流れる雲、移ろいゆく太陽の輝き、荒れ狂う嵐の海・・・色彩美が実に素晴らしい。 デヴィッド・リーン監督が「ドクトル・ジバゴ」から5年、満を持して公開した傑作!! その1: フリルに縁取られた白い日傘が舞い落ちるところから物語りは始まる 1916年、独立蜂起が失敗に終わったアイルランドの村キアリー。酒場の娘ロージー・ライアン(サラ・マイルズ)は、想いを寄せていた教師のチャールズ(ロバート・ミッチャム)に激しい求愛の末、結婚。 「生徒が先生に好意をもつのはよくあることだ。心の惑いだよ。安物の鏡を太陽と思うようなものだ」 と、チャールズは言うのだが。ロージーは聞く耳を持たない。しかし、結婚生活は彼女の閉塞感を満たしてはくれなかった。 優しく申し分ない夫だったが、夜の生活のつまずきが原因で気持ちがすれ違い始める。やがてロージーは、町に赴任してきた若きイギリス軍守備隊指揮官ランドルフ(クリストファ・ジョーンズ)と恋におちる。 その2: 人目をしのぶ二人の逢う瀬は炎となって燃え上がる 「夢を見るのは仕方ない。だが育ててはいかん。夢で身を滅ぼすぞ」 コリンズ神父はロージーに忠告するのだが、彼女は一向に聞こうとしない。いまや二人の仲は村の公然の秘密となる。チャールズは”コキュ”として嘲笑のタネになった。 ランドルフと同じく右足が不自由なマイケル(ジョン・ミルズ)はストーリー展開の重要な鍵だ。この頭の足りない男が持つ役割は何だろうか。 その3: アイルランド独立運動が、物語の背景に存在する 酒場の主人ライアン(レオ・マッカーン)の元へ独立運動の英雄オレイリーがひそかに現れる。それをライアンは密告する。嵐の中、武器の船からの揚陸が始まり、村中総出でトラックに担ぎ込む。だが、その現場はイギリス軍守備隊により包囲されていた。 逃げようとしたオレイリーはランドルフの手で射殺される。 密告者はライアンの娘ロージーとされ、村人たちが家に押しかける。そして・・・ この作品でデヴィッド・リーンは何を云いたかったのだろう。愚作と見るか、傑作と見るか、意見が別れるところだ。 自然美の美しさ、自然の息吹が人間ドラマを凌駕した作品と私は思う。 1970年 イギリス・カラー 監督 デヴィッド・リーン 出演 ロバート・ミッチャムサラ・マイルズ クリストファ・ジョーンズ ジョン・ミルズ 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.07.29 12:00:15
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