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テーマ:男優たちの華麗な酒盛り(277)
カテゴリ:サ~ソ
ジェームス・メイスン、彼の作品で記憶に残っているのは「砂漠の鬼将軍」と「海底2万哩」だ。
「砂漠の鬼将軍」は”砂漠の狐”と呼ばれたドイツ軍の猛将ロンメル元帥の悲劇的な生涯を描いたもので、彼の神出鬼没な戦闘ぶりを余すところなく映し出している。「海底2万哩」はジュール・ベルヌ原作の映画化で、潜水艦ノーティラス号を使って理想の国を造ろうとするネモ船長を描いた傑作と云えよう。 「砂漠の鬼将軍」の激烈な戦闘場面、「海底2万哩」の化け物イカとの戦いなど、どちらもみるべきものは多い。 砂漠の鬼将軍海底2万マイル ジェームズ・メイソンは1909年5月15日、イングランドのウエストヨークシャー州で生まれた。毛皮商人の家に生まれたが、建築士を目指してケンブリッジ大学で建築を専攻し学位も取る。だが、折からの不況で仕事を軌道に乗せられず、もう一つの夢であった演劇に関わるようになる。 学生劇の舞台に立った後、ある舞台劇の地方公演の主演者に応募、その芝居の公演でプロとしてスタートを切った。そして、クロイドンの舞台をへて、1933年にロンドンにデビュー。 舞台から1935年には映画にもデビューし、1943年に変質者の主人公を演じた「灰色の男」や、1945年の女の横っ面をひっぱたくシーンが物議を醸した「第七のヴェール」が出世作となり、さらに1946年にはキャロル・リードの「邪魔者を殺せ」で人気は決定的なものとなった。 ベルベット・ボイスと呼ばれた柔らかい声が激情と共に太く変化していく怖さと几帳面な演技は批評家に絶賛され、この頃にデイリー・メール紙によって最もポピュラーなイギリス俳優として選出された。 1947年にはブロードウェイにデビューし、ハリウッドにも進出。「砂漠の鬼将軍」「ジュリアス・シーザー」「スタア誕生」などで幅広いファンをつかんだ。 自分の気に入らない役は絶対に引き受けないと公言するほどの自信家で、役の善悪を問わず、主役から脇役まで自由自在に演じ、1984年の死去までに出演作が100本以上に及ぶ息の長い俳優人生だった。 だが彼はローレンス・オリビエと並び称されるイギリス人俳優でありながら、大きな賞とは縁のない俳優人生を送ったのである。メイスンの主な出演作品としては、「ロリータ」「北北西に進路を取れ」「華麗なる相続人」「パンドラ」など多数ある。 私生活では1940年に共同で脚本を執筆したことのあるパメラ・ケリノと結婚、一男一女を儲け、二人して1949年と1957年に本も出版したが、1964年に離婚。1969年に「としごろ」で共演した女優クレリッサ・ケイと1971年に再婚した。 晩年はスイスに移住していたが、1984年7月27日にローザンヌの自宅にて心臓発作で亡くなった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.01.06 22:00:57
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