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テーマ:男優たちの華麗な酒盛り(277)
カテゴリ:サ~ソ
ジョージ・C・スコット、彼を意識して見たのは「パットン大戦車軍団」である。この映画の開巻、舞台の上で長広舌をふるうパットンには圧倒された。
パットン大戦車軍団 第二次大戦のアフリカ戦線で活躍したアメリカのジョージ・パットン将軍。彼は類まれな戦略家として恐れられながらも、激しい気性と名誉欲、奇行によって失脚を繰り返した波乱の生涯を送った。 これは人物一代記としても出色の作品だろうと私は思う。パットンを演じたジョージ・C・スコットはアカデミー最優秀主演男優賞を受賞し、「史上最高の演技の一つ」と賞賛されたが、スコットはオスカーの授賞式を辞退した。 彼は1927年10月18日、バージニア州で生まれた。1945年から1948年まで海兵隊に参加。その後、ミズーリ大学でジャーナリズムを学ぶが、演劇に興味を持つようになり、1年で大学を去る。 ブロードウェイの舞台に出演するようになり、『The Andersonville Trial』などで高い評価を得る。 1959年に映画デビューし、ジェームズ・スチュワートと共演した「或る殺人」ではアカデミー賞にノミネート。1970年には「パットン大戦車軍団」でアカデミー主演男優賞を受賞するも、これを辞退して(これはアカデミー賞史上初であった)話題になった。 更に続く「ホスピタル」でも主演賞にノミネートされたものの、これを再び辞退。マーロン・ブランドと共にアカデミー賞に縁があった俳優であったが、彼の場合は、ついに最後まで一度も壇上に現れることはなかった。 彼の出演作品には他に「ハスラー」「ヒンデンブルグ」「イルカの日」「グロリア」など多数ある。 1980年代初頭までは、リベラルで、時に重厚かつ正統派の演技者として厳格な存在感を示していた。しかし、1984年の「クリスマス・キャロル」以降は性格俳優として不気味な悪役や、ホラー映画でのヒーローなど別の一面を披露。同時に大型テレビシリーズ『ムッソリーニ』では、20世紀初頭のイタリアを統率したムッソリーニを熱演し、いぶし銀の魅力に箔をかけていた。 また「ジェネシスを追え」ではブランドと共演し、演技合戦に火花を散らせたことで話題になる。1990年代も主に大作映画では脇役で存在感を示し、B級作品での主演などでも第一線であった。晩年は、テレビドラマでの活躍が主だった。 「博士の異常な愛情」のタージドソン将軍役について、スタンリー・キューブリック監督はアドリブで強い印象を残したピーター・セラーズと対比して「同じ演技を何度でも繰り返せる俳優」とコメントしている。 私生活では生涯で5度結婚しており、2度結婚した女優のコリーン・デューハーストとの間の息子キャンベル・スコットは俳優になった。 晩年、最後に連れ添ったトリッシュ・ヴァン・ディヴァーとは幾度か共演作を残している。彼は1999年9月22日に死去した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.05.04 11:58:56
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