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シネマに賭けた青春「夢を追いかけた日々」の想い出

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カテゴリ:ハ~ホ
ボリス・カーロフ、彼は怪奇映画のトップスターと云えよう。勿論かの有名な「フランケンシュタイン」である。

[1931年]フランケンシュタイン

手術台に横たわったフランケンが命を吹き込まれ、動き出す場面、人造人間よろしくうごめきあるく怪奇場面などを思い出す方も多いのではないかと思われる。

怪奇モノは私の好きなジャンルではないが、ボリスのフランケンは結構よく見ている。あなたは何本見ていらっしゃいますか?


彼は1887年11月23日、イギリスのロンドンに生まれる。1909年にカナダに移住。カナダ、アメリカでの演劇活動を経て、1919年に映画界入り。

サイレント映画の時代を脇役として多くの映画に出演して過ごしたが、堅実な演技力を徐々に認められ、1930年頃には個性派俳優としての好評価を得るようになっていた。

彼は戦前のホラー映画に多く出演し、ロン・チェイニー、ベラ・ルゴシと共に「戦前の三大怪奇スター」として知られる。

特に世界中の誰もが「フランケンシュタイン」と聞いて思い浮かべる、面長で頭部が平たく、額が張り出した無表情なモンスター役を最初に演じた俳優だ。それ以降も多くのホラー映画に主演した、この分野最大の伝説的スターである。

1931年、ユニバーサル映画製作の「フランケンシュタイン」のモンスター役に起用された。この役は「魔人ドラキュラ」(1931年)で怪奇スターとなったベラ・ルゴシに配役される予定であったが、ルゴシが台詞のない怪物役を拒否したため、カーロフが代役に指名されたものであった。

同作は世界的にヒットし、ホラー映画史上不朽の名作となった。そして、重厚なメイクの奥から、怪物の恐怖と人造人間の哀感を表現したカーロフもまた、世界に知られる怪奇スターとなった。

このモンスター役があまりに印象的で存在感が大きかった為、創造者である博士の名フランケンシュタインが、モンスターの名前と混同されるようになってしまった。

翌1932年にはミイラ映画の元祖『ミイラ再生』に主演。フランケンシュタイン・モンスターは言葉をしゃべらない怪物役であったが、この映画ではグロテスクなミイラ姿は冒頭のみで、全般では人間の姿に復活した古代の高僧イムホテップ役を貫禄豊かに演じた。

素顔で台詞をしゃべっても演技力と存在感が充分であることを示して、怪奇トップスターの地位を更に不動なものとし、更に多くの映画に主演した。

第二次世界大戦後も怪奇映画の大御所格として、アメリカのみならずヨーロッパやメキシコの映画にも出演、晩年まで安定した俳優活動を続けた。

彼の出演作品には「ミイラ再生」「フランケンシュタインの花嫁」「フランケンシュタインの館」「虹を掴む男」などがある。

   

1950年代末以降の怪奇プームでは既に老齢に達しており、さすがに大きな活躍はなかったが、戦後の怪奇スターであるヴィンセント・プライスやクリストファー・リー、更には若手時代のジャック・ニコルソンらとも共演し、大いに存在感を示した。

最晩年に近い1968年にも、ピーター・ボグダノヴィッチの監督デビュー作「殺人者はライフルを持っている!」において、自身を投影させたかのような往年の怪奇俳優役で印象的な名演を残した。1969年2月2日、享年81歳で死去。

私生活はどうであったか、詳細は不明だ。





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Last updated  2010.05.28 11:47:06
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