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カテゴリ:東宝映画
これは戦後封切られた”青春映画”の決定版ともいえる作品である。監督は社会派の今井正。
高校生の六助(池部良)と新子(杉葉子)、教師の島崎雪子(原節子)と沼崎玉雄(竜崎一郎)の二組のカップルの恋の進行を描いている。 現在見ても決して古臭い印象はない。むしろさわやかな小気味よい味わいさえ感じる。 石坂洋二郎文学の大ヒット作である小説「青い山脈」を社会派監督今井正が映像化した作品である。青い山脈 (前・後編) 沼崎がみんなの前で雪子に愛を告白する場面は見事だ。 「皆の前だからこそ、自分の胸の中にある本当のことを言いたいんだ」 彼はそう云って雪子に求婚。 「お受けしますわ」 と、答える雪子。皆は拍手で祝福する。 六助がいきなり新子の手を取って砂丘を駆け下りて行く。波打ち際で倒れる新子。六助は手を差し出して新子を起こしてやる、 「あたし、あなたのことを好きだ、好きだ、好きだって大きな声で、三遍も叫んだわね」 新子が云う。 「ウンウン・・・」 「あの時の気持ちに嘘はないの・・・でも何だか気になって・・・」 「ちょっと待った・・・僕もどなればいいんだろ! 僕も寺沢新子を好きだ!好きだ!好きだ!!」 六助、海に向かって大声で叫ぶ。 ここには青春のあるべき姿が見える。二度と戻って来ない青春の・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.10.22 12:49:36
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