吉永小百合の出世作!! 「キューポラのある町」を見た
「キューポラのある町」は何度見てもいい。青春映画の最たるものであろう。日活映画史に燦として輝いている。【160円メール便発送可】吉永小百合が18歳という若さで、当時最年少のブルー・リボン主演女優賞に輝いた人間ドラマキューポラのある街【中古】【邦画DVD】【4,000円以上で送料無料】 アイドル女優・吉永小百合の殻を破って、蛹から蝶に変身させた名将は誰あろう、監督昇進第1作の浦山桐郎氏だった。昇進を祝って、師匠の今村昌平監督が脚本を書き(浦山監督との共同執筆)、1962年(昭和37年)4月に公開された。キューポラとは鉄の溶鉱炉のことで、鋳物の街埼玉県川口市に林立していた。その町で育つ主人公ジュン(吉永小百合)の生き様を描いた作品である。ジュンの周りで起きる様々のエピソードを描き、浦山監督は突出した青春映画に仕立て上げた。そしてその結果は、吉永小百合に最年少(当時)ブルーリボン賞主演女優賞をもたらし、監督の浦山さんには第3回日本映画監督協会新人賞を獲得せしめた。よころで撮影中、浦さんの小百合ちゃんへのしごきは凄かったそうだ。しごいて、しごいて、しごきぬいたのである。相手がまだ少女の小百合ちゃんであることも意に介せず、厳しい叱責を続けたという。小百合ちゃんの努力たるや、実に涙ぐましいものであったと、助監督連中から漏れ聞いたような記憶がある。いつしか”しごきの浦”と所内で呼ばれていた浦山監督に歯を食いしばってついて行った小百合ちゃんの根性たるや誠に見上げたものだったと賞賛したい。その根性が、日活の若手看板女優の地位を獲得させ、日本映画界の至宝と言われる吉永小百合に成長させたのであろうと思う。今見返すと貧困に負けず、まっすぐに生き抜いていくジュンの姿には共感できるものがあると思う。