シネマに賭けた青春「夢を追いかけた日々」の想い出

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  ジュディ・ガーランド　若くしてミュージカルの大スターになった歌姫の波乱の生涯

  【送料無料選択可！】ベスト・オブ・ジュディ・ガーランド / ジュディ・ガーランドジュディ・ガーランド、彼女は４７年間の短い人生を生き急ぐように駆け抜けた。栄光に彩られたミュージカルの女王の座から薬物汚染への転落の道を辿りながら・・・。１９２２年６月１０日、ジュディはミネソタ州で生まれた。本名はフランシス・エセル・ガム（Frances Ethel Gumm）。父親がボードビリアン、母親がピアニストの家庭で3人姉妹の末っ子だった。芸名の「ジュディ」は彼女が好きだった歌のタイトルから、「ガーランド」はあるボードビリアンが彼女たち姉妹を評して「ガーランド（花輪の意味）のようだ」と言ったことから付けたそうである。２歳のとき、父に連れられて行った劇場で、３人組の少女の公演を観たジュディは、大変な興奮振りをみせたそうだ。その後、ジュディは２人の姉と「ガム・シスターズ」を結成、のちに「ガーランド・シスターズ」と名前を変えて人気を博した。姉の結婚を機に、グループは解散、ジュディはソロ歌手としてＭＧＭのオーディションを受けた。そして、アーサー・フリードに認められて１３歳でＭＧＭと契約を交わしたのだ。出世の階段への足がかりを得たジュディは、クラーク・ゲーブルをたたえる歌を歌ったミュージカル映画「踊る不夜城」（３７）や人気少年ミッキー・ルーニーと共演した「初恋合戦」（３８）で次第に注目を集める。そして最初の栄光は１６歳でやってきた。３９年、童話「オズの魔法使い」の映画化に際し、ＭＧＭは主役のドロシー役にジュディを抜擢。映画は大ヒットとなり、ジュディは作品の中で歌った「虹の彼方に（オーバー・ザ・レインボー）」で、アカデミー特別賞を受賞したのだ。ジュディ・ガーランド／オズの魔法使　特別版世界デビューを果たしたジュディは、その後、ジーン・ケリーと「踊る海賊」（４８）、「イースター・パレード」（４８）では、ミュージカル映画最大のスター、フレッド・アステアと共演、アステアに一歩も引けを取らない歌と踊りを披露した、　２６歳の彼女はＭＧＭの看板女優の地位を確保、女優として絶頂期を迎えたのだ。しかし、華やかな”表の顔”のウラでは、危機が襲いかかっていた。ハリウッドの複雑な人間関係に耐えかね、ジュディはいつしか睡眠薬などのドラッグに手を染め、仕事にも穴を空けるようになっていた。「イースター・パレード」の撮影中にもしばしば遅刻し、アステアを怒らせたそうだ。そして、２８歳のとき、「アニーよ銃をとれ」（５０）の撮影では遅刻の常習犯となり、ついに途中降板、ＭＧＭは契約を打ち切った。「若草の頃」（４４）への出演が縁で結婚、娘ライザをもうけていたヴィンセント・ミネリ監督とも５１年に離婚、５２年に結婚したシドニーラフト製作の「スタァ誕生」（５４）に４年ぶりに出演、ジュディはフェニックスの如く甦ったのである。一世一代と言われた名演技でアカデミー賞にノミネートされたジューンだったが、賞には届かず、落胆した彼女は再び酒と睡眠薬、それにドラッグの３重奏、６５年にはラフトとも離婚、その後、二度結婚し、懸命に再起を図ったが、夢の国は遠く去り、”虹の彼方”に見つけることは出来なかった。ロンドンで客死したジュディの遺体はニューヨークへ運ばれた。死因は睡眠薬の過剰服用である。葬儀に列席したビング・クロスビーは語ったという。「ジュディ・ガーランドほど才能豊かな女性は私の知る限り２人といない。・・・あの子にできないことは何一つなかった。・・・自分を大事にすること以外には」こうして波乱万丈の歌姫の生涯は幕を閉じたのである。１９６９年６月２２日のことだった。彼女は生涯に５度結婚、ライザを含め、二人の娘とひとりの息子がいる。

  2009.07.24

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  ファーリー・グレンジャー　レコードとブック・マニアで孤独癖のある美男俳優

  ファーリー・グレンジャー、ハリウッド黄金期に高い人気を誇ったやや癖のある美男俳優。その魅力は単なる二枚目ではなく、青春の屈折したかげりを持ち、したたかに生きるというところにあったようだ。レコードの収集家でブック・マニアとしても有名。ファーリーは１９２５年７月１日、カリフォルニア州サン・ホセで生を得た。父はカーディーラーで裕福な少年時代を送ったが、家業の失敗からロスに移り、高校進学の傍ら、バイトに精を出した。17歳のとき名プロデューサー、サミュエル・ゴールドウィンに見出され、1943年の『北極星』でデビュー。海軍除隊後、さらに演技を仕込まれ、ゴールドウィンの秘蔵っ子になった。４８年、ヒッチコックの「ロープ」に出演、異常心理役をなんなくこなして高い評価を得た。続く「魅惑」や「彼らは夜に生きる」などで一気にスターダムへ駆け上がる。日本デビュー作「われら自身のもの」では一挙に日本のファンを獲得した。５１年、再びヒッチコックに起用され、「見知らぬ乗客」に出演、見知らぬ男から交換殺人を持ちかけられる主人公の不安とあせりを巧みに演じた。そして１９５５年、ルキノ・ヴィスコンティ監督作品「夏の嵐」では人妻の伯爵夫人（アリダ・ヴァリ）を誘惑しておきながら捨て去り、その復讐を受けて死刑にされるオーストリア将校を見事に演じた。彼の代表作と言えるのはこの２本、「見知らぬ乗客」と「夏の嵐」だと私は思う。1950年代後半からはテレビ出演が多くなり、７２、７３年に「風来坊」「エスピオナージ」などのヨーロッパ映画に脇役で出演した。2007年に自伝を出版、自分がバイセクシュアルであることを明かすとともに、レナード・バーンスタインやエヴァ・ガードナー、パトリシア・ニール、シェリー・ウィンタースらとの恋愛関係を赤裸々に告白している。独身で８４歳の今も健在である。

  2009.07.23

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  マーガレット・オブライエン　名子役と絶賛された彼女は・・・

  マーガレット・オブライエン、名子役として売ってきた彼女も年には勝てなかった。子役時代の華々しさに比べ、成人後の凋落振りは目を覆いたくなるほどだったと言えるだろう。余りにも可哀想な話だ。名子役＝名女優にはなれなかった。マーガレットは１９３７年１月１５日にカリフォルニア州サンディエゴで生まれた。４歳になった1941年に、メトロ・ゴールドウィン・メイヤーの映画の端役デビュー。1942年の『マーガレットの旅』で初主演、芸名のマーガレットはこの映画の役名から取ったそうだ。彼女はシャーリー・テンプルの次の世代の人気子役として世に迎え入れられた。1944年に『若草の頃』（Meet Me in St. Louis）のトゥーティ役でアカデミー子役賞を受賞している。観客は彼女の愛くるしい姿を見ているだけで、心温まる思いがしたという。彼女の存在自体が今で言う”癒し”だったのかもしれない。ジュディ・ガーランドのお姉さんと演じた”ケーキウォーク”は見事なもの、長い床までのドレスにストローハットでジュディの後から、生意気にタップを踏んで・・・。以来、名子役として数々の映画に出演、「ジェーン・エア」「百万人の音楽」「悪漢バスコム」「緑のそよ風」などがある。そして、名演技の評判が高い「若草物語」ベス役だ。この作品の薄倖のベスにホロリとしなかった人は恐らく居なかっただろうと私は思う。成人してからの出演作は僅か２本、話題にもならなかったのは残念というほかない。そのうちのひとつがコレだ。◇新品DVD◇02P21Jul09 西部に賭ける女１９５２（昭和２７年）年９月４日、実質的な引退の後、マーガレットは来日、美空ひばりと同年生まれというよしみもあって日本映画「二人の瞳」で共演した。東西の子役出身者の共演作品だけに話題性もあったが、線香花火のような感じだった。ジェームズ・ディーンの「理由なき反抗」で、ナタリー・ウッドが演じたジュディ役のオーディションにマーガレット・オブライエンが出たことをご存知でしょうか。彼女はナタリーに破れ去ったのである。元子役のナタリー・ウッドが成人しても通用する女優になったのと対照的に、マーガレットは女優生命を失った。映画界という非情な世界に起きた非情なできごとだったと思わずにはいられない。私生活ではこれまで2回結婚、1977年には長女を出産している。現在も健在である。

  2009.07.22

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  ジェームズ・ディーン　人生を駆け抜けた夭折のヒーロー

  ジェームズ・ディーン、彼は永遠の風になった伝説の人物だ。時は１９５５年９月３０日午後５時５９分、愛車ポルシェ”スパイダー”を駆って、レース場に向かう途中、パソ・ローブルの路上でカリフォルニア大学生の運転するフォードと激突、同行の人たちによると、「その瞬間、死だった」そうである。事故原因は何だったのだろう。長年、ジェームスのオーバースピードだったと信じられていたが、近年発見されたオリジナルの事故記録から対向車の車線はみ出しによるものであると判明している。ジミーに落ち度はなかったのだ。現場は夕方、特に視界が悪くなる地点で、そこに対向車の車線はみ出しという悪条件が重なった不幸な出来事という他あるまい。ジェームズディーン　ポスター PP-0692ジョージ・スティーヴンス監督から撮影中は厳禁されていたレースカードライブにジミーが勇躍出かけたのは、「ジャイアンツ」撮影完了後、僅か１０日目のことだったと言う。勿論、映画の公開もまだであった。「ジャイアンツ」に共演中、ジミーをこよなく愛したエリザベス・テイラーは、その献花にこう記したそうである。”With Love Undying"と。ジェームズディーン　ポスター PP-0682彼のルーツは１９３１年２月８日、インディアナ州フェアモントの広漠とした自然の中で始まった。歯科医師の父がロサンゼルス総合病院へ赴任したため、ロスへ移住、母は多感な文学少女だったので、ジミーのミドル・ネームもバイロンに因んで付けたそうだ。そのためかジミーもまた多感で感受性の豊かな少年に育った。８歳のとき、母は２９歳の若さで忽然と世を去った。祖母に引き取られ故郷に帰った彼は、いつも母の墓所でひとり瞑想にふけっていたそうである。やがて彼は演劇熱に取り付かれ、カリフォルニア大学でも演劇科に出入り、小遣い稼ぎにハリウッド映画のエキストラをしていた。そんなジミーにブロードウェイの舞台を勧めたのが老名優ジェームス・ホイットモアだ。彼の見込みどうり、ブロードウェイで成功、カザン主宰のアクターズ・スタジオへ入学を許可された。イリア・カザンは５５年作「エデンの東」のキャル役にジミーを抜擢、彼も名演技で応えた。それは演技というより、ジミー自身に根源的に内在する”不安な青春時代”を強烈に画面に刻みつけたのかもしれない。　　続く「理由なき反抗」もその延長上の作品だったと私は思う。ジミーは”一瞬の輝き”を私たちに残し、天の地へ駆け抜けて行った。最初の長編出演でアカデミー賞にノミネートされたのはジェームズを含めて5人、また死後に2度ノミネートされたのはジェームズただ一人である。ハリウッドの伝説シリーズジェームズ・ディーン　

  2009.07.21

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  ジョーン・レスリー　かって純真な娘役で人気を集めた女優

  ジョーン・レスリー、あなたは彼女の名前をご存知だろうか。ご存知なら、よほどの映画ファン（クラシックの）だと思う。ジョーンは１９２５年１月２６日、ミシガン州デトロイトで生まれた。彼女は３歳の時から二人の姉と一緒に寄席に出たそうである。ヴォードヴィルで育ち、モデル、ラジオ歌手を経て、３６年「椿姫」で映画デビュー。そして彼女を４０年代の大スターにしたのは、ハワード・ホークス監督の「ヨーク軍曹」（４１）に出てからであった。ジョーンはプロデューサージェシー・Ｌ・ラスキー、ハル・ウォリスたちの目にとまり、ヨーク軍曹の妻の役を与えられた。セットの初日、１６歳のジョーンを紹介されたクーパーは真っ赤になって恥ずかしがったそうだ。クーパーの純情な一面が窺える話だが、ヨーク軍曹が赤ん坊のような花嫁と暮らすという設定に、彼は最後まで納得できなかったようである。だが、映画が公開されてみるとビッグ・ヒット、彼はアカデミー男優主演賞に輝いたのである。そして何よりも大衆は英雄ヨークにふさわしい新妻ジョーンを受け入れたのだ。大戦終了まで、彼女は可憐な娘役として大いに人気を博した。「アメリカ交響楽」（４８）のかわいい歌手、ジェームス・ギャグニー主演の「ヤンキー・ドゥードゥル・ダンディ」（４２）、フレッド・アステアの「青空に踊る」（４３）。しかし、５０年代に入るとＢ級作品ばかりとなり、いつの間にか消えてしまったのは残念というほかない。　　Ｂ級西部劇の王者ランドルフ・スコットと共演した「馬上の男」、面白いのは俳優から大統領になったロナルド・レーガンと共演した作品があることだ。　彼女は現在も健在、２０００年に死去した夫ウイリアム・コールドウエル博士との間に二人の娘がいる。

  2009.07.20

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  モンゴメリー・クリフト　端正な美貌に深いかげりをたたえた名優

  モンゴメリー・クリフトは、深い孤独の影を背負った美貌の男と言えようか。私がモンティの映画と出くわしたのはハワード・ホークス監督の「赤い河」である。ラスト近くのジョン・ウェインとの壮烈な殴り合いのシーンが思い出されてくる。これは彼の映画デビュー作だった。50％OFF［新品］［DVD］［洋画］赤い河RED RIVER オリジナル・バージョン ［モノクロ］ 主演　ジョン・ウエイン／モンゴメリー・クリフト　監督　ハワード・ホークス通称”モンティ”は１９２０年１０月１７日、ネブラスカ州オハマに生まれた。13歳でブロードウェイの初舞台を踏み、ブロードウェイの天才少年といわれた彼が、映画に初出演したのは４７年２６歳のときだった。ハワード・ホークス監督に誘われ、「西部劇だからロケ撮影だし、馬にも乗れると思ったから」と云うのが初出演の弁だ。映画を断り続けていた彼の気を変えたのは多分、幌馬車で旅をするのも面白いかもと思ったのではあるまいか。そして完成直後、旅好きの彼がヨーロッパにいたとき、フレッド・ジンネマン監督が、「どうだい、ヨーロッパで映画に出てみないか」と言われて出演したのが、”戦災孤児とＧＩの友愛物語”「山河遥かなり」だ。これはオスカー候補に上った。そして、「陽のあたる場所」（５１）「地上より永遠に」（５３）とオスカー候補に３度上ったが、遂に受賞することはなかった。　モンティは偏狭ともみられるほど自閉的で孤独を好んだようである。だが、その反面人なつっこく純真でもあった。一時、噂されたリズ（エリザベス・テイラー）との失恋は、単なるゴシップで、リズも「兄のハワードとモンティは面立ちがそっくりなの」と云ったように、二人は根っからの兄妹的感情で結ばれていたようだ。そのリズとの共演作「愛情の花咲く樹」の撮影中の５７年、モンティは自動車事故で美貌を痛めてしまい、以来、一層”孤高の天使”となり、飲酒癖も深めたようである。モンローとの共演作「荒馬と女」も好きな作品だが、ジェニファーと出た作品「終着駅」も忘れられない。　やがて、運命の日がやってきた。１９６６年７月２３日、一人暮らしの暗いアパートでひとり心臓麻痺で息絶えて、翌日家政婦に発見されたという彼の孤独死を思うと、私の心は痛む。でも、彼にとってはその死がやすらぎだったのかも知れない。享年４５歳という早すぎる死であった。もう少し生きていればもっとモンティの名作がみれたかもしれないのに・・・。彼は生涯独身を貫いた。一人暮らしが性に合ってたのかもしれない。

  2009.07.19

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  リタ・ヘイワース　もっとも壮絶で悲壮な生き方をした女優

  リタ・ヘイワース、彼女ほどもっとも壮絶で、もっとも悲壮な生き方をしたスターはいないだろう。グラマーでセクシーなイメージは青春前期の私を一時期映画館の虜にした。リタは１９１８年１０月１７日、ニューヨーク市ブルックリンで生まれた。ジンジャー・ロジャースのいとこで、父はスパニッシュダンサー、母はジーグフェルド・ガールだった。彼女自身も12歳から舞台に立ち、十代のはじめにはなんと週に20ステージも踊っていたそうである。私が初めて彼女の映画を見たのは、「血と砂」だった。リタを見るのが目的ではなく、タイロン・パワーを見に行ったのだが・・・。館を出たときにはリタに感電していた。それから「ギルダ」である。有名なヒジまであるブラック・サテンの長手袋を少しずつ脱ぎ捨てるシーンなど私は画面を食い入るように眺めたものだ。E・A・エリントンの原作を映画化！”’40年代のセックス・シンボル”リタ・ヘイワースの魅力が光るハード・ボイルド・サスペンス！手袋を踊りながら脱ぎ捨てるシーンはあまりにも有名！【DVD】◆ギルダ　GILDA◆記憶に残るのは「情炎の女サロメ」、サロメに扮したリタが、蛇を身体に巻きつけて踊る場面は圧巻だった。妖艶”リタ・ヘイワース主演！紀元前1世紀、新約聖書にも登場するガリラヤの王女の愛と波乱に満ちた半生！DVD未発売。■情炎の女 サロメ■もう一つ忘れてならない作品がある。それは「カルメン」だ。何故ならリタの本名はマルガリータ・カルメン・カンシーノという。セックス・アピール１２０％のリタだが、もう一本の路線はミュージカル・スターとしての顔だった。アステアとの「踊る結婚式」「晴れて今宵は」ジーン・ケリーとの「カバーガール」など良品がある。　スターとしてのリタは一応の成功を収めたが、私生活は散々だったようだ。二人目のオースン・ウェルズとの結婚は破綻、三人目に選んだパキスタンのプレイボーイ王子、アリ・カーンとの恋があらゆる意味で彼女のキャリアを壊滅に追い込んでしまった。３年後、カーンとの結婚に破れて映画界に復帰したとき、容色はめっきり衰え、人気もなかった。あれほど輝かしかったリタは、ウソのように消えてしまったのである。その後、２度の結婚をしたものの、失意のうちに６０年代にはアルツハイマーをわずらい、１９８７．５．１４、天界の住人になった。享年６８歳、悲壮な死であった。娘が二人いる。

  2009.07.18

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  ウィリアム・ホールデン　大の旅行好きで最高の金持ち”ゴールデン・ボーイ”と呼ばれた男

  ウィリアム・ホールデン、彼は無類の旅行好きだった。契約会社パラマウントの親善使節として、地球を１３万５０００マイルも駆け回ったそうだ。公式に日本へ来日したのは七回、非公式には数知れずという。彼は１９１８年４月１７日、イリノイ州オファロンで、父は化学者、母は教師という裕福な家庭に生まれた。パサデナ・ハイスクールからジュニア・カレッジに進み、細菌学者を目指していた彼が、スクール・プレイに出たのが病みつきで方向転換、パサデナ・プレイハウスで勉強中、パラマウントにスカウトされた。曲芸師並の空中回転もするスポーツマンで、ピアノをはじめ音楽もする多芸多才。それを見こまれ「ゴールデン・ボーイ」（３９）に抜擢、映画デビューとなった。一躍”ゴールデン・ボーイ”と謳われる幸運なスタートを切ったホールデンは、一目ぼれした子ずれの新進女優ブレンダ・マーシャルと４１年に２３歳で結婚、４２年陸軍航空隊に入り、４６年の除隊までに男児２人をもうけた。４７年の「恋文騒動」から「コロラド」「高原の女」「テキサス決死隊」と出演。５０年には「サンセット大通り」でオスカー候補、５３年「第１７捕虜収容所」ではアカデミー男優主演賞を獲得した。こうしてホールデンは押しも押されもせぬ大スターになったのだ。名画DVD 第十七捕虜収容所　VCDD-12（監督：ビリー・ワイルダー/出演：ウィリアム・ホールデン)私が彼の名前を意識したのは中学三年から高１のころだ。「テキサス決死隊」と「第１７捕虜収容所」で、彼のファンになった。それから、「麗しのサブリナ」「月蒼くして」「喝采」「慕情」「ピクニック」「戦場にかける橋」、更には「タワーリング・インフェルノ」で健在ぶりを見た。　　　　かってのゴールデンマンの額には深い皺が刻まれて年を感じさせたが、私生活では事業家として成功、億万長者へ邁進していた。自他共に許す一級のダンディなホールデンだが、スキャンダルも絶えず、糟糠の妻ブレンダ夫人とは別居、深酒のせいで呼吸器疾患、晩年はアルコール依存症だったという。１９７０年代には「ネットワーク」「オーメン２・ダミアン」にも姿を見せたが、かっての面影は落ちていた。そして1981年11月12日、自宅の階段から酔ったまま転倒して出血多量が原因で急死。その発見は死後数日経ってから、という悲しい結末だった。ハリウッド成功者の一人で、まだ６３歳の若さだったホールデン、彼は満足して死地への道をいそいだのであろうか？

  2009.07.17

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  ラナ・ターナー　”背徳の都”の女王か！？

  ラナ・ターナーは、タイトなセーターでグラマーさを強調したセクシー女優である。第２次大戦中は青春映画、戦線慰問用のピンナップ・ガールとして、彼女は協力、”胸のふくらみ”が気になるスウェーター・ガールとしてであった。１９２１年２月８日、ラナはアイダホ州ウォーレスで生まれた。幼いときから養父母の元で育つなど家庭環境は複雑だった。15歳の時にハリウッドのアイスクリーム・パーラーで見出されワーナーと契約を結んだのが、映画界入りのきっかけ。それが逆境に育ったラナの人生の振り出しだったかもしれない。1937年から端役で映画に出始め、徐々に頭角を現してゆく。第二次世界大戦中には最も人気のあるピンナップ・ガールだったそうだ。1946年、『郵便配達は二度ベルを鳴らす』に出演、愛人をそそのかして自分の夫を殺させる悪女を演じ、スターの座を不動のものにする。彼女の魅力は何と云っても、セクシーを崩れた形で表現する熟れきった女の役にあったのだ。郵便配達は二度ベルを鳴らす（1946年版）　特別版 / ラナ・ターナー彼女の作品にはやはり悪女役が多い。「三銃士」「男の魂」「悪人と美女」などだ。　　　ラナはイメージを転換しようとＭＧＭからフォックス、ウニヴァーサルと会社を転々と変えたが、成功しなかった。実生活では結婚・離婚を８回も繰り返し、一人娘シェリルが、チンピラやくざのラナの愛人を刺殺したという５８年のセンセーショナルな事件を頂点に、背徳の女王という印象が強くなってしまった。事件はシェリルの正当防衛ということで無罪となり、事件後のラナは母ものメロドラマの主役として、イメージを転換することが出来た。8度の結婚と離婚を繰り返し、長い闘病生活の後、１９９５．６．２９、あの世に引き取られて逝った。享年７４歳、思えば悲しい生涯だったと私は思う。輝くばかりの純白の衣装を身につけて、金髪の髪をなびかせながら、彼女は天国に続く階段を上って行ったのだろうか？

  2009.07.16

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  アラン・ラッド　”シェーン　カムバック”と呼びたくなる男！

  アラン・ラッドは忘れられない西部劇の名作「シェーン」ゆえに、大スターになったのだが、そのイメージに邪魔され、その後の佳作「マッコーネル物語」「サンチャゴ」「島の女」などいずれもパッとしなかった。これは初期の作品「ネブラスカ魂」、中学生時代に始めてラッドと出会った作品だ。西部劇を読む辞典ラッドは１９１３年９月３日、アーカンソー州ホットスプリングで生まれた。３歳で父と死別、母と継父と共にカリフォルニアへ移住、ノース・ハリウッド・ハイスクール在学中はスポーツで鳴らしたが、卒業後は海難救助員など様々な職業を転々とし、苦労した。それが俳優志願に変わったのは、撮影所の道具方になり、危険なハリ天井をコマ鼠のように走りまわる道具方より、その下で居眠りをしている俳優の方がミイリがいいと知って俳優に転向した。しかし、簡単にスターの入り口は見当たらなかった。だが、もはや役者の味は忘れられい。ラッドは悶々としていた。そんなとき、かっての人気映画女優で、当時俳優エージェントだったスー・キャロルが、ラジオの声優をしていたラッドの”声”に惚れ込んだ。早速会ったところ、小柄（１６７センチ）ながらキリッと引き締まった体、敏感で小粋なその動作に惚れ直し、映画に売り込んだ。だが、最初は端役ばかりでやっと芽がでたのは苦節１０年後の４２年、グレアム・グリーン原作「拳銃貸します」のハード・ボイルド役だった。以来、ハードボイルド派アクション・スターとして活躍、４７年にはドル箱スターベスト・テン入りを果たし、「シェーン」の年には四位に躍進した。私生活ではエキストラ時代に結婚し、一男二女をなした妻と別れ、出世の恩人であるスー・キャロルと再婚、息子をもうけている。「赤いベレー」「サスカチワンの狼火」「大いなる野望」などにも出演したが、遂に「シェーン」を越える作品には恵まれなかった。それを自身も苦にしたのだろうか、アル中になり、まだ５０そこそこの男盛りで１９６４．１．２９、あの世への道を急いだ。享年５０歳、自殺説さえ出たラッドは、惜しい男であった。最初の妻との間に生まれた息子のアラン・ラッド・Jrは、60年代後半から70年代にかけての名プロデューサーであり、後に、20世紀フォックス、UA、メトロ・ゴールドウィン・メイヤーの社長を歴任したという大者。20世紀フォックス時代に、他社で企画を没にされていた「スター・ウォーズ」の製作にゴー・サインの決断をくだした人物でもある。

  2009.07.15

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  ディアナ・ダービン　美しく　元気で　清楚　そして　抜群の歌唱力を持つ少女　

  ［枚数限定］［限定版］オーケストラの少女/ディアナ・ダービン［DVD］ディアナ・ダービン、彼女は美しく元気で、清楚な、しかも高音域の歌が得意というキャリアの持主だ。それだけにうら若き乙女の美しさを１００%発揮したスターだったと云えよう。１９２１年１２月４日、ダービンはカナダ中部のマニトバ州ウィニペグで生まれた。両親はイギリス・ランカシャーからの移住者で、姉が一人いる。１４歳になったディアナはＭＧＭと契約、音楽短編でジュデイ・ガーランドと共演、親友になった。だが、何故かＭＧＭに解雇され、ダービンはユニヴァーサルと契約、製作者ジョー・パスターナクに可愛がられ、「天使の花園」に出演、この映画は大成功を収め、一夜にしてディアナはスター、傾いていたユニヴァーサルを立て直したのだ。ディアナの第２作も１作目と同じヘンリー・コスターの監督で「オーケストラの少女」。この作品は記録的メガ・ヒットになり、ダービンは世界的に有名になった。この作品はアカデミー賞の5部門にノミネート。1938年には、1935年のシャーリー・テンプルに続きミッキー・ルーニーと共にアカデミー賞特別賞を受賞した。このとき、彼女はグローマン・チャイニーズで手型・足型をセメントの床に残し、ジュデイ・ガーランドに嫉妬されたという話が残っている。ダービンはその歌声と愛らしさを映画で存分に発揮し、少女映画から、長じてはラブストーリーに次々と出演。マネー・メイキング・スターの１０位までに入ったことは一度もないものの、キャラクター人形やグッズが売り出されるほどの人気を誇った。ちなみに『アンネの日記』の著者アンネ・フランクが、第二次世界大戦中に隠れ家の自分の部屋の壁に女優ダービンの写真を貼っていたことでも、ダービンの世界的な人気のほどは分かる。隠れ家はそのまま保存されており、ダービンの写真は現在もそのまま貼られている。このあと「春の序曲」という成功作があったが、他に有名作と云えるものはない。強いて挙げるなら「ホノルル航路」「クリスマスの休暇」「恋ごころ」だろうか。成人後の彼女は結婚もし、成人役へとイメージチェインジを図ったが、失敗、芸能生活は暗礁に乗り上げた。彼女はさっさと足を洗い、パリで生活を始めた。ジュディのような生まれつきの芸能人ではなかったのである。後年、パリへ訪ねてきたジュデイにディアナは云ったそうである。「あなた、まだあんなことしてるの？」と。「オーケストラの少女」、これ一本で映画史に名を残したハリウッド女優は彼女ぐらいのものだろうか。ディアナ・ダービンは２回結婚、娘と息子が一人ずついる。現在８７歳でいま尚健在だ。

  2009.07.14

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  グレゴリー・ペック　役柄も実生活でも誠実で頼もしい人物

  グレゴリー・ペックグレゴリー・ペック、映画の役柄だけでなく、私生活でも誠実で頼もしい一級の人物だ。その点を高く評価され、ハリウッドの俳優組合会長に推されて、恵まれぬ俳優の救済基金制度を確立したり、１７代目のアカデミー協会会長を務めたこともある。ペックは１９１６年４月５日、南カリフォルニアの軍港、サン・ディエゴの北にあるラ・ホヤで生まれた。俳優を志したのは、カリフォルニア大学時代という。父は薬剤士で父の影響で医学に進もうとしていたのだが、ボート部で活躍、演劇部にも籍を置き「アンナ・クリスティ」に出演、この劇のブロードウェイ公演のスター、ジョージ・マリオンに褒められたのが、俳優になる決心をした動機だったそうだ。卒業するや単身ニューヨークへ。博覧会の呼びこみ屋などをしながら、名舞台女優カスリン・コネル一座に雇われたのが運のツキはじめ。一座で修行してるうちにハリウッドから声がかかった。デビュー作こそ凡作だったが、名プロデューサー、ダリル・ザナックに「王国の鍵」の神父役に抜擢され、人気を得た。「小鹿物語」「白昼の決闘」「頭上の敵機」「白鯨」「渚にて」「ナバロンの要塞」などで演技に渋みを加え、何度かオスカー候補に上っていた。　 1962年、ついに念願の主演男優賞を「アラバマ物語」で獲得した。彼の名声が轟いたのは、なんといってもオードリー・ヘップバーンと共演した「ローマの休日」だろう。大方の人は彼の代表作としてこの作品を推すことと思う。アラバマ物語/グレゴリー・ペック［DVD］ラストの記者会見場の場面で感動の涙を漏らした人も多かったと思える。これはまさに名作だった。その後もペックは「日曜日には鼠を殺せ」「アラベスク」「マッケンナの黄金」などで健在ぶりを見せ、老後は悠々自適の生活を楽しんだ。私生活では２度の結婚で子供が５人いる。 彼にとっての異色作品にオカルト映画「オーメン」がある。これぞオカルトという作品だが、私はこの手の映画は苦手だ。オーメン ＜特別編＞/グレゴリー・ペック［DVD］　　「無頼の群れ」「拳銃王」「キリマンジェロの雪」も記憶に残る作品である。名優グレゴリー・ペックは２００３．６．１２、享年８７歳であの世へ旅立った。　　

  2009.07.13

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  ジューン・アリスン　親しみやすい容貌と若さあふれるダンス　特徴あるハスキーボイスの歌声の持主

  ジューン・アリスン、彼女は私の大好きな女優さんの一人だ。親しみやすい容貌と若さあふれるダンス、特徴あるハスキーボイスの歌声で「隣の女の子」としてのキャラクターで人気を得た。彼女は夫ディック・パウエルが６３年に他界したとき、引退し、今ではジューンも天国に引越ししてしまった。残念至極この上ない。ジューンは１９１７年１０月７日、ニューヨーク市ブロンクスで生まれた。清掃員の父ロバートが母クララと別居し、やがて離婚。ジューンは貧困に近い生活の中で育った。8歳のときに倒木の下敷きになり大怪我を負う不幸に見舞われ、リハビリには大変な努力を強いられた。しかし、それが彼女の未来を開くことにもなった。治療のひとつとして始めた水泳では後にニューヨーク市の大会で優勝をさらい、同時に習っていたダンスでは遂にブロードウェイの舞台に立つこととなったのである。ジューンは学校に通っている頃から、踊り子のプロだった。ニューヨークのブロンクスから、ブロードウエイへミュージカルのコーラス・ガールをやるために通っていたのだ。映画デビューもミュージカル作品で、その後もミュージカルが多かった。当時、兵隊スターの代表役者だったヴァン・ジョンスンと組んだ「姉妹と水兵」のヒロイン役でスター女優の地歩を確保、「猛獣と令嬢」でコンビを組んだディック・パウエルと意気投合、1945年8月19日に13歳年上で2人の子持ちのパウエルとの結婚は周囲を驚かせた。1949年、マーガレット・オブライエン、エリザベス・テイラーと共演したメトロ・ゴールドウィン・メイヤー社創立25周年記念作品『若草物語 -Little Women』で主演を務め、お転婆なジョー役で更なる人気を得た。若草物語 / ジューン・アリスン彼女が踊れるお嬢さんスターから一転して貞淑な妻の役に切り替えたのは、「グレン・ミラー物語」からである。夫を失って悲しみに直面した妻役は見事なものだった。グレンがプレゼントしてくれた”茶色の小瓶”を手にとって頬を摺り寄せる。そこに主なきグレン・ミラー楽団の演奏する「茶色の小瓶」のメロディがかぶる。パリからの実況中継なのだ。ジューンの頬を伝う涙・・・。いけない、書いている私まで目がウルウルになってきた。私はこの映画をもう６０回は見ている。そして、そのつどこの場面になると涙ぐむ。本当にスクリーン上の理想の夫婦だったと思う。ジェームズ・ステュアートと共演した『甦る熱球』(1949) 、『グレン・ミラー物語』(1954)、『戦略空軍命令』(1955)では3本とも彼の妻役を演じ、実際に2人は結婚していると勘違いしていた観客も多かったという。それほどジューンの妻役はすべて妻になりきっていた。絶妙の演技と云えまいか。彼女が尊敬していたジンジャー・ロジャースのジューン評に曰く「すべての男の子が恋人にしたいと思い、すべての女の子が友達になりたいと考える女の子」は、彼女の持つキャラクターをよく示すものだ。私は彼女の作品を見ていると、それだけで心のやすらぎを感じる。他の作品に「重役室」「グッド・ニュース」「間奏曲」などがある。２００６．７．８、ジューンは30年近く連れ添った夫と共に住んだカリフォルニア州オーハイで、天国籍に移転した。享年８８歳で静かに息を引き取ったという。子供は一男一女がいる。

  2009.07.12

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  ローレンス・オリヴィエ　イギリス映画界が生んだ最高の名優！

  ローレンス・オリヴィエはイギリスが生んだ最高の名優の一人で、シェークスピア演劇の映画化にかけては最高の権威者である。その功績によってサーの称号を受けた。１９０７年５月２２日、サリーのドーキングに生まれ、3歳の時にロンドンへ移り、母の希望で9歳でオール・セインツ教会聖歌隊に所属、音楽を学ぶかたわら演技の勉強もした。12歳で母を病気で亡くした。１５歳のとき、学校芝居でシェークスピアの娘役を演じてから俳優を志し、古典劇に目覚しい成果を示した。そして、映画にも進出、イギリス映画で活躍した。ハリウッド映画では「嵐ヶ丘」「レベッカ」「王子と踊子」「スパルタカス」などに出演、イギリス作品で「ヘンリー五世」「ハムレット」「リチャード三世」「オセロ」を製作・監督・主演した。　嵐が丘 / ローレンス・オリヴィエ名画DVD　レベッカ　VCDD-19（監督：アルフレッド・ヒッチコック/出演：ローレンス・オリヴィエ)［期間限定］［限定版］王子と踊り子/ローレンス・オリヴィエ［DVD］　＜プレミアム・ベスト・コレクション＞[DVDソフト] スパルタカス （1960年度製作版）スペシャル名画DVD　ハムレット　VCDD-15（監督・出演：ローレンス・オリヴィエ)「ハムレット」は中学生の頃、学校で見せてもらった作品だ。父王の亡霊と語り合うシーン、死んだオフィーリアが小川を流されていく場面。今も鮮明に頭のフィルムに焼きついている。そして、かの有名なセリフ「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」映画を見た後、友人たちの前で得意げに、このセリフを語ったことを思い出した。もちろん、英語でだ。　★メール便送料無料★【新品未開封】[DVD] 美女ありき　ローレンス・オリヴィエ　この映画も懐かしい作品だ。イギリス大使夫人とネルソン提督の禁じられた灼熱の恋・・・。二人は露台で激しいキスを交わす。１７９９年の深夜からキスをしながら１８００年を迎える、世紀をまたぐキス。ひょっとして、あなたも２０世紀から２１世紀へ”世紀をまたぐキス”を交わしたのではありませんか。この映画の”世紀のキス”は私生活での”甘いキス”へとつながり、先妻と離婚成立したオリヴィエはヴィヴィアンと晴れて夫婦になったのである。晩年の作品には「マラソンマン」がある。１９８９．７．１１、彼は三人目の妻に見送られ、この世を去った。子供は二男二女ある。

  2009.07.11

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  アルレッティ　戦争の度に運命を変えられた天与の才能をもつ娘

  アルレッティ、このフランス映画界の大女優の名前をご存知ない方は、多分多いだろうと私は思う。出演した映画は５０本以上になるが、「北ホテル」「悪魔が夜来る」「天井桟敷の人々」ぐらいしか思い出さない。　◇新品DVD◇PUP090713MJ02 北ホテル　　天井桟敷の人々 / ジャン＝ルイ・バロー　彼女はフランス・パリ郊外クールプヴォアに１８９８年５月１５日に生まれた。鉄道線路の作業員だった父と洗濯女の母。貧しい家庭に生まれたアルレッティは、軍需工場の工員やタイピストをしながら生きていた。戦争の度に運命を大きく変えられた彼女に、最初の試練が訪れたのは１９１４年。第一次世界大戦が勃発し、フランスも参戦、１６才のアルレッティが若い恋人の戦死の報を受け取ったのは、参戦から僅か３日後のことだった。この時、彼女は「一生結婚はしまい」と心に誓ったという。そして、それから２年後、父が事故死。二つの不幸は１０台の彼女に”この世は無情”という心を植えつけた。そして、1919年からキャプシーヌ劇場で初舞台を踏み、女優として活動をスタート。芝居やオペラの上演に参加し、舞台で高い評価を得た後、1930年に映画界に進出した。映画は1935年、ジャック・フェデーの『ミモザ館』に出演、このとき駆け出しの助監督に過ぎなかったマルセル・カルネはわずかワンシーンだけの端役を演じる一人の女優・アルレッティの存在感に圧倒されていた。４年後、監督に昇進したカルネは、『北ホテル』で彼女をはすっぱな娼婦役で起用、アルレッティは主役を食うほどの名演技を披露し、４０歳にして一躍スターになったのである。その後スター女優として活躍、第２次世界大戦のさなか、1942年のカルネ作品『悪魔が夜来たる』に出演、1945年、同じくカルネの『天井桟敷の人々』でジャン＝ルイ・バロー扮する主人公バチストが思いを寄せる女芸人ガランスを演じ、名声を確立、映画史に残る存在となった。やがてパリ解放、第２次世界大戦は終わった。だが、今度の戦争も彼女に”不幸”しかもたらさなかった。彼女は、戦時中にドイツ軍将校の愛人であったことから、対独協力の容疑で一時拘束されたのだ。しかし、告発した人々の前で、”パリの大輪の花”はこう言い放ったのだ。「私の心はフランス人のままでした。ただ、女優として国際的だっただけです」と。やがて嫌疑がはれて、芸能活動を再開、彼女の人気が落ちることがなかった。５６歳の年には再びマルセル・カルネと組み、「われら巴里っ子」で友人ジャン・ギャバンと夫婦役を演じ、６４歳の年には唯一のハリウッド映画「史上最大の作戦」にも出演した。ジャン・ギャバン主演！ボクサーへの情熱と恋の間で心が揺れる青年とジム経営者との友情を描く「われら巴里っ子」この年を最後に、名女優アルレッティの姿はスクリーンから消えた。「もう、パリが見えないの」。失明しはじめていたのだ。その後も美声を生かして映画のナレーターを務めたこともあるが、１９９２．７．２４、パリの香気とエスプリを纏った大女優はこの世に別れを告げた。享年９４歳であった。彼女の芸名アルレッティはモーパッサンの小説「モントリオル」のヒロインの名前から命名、名字のない芸名は１９２０年代の流行だったそうである。

  2009.07.10

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  ロナルド・コールマン　”コールマンひげ”が普通名詞になった人気俳優

  ロナルド・コールマン、彼の名は”コールマンひげ”の代名詞で日本で人気のあった俳優である。本当に鼻下に見事な八の字ヒゲをたくわえていた。７０代後半以上の方ならよく御存知だと思う。彼は１８９１年２月９日、イングランド・サリーのリッチモンドで生まれた。イギリス人で裕福な商人の家庭に育ったが、船会社のオフィス・ボーイ、軍務を経て、舞台や映画入りをする。ハリウッドに渡ったのが１９２０年、トーキー以前の時代だ。サイレント末期にヴィルマー・パンキーとのコンビで人気を呼んだ。ヴィルマーパンキーと言っても、知らない人がほとんどだろう。私も知らない。トーキー以前の男性スターで、セリフを喋らなければならないトーキー時代に生き延びたのは、チャップリンを別にしてコールマンとゲイリー・クーパーぐらいのものである。渋い声で、渋い声にぴったりのセリフのペース、小さい口の動きと口ヒゲが何とも言えないロマンティックな雰囲気をもたらし、当時の女性ファンの多くをしびれさせたそうだ。コールマンの作品で、特に胸を打つ作品は「心の旅路」だろう。記憶喪失者を描いた見事な作品だろう。涙なくして見れない映画である。ロナルド・コールマン／心の旅路　特別版他に「ゼンダ城の虜」「キスメット」「ボストン物語」「失われた地平線」「二都物語」、そしてアカデミー主演賞を得た「二重生活」、これらの作品が戦後の一時期に集中公開された。　　「ゼンダ城の虜」「二都物語」「失われた地平線」　日本での最終公開作になったのは、「八十日間世界一周」のゲスト出演だ。そして１９５８．５．１９、この世に決別した。離婚歴は一度で子供はない。

  2009.07.09

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  オリヴィア・デ・ハヴィランド　女優史に残る「風と共に去りぬ」のメラニー役名演技

  オリヴィア・デ・ハヴィランドは、ジョーン・フォンテインの実の姉として広く知られている。「風と共に去りぬ」のメラニー役をめぐって、フォンテインと争い、結果的にオリヴィアがその役を手にするのだが、二人の間に太い亀裂が入った。名画DVD　風と共に去りぬ　VCDD-99（監督：ヴィクター・フレミング/出演：ヴィヴィアン・リー）彼女は１９１６年７月１日、東京で生まれた。両親はイギリス人で、彼女が７歳のとき、離婚。その後、カリフォルニアで育つ。1939年の『風と共に去りぬ』（メラニー役）でアカデミー賞にノミネート。しかし、スタジオでの待遇の悪さと、タイプキャスト（エロール・フリンの相手役が多かった）にうんざりしてワーナーに対して訴訟を起こし、２年間を棒に振ったが、結局勝訴することが出来た。　　　フリンとの共演作、「ロビンフッドの冒険」「壮烈第七騎兵隊」「カンサス騎兵隊」エロール・フリンとは多数の共演作があり、フリンが熱を挙げて猛烈なアタックをしていたが、オリヴィアはプラトニックな関係に過ぎなかったと述べている。　　その後、彼女は演技派女優としての地位を確立、「遥かなる我が子」「女相続人」で二つのオスカーに輝いた。1950年] 女相続人【字幕】●オリビア・デ・ハビランド　ふるえて眠れ富とロマンスに生き、革命に消えた男”風雲児”ダックス・ゼノスの波乱の生涯！５５年、「パリマッチ」誌の記者と結婚（２度目）したため、ヨーロッパで住むようになり、以後の作品は評価も人気も微妙となった。2003年には第75回アカデミー賞授賞式（『千と千尋の神隠し』がアカデミー長編アニメ映画賞を受賞した年）に登場。ステージに立ち、青いドレスで元気で華やかな姿を見せ、世界中に健在ぶりをアピールした。これが公の場に出た最後であろうか。一男一女がいる。現在９２歳で健在である。

  2009.07.08

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  アンソニー・クイン　アクの強い強烈な個性の持主！

  アンソニー・クイン、彼は並のハンサムボーイとは違って、アクの強い強烈な個性の持主だ。アメリカでは”牡牛のようなマスクと生殖力をもつ男”と言われていた男である。インディアン、山賊、ローマ法王まで演じる芸域の広さは並ぶ者がいない。クインは１９１５年４月２１日、メキシコ・チワワ州チワワで生まれた。父はアイルランド人、母はアステカ族系メキシコ人。少年時代にカリフォルニア州ロサンゼルスに移住。早くに父親を亡くし、クインは俳優になる前、靴磨きやプロボクサーのスパーリング・パートナーや画家などを転々として生計を立てていた。演劇学校のガードマンから舞台に立ち、３６年に映画デビュー。セシル・Ｂ・デミル監督の目に止まり、数々の映画に出演、デミル監督の養女とも結婚、デミル映画で売り出した。１９５２年、「革命児サパタ」と「炎の人ゴッホ」ではアカデミー助演賞を獲得、イタリア映画「ユリシーズ」「道」で国際スターに進出した。　　出演作は１００本以上、アメリカはもとよりヨーロッパ各国から中東にまで及んでいる。印象深い作品には「ノートルダムのせむし男」「アラビアのロレンス」「その男ゾルバ」など多数ある。私生活では３回結婚し、子供が１３人いる。末の子は彼が８１歳の時というから、オドロキだ。さすが”牡牛のように生殖力旺盛”と云われたクインらしい。２００１．６．３、クインは享年８６歳であの世に召された。

  2009.07.07

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  ジョーン・フォンテイン　東京生まれの虚弱体質だったスター

  【一生涯保証付・一点もの】［オートグラフ］ (ヒッチコック映画 断崖 等) ジョーン・フォンテインジョーン・フォンテイン、は１９１７年１０月２２日、東京で生まれた。両親はイギリス人で、父は東京帝国大学の教授だった。姉のオリヴィア・デ・ハヴィラントと同じく、東京・虎ノ門が生地。ジョーンは虚弱体質で、2歳のとき医師に転地療養を薦められ、母とイタリアに行く。だが、症状が悪化し、アメリカに渡り、カリフォルニア州のサラトガで育った。8歳のとき両親が離婚。14歳のとき父が元メイドの日本女性と再婚したため、父を訪ねて再び日本に戻り、3年間滞在。アメリカン・スクールと聖心女子学院に通った。健康になりハリウッド入り、スタートは姉のオリヴィア・デ・ハヴィランドより大分遅れた。フォンテインは母親の再婚した相手の姓である。３９年、『風と共に去りぬ』の有名なスカーレット選びにも参加、「スカーレットが無理ならメラニーでも」と猛烈に売り込みを図るも姉に奪われ、自殺まで考えたそうだ。ひとつ違いの姉妹でありながら、姉のオリヴィアとは全く資質の違ったスターだった。細面で愁いがあり、清らかな容貌にヒッチコックが惚れこみ、「断崖」（４１）のヒロインに起用、見事この作品でアカデミー主演女優賞を獲得した。この年、姉のオリヴィアもノミネートされていたことから、姉妹の不仲はゴシップ雑誌の格好のネタにされ、喧伝された。仲の悪さ、確執は益々有名になった。実際、ジョーンは姉が出席する会合には決して参加せず、たまたま出会っても決して口を聞こうとはしなかったそうである。彼女の著名な作品名を挙げておこう。　　左から「レベッカ」「ジェーン・エア」「影なき裁き」他に、「偽装の女」「忘れじの面影」「旅愁」「生きるためのもの」などがある。５８年以降、彼女は健康を害したこともあって、あまり映画にはでていない。しかし、多彩なキャリアの持ち主だ。パイロットの免許を持ち、熱気球のチャンピオンでもあり、優れたライダーでもあり、カジキ釣りで賞をもらい、またホール・イン・ワンを経験した優れたゴルファーでもあり、一流の料理人でもあり、インテリア・デザイナーの資格も持っていた。ちなみに彼女は3歳の時の知能検査ではIQ160であったそうだ。　仲の悪いことで高名な姉妹だが、アカデミー賞の歴史で、姉妹で主演女優賞を受賞しているのはオリヴィアとジョーンだけである。 私生活では離婚歴が４回、娘が一人いる。９１歳の高齢で現在も生存。

  2009.07.06

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  ウォルター・ピジョン　”ハンサムなスクリーン家具”と評された俳優

  ウォルター・ピジョン、私が初めてピジョンを見たのは「わが谷は緑なりき」だった。あまりパッとしないノッポの男という印象しか受けなかったが、中々どうして生涯で１３０本以上の映画に出演している演技派俳優だ。わが谷は緑なりき/ウォルター・ピジョン［DVD］彼は１８９７年９月２３日に生まれた。カナダのニューブランズウィック州セントジョン出身。バリトン歌手だったが俳優に転向、1925年にブロードウェイ・デビューを果たし、翌年映画デビュー。1942年の『ミニヴァー夫人』と1943年の『キュリー夫人』でアカデミー賞にノミネートされた。ピジョンは、グリア・ガースンの”スクリーン上の旦那さま”で、「塵に咲く花」から始まり、アカデミー作品賞受賞作品「ミニヴァー夫人」、ラジウムの発見者「キューリー夫人」、「パーキントン夫人」「奥様武勇伝」「フォーサイト家の女」「ミニヴァー・ストーリー」と４１年から５０年の１０年間に７本共演している。　イギリス的な落ち着きをたたえたアメリカの平均的家庭の理想的な夫婦像で、彼自身も”ガースンとの共演作が私のベスト”と云っているぐらいだ。ガースンはＭＧＭスタジオで昼間だけの”ピジョン夫人”と呼ばれていたそうで、ウイリアム・パウエルとマーナ・ロイ、スペンサー・トレイシーとキャサリン・ヘブバーンと並ぶハリウッドの代表的”スクリーン夫婦”であった。その他の作品では、「禁断の惑星」「重役室」などが印象深い。１９８４．９．２５、享年８７歳で亡くなった。禁断の惑星 / ウォルター・ピジョン

  2009.07.05

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  グリア・ガースン　イギリスからやってきた”レディ”

  グリア・ガースン、貴婦人役として名高い彼女は紳士の国、イギリスからハリウッドへやってきた”レディ”だ。立っているだけで凛とした気品が漂う。金髪が美しくセットされ、頬の血色もよく、上品に塗られた唇の紅。白黒映画でもカラフルなイメージに彩られた女性である。彼女は１９０４年９月２９日、イギリスの北アイルランドで生まれた。生粋のイギリス人である。ロンドンの大学を卒業、頭のいい真面目な学生時代を送った。卒業後、広告会社のＯＬになったが、アマチュア劇団に入ったのがきっかけで演技に目覚め、３２年ロンドンの舞台に立ち、ローレンス・オリヴィエとも共演した。そのころＭＧＭのルイス・Ｂ・メイヤーに認められ、ハリウッド入り。1939年にアメリカ映画に初出演、1940年の『高慢と偏見』でエリザベス・ベネットを演じ、高く評価された。続いて「ミニヴァー夫人」でアカデミー賞を受賞、「キューリー夫人」など夫人もので名声を高めた。１９４１年から５年連続でアカデミー賞にノミネートされたことは彼女が偉大な演技者だったことの証ではあるまいか。グリア・ガースン／ミニヴァー夫人　特別版★メール便送料無料★【新品未開封】［DVD］ キューリー夫人　グリア・ガースンガースンの作品では忘れられない名画がある。それは「心の旅路」（４２）である。ロナルド・コールマンと共演したこの映画で、私は何度泣いただろうか。最近、久しぶりに見てまたもやラストで涙を流してしまった。皆さんの中にも、泣いたという方はきっと多いことだろうと思う。後は「塵に咲く花」「フォーサイト家の女」「ジュリアス・シーザー」などの作品がある。私生活では３度の結婚、最後の主人はテキサスの富豪、１９５１年にアメリカの市民権を得た。１９９６年４月６日、彼女は”レディ”の気品を失うことなく９１歳で天からの使者を迎えた。

  2009.07.04

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  ヘンリー・フォンダ　誠実で思いやりのある演技派？

  ヘンリー・フォンダヘンリー・フォンダ、彼の名は「怒りの葡萄」「荒野の決闘」「１２人の怒れる男」などの名演技で恐らく知らない人はいないだろうと思える。いずれも映画史上に残る名作だ。特に「荒野の決闘」は忘れがたい。ほのかな愛情を抱くクレメンタインに別れを告げて、遥かに続く一本道を馬を飛ばしていくワイアツト・アープ。じっと見送るクレム。その場面に名曲「いとしのクレメンタイン」の歌がかぶって・・・エンドマーク。　　多くの映画ファンの目、あなたの目にもこのシーンは焼きついているに違いないと思う。フォードの傑作として・・・。１９０５年５月１６日、ネブラスカ州グランド・アイランドで生まれた。父は印刷業。大学時代に倒産し、アルバイトで苦境をしのいだ。先祖はイタリア移民という。少年時代はジャーナリストを志したが、アマチュア劇団からプロに転向、同じ劇団にいた女優マーガレット・サラヴァンと結婚。その後、素朴でデリケートな２枚目として映画界に入り、「運河のそよ風」（３５）でデビュー。「暗黒街の弾痕」（３７）「モホークの太鼓」（３９）に出演、その後、「若き日のリンカーン」（３９）を筆頭に「怒りの葡萄」（４０）「荒野の決闘」（４６）など一連のフォード作品でフォードは彼の個性を引き出し、代表的な演技者として確立した。　　　　　　左から「怒りの葡萄」「モホークの太鼓」「若き日のリンカーン」「地獄への道」「戦争と平和」「十二人の怒れる男」「ミスター・ロバーツ」私生活では生涯に５度結婚、二人目のフランシス・シーモア・ブロカウはニューヨーク社交界の大物の娘で、ピーターとジェーンの二人の子供をもうけた。後に精神病を患ったフランシスは1950年に自殺。フォンダは子供達を動揺させないために母親は心臓発作で死んだと教えたという。成人して母親の死の真相を知ったピーターとジェーンの二人はフォンダに反発、和解するまで長い年月を要した。誠実で思いやりのあるフォンダもこの時期、人知れず悩み抜いただろうと思われる。父の後を追って俳優の道に入ったピーターとジェーンは、過激な振る舞いでマスコミを賑わせて一時期フォンダを悩ませた。1981年にジェーンは年老いた父親のために企画した『黄昏』でキャサリン・ヘップバーンと老夫婦役で主演の場を提供、ジェーンも娘役として出演した。黄昏/ヘンリー・フォンダ[DVD]１９８２．８．１２、フォンダの枕もとに天使が舞い降りた。５人目の妻シャーリーとピーター、ジェーンに見送られて名優は天国に旅立ったのである。彼のベスト３を記しておこう。（１）荒野の決闘　（２）十二人の怒れる男　（３）黄昏

  2009.07.03

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  大スターの地位を得たバーグマン　でも心は乾き飢えていた・・・（２）

  「私は、女性が人生で期待できるものすべてに恵まれた。大スターになれたし、かわいい娘とよき夫をもっている。プールのある美しい家もある。でも、わけもなく涙が頬を伝うのです・・・・・」（週刊２０世紀シネマ館・１３巻）よりイングリッド・バーグマン、３２歳。彼女は内心の声に突き動かされるように人生の大きな賭けに出た。前年、アメリカのドル箱スターのトップに立ち、「カサブランカ」「誰が為に鐘は鳴る」「ガス燈」と４０年代の作品で大成功し、オスカー像も手に入れていたにも拘わらずだ。この女優の心は渇き、飢えていたのである。そんなとき、彼女はロベルト・ロッセリーニ監督の「戦火のかなた」「無防備都市」を見て、強い感銘を受けていた。バーグマンは憑かれたようにこのイタリアの巨匠に手紙を書き、イタリアに飛んだ。最初は純粋に映画作りのためだった。だが、程なく恋に落ちた。ヤケドするほど熱い恋だった。医学者の夫と愛嬢のいるハリウッドのスターと妻子も愛人もいるイタリア人監督との不倫の恋。彼女は全てを捨て、世論を敵にまわし、ロッセリーニの子供を生んだ。ハリウッドは許さなかった。二人が作った作品「ストロンボリ」（５０）の上映を禁止、バーグマンを追放した。新品DVD◇02P25Jun09 ストロンボリ　バーグマンとロッセリーニは互いの伴侶と離婚、正式に結婚し、５２年には双子も生まれた。しかし、二人の作った作品はどれも無残な評価しか得られなかった。「二人は相手を選び損ねた。観客に受け入れられるものは何も作れなかった」と評論家は皮肉った。事実、その通りだったのだ。破滅が来た。しかし、ロッセリーニと別れたことで、彼女は華麗に甦った。８年ぶりのハリウッド映画「追想」（５６）で、２度目のオスカーを勝ち取ったのだ。バーグマン４１歳、栄光の時代の再来だった。追想女優イングリッド・バーグマン最後の映画は「秋のソナタ」（７８）だった。母としての愛が薄かったと娘から非難されるピアニスト・・・。それは最初の娘と別れて暮らしたバーグマン自身の姿にダブっていた。”巨匠”イングマール・ベルイマンが、母と娘の心理的葛藤を描いた傑作ドラマ「秋のソナタ」人生の最後まで演じ続けていたい・・・。そう願い続けた生まれながらの女優は、６７歳の誕生日に”女優の生涯”の幕を引いた。最後の枕辺には、その手を握り、母を許した長女の姿もあった。【一点もの！】[直筆サイン入写真] 映画『カサブランカ』イングリッド・バーグマン ★一生涯保証付

  2009.07.02

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  イングリッド・バーグマン　輝かしい栄光の座を捨て愛に生きようとした女（１）

  イングリッド・バーグマン ポスター / イングリッド・バーグマンイングリッド・バーグマン、自らの愛と人生を懸けて、生を演じ続けたスウェーデンが生んだ大女優。自分の信じる道をひたむきに走った彼女の生き様は鮮烈なものだった。ドル箱スターの座から”スキャンダルの女”に転落したバーグマンを私たちは嘲笑できるだろうか？１９１５年８月２９日、バーグマンはスウェーデンのストックホルムで生まれた。２歳で母を失い、１２歳で父も亡くし、叔父に引き取られた。友達も出来ず、孤独を友に、一人で空想の世界に遊んだ少女時代。女優になれば、私でないもう一人の自分になれる・・・。そんな思いから彼女は王立演劇学校で学び、映画界に身を投じた。初めての主演作が名プロデューサー、デヴィッド・Ｏ・セルズニックの目に止まった。バーグマンはハリウッドに呼ばれ、「別離」でハリウッド・デビューする。その後も順調にスター街道を驀進。名作「カサブランカ」「誰が為に鐘は鳴る」「ガス燈」「白い恐怖」「汚名」「凱旋門」「ジャンヌ・ダーク」と次々ヒット作品に出演。　　　　　１７３センチの堂々たる体格は、女優としては不利な筈なのに、彼女は逆に大柄な女性の一途な情熱や愛らしさを発揮、そのやや上向きのつまんだような鼻や、ぼってりと形よく厚みのある唇で、人気を得て行った。すべては順調だった。しかし、人生最大の波乱が起きた。

  2009.07.01

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  ハンフリー・ボガート　トレンチ・コートにソフトをかぶったいい男

  ハンフリー・ボガート、彼の名は永遠に消えることはない。「ボギー、君は永遠だ！」と言いたい。戦前から戦後にかけて、ハードボイルドで人気を築いたトップスター、ボギー。ハンサムでニヤケた美男スターが常識だったハリウッドで、苦みばしったクールな暗いマスクとしゃがれ声、ドライな演技が異色だった。１８９９年１２月２５日、ニューヨークで生まれた。父は外科医、母は著名なイラストレイターという裕福な家庭で育ち、イエール大学在学中、自ら志願して米海軍に入隊した。復員後、下済みから舞台に入り、そして映画界入り。「化石の森」でギャング役を振り当てられ、自分の柄じゃないと思いながら出たところ、当り役になったという。それ以来、スクリーン上では悪役にされてしまったが、私生活では神経の細かいソフト・ガイだそうである。1930年代はギャング映画の敵役を多く演じたが、40歳を過ぎて主演した『マルタの鷹』『カサブランカ』等の作品で、ハードボイルド・スターの地位を確立。特価［新品］［DVD］［洋画］マルタの鷹THE MALTESE FALCON 　主演　ハンフリー・ボガート／メアリー・アスター　監督　ジョン・ヒューストンSPECIAL　PRICE［新品］［DVD］［洋画］キー・ラーゴ　　KEY LARGO 　主演　ハンフリー・ボガート／ローレン・バコール／ジョン・リッジリー　監督　ジョン・ヒューストン　カサブランカ　特別版 / ハンフリー・ボガートボガートはヘビースモーカーとして知られ、また酒豪でもあった。愛飲酒はドランブイ（スコッチウイスキーベースの薬用酒）で、飲んだ量に比例して毒舌が激しくなるといわれたそうだ。結婚は都合４回、４人目の妻は「脱出」で共演したローレン・バコールで、その愛妻ぶりはつとに有名で妻のことを「キッド」と呼んでいたそうだ。。「キッド」とは、2人が初共演した映画『脱出』でバコールが演じた役名。独特の個性を持ち、目につく役ばかり演じながら、アカデミー賞には縁がなかったが、『アフリカの女王』（1951年）でアカデミー賞主演男優賞を受賞した。この時は、ボギー本人よりもバコールの方がよろこびのあまり息が詰まったという。名画DVD　アフリカの女王　VCDD-4（監督：ジョン・ヒューストン/出演：ハンフリー・ボガート)ボギーの作品には名作、傑作が数多い。下記にざっと並べてみよう。　　　　　　左から「脱出」「俺たちは天使じゃない」「必死の逃亡者」「三つ数えろ」「ケイン号の叛乱」「裸足の伯爵夫人」「麗しのサブリナ」中でも「麗しのサブリナ」の大金持ちの長男の役は、ボギーによれば、これぞ”オレのガラに合った役”なんだそうだ。１９５７年１月１１日、ボギーは愛妻ローレンに見送られこの世を旅立った。享年５７歳、若すぎる死だった。例によってベスト３を選んで見たい。（１）アフリカの女王　（２）麗しのサブリナ　（３）三つ数えろ

  2009.06.30

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  ロレッタ・ヤング　”たまご”のようなツルツルお肌の女優

  ロレッタ・ヤング、この女優さんの名前を知らない人はさぞ多いことと思う。無理もない、代表作と云えるのは「ミネソタの娘」一本だけなのだから・・・。１９１３年１月６日、ロレッタはユタ州ソルトレイクシティで生まれた。３歳のとき、ハリウッドに移り住み、下宿屋を開業。両親が離婚したため、家計を助けるために４人姉妹の姉たちとエキストラに出て働いた。マーヴィン・ルロイ監督に声をかけられ、１９２８年、本格的に映画デビュー。１９３４年にはクラーク・ゲイブルと関係を持ち、妊娠。当時、密かに隠れて娘を生んだが、世間には養女を貰ったと偽っていた。後年に書いた自伝で、ゲーブルの子であったことを告白している。１９４７年、「ミネソタの娘」でアカデミー主演女優賞をとり、ロレッタ・ヤングの名は一躍世界中に広まった。この映画の彼女は”農家の娘”の役で、養鶏の世話をしたり、卵の行商をした後、都会に出てその天真爛漫さで男たちを慌てさせるというお話。彼女自身、すべてが卵のような娘だった。顔の輪郭は卵型、ゆで卵のようなつるつるした皮膚に大きな眼が愛らしく、頬は卵のように美しい曲線を描き、声までも卵のような丸みを帯びて心地よく響いた。そこがいい、そこだけが素晴らしいんだ、と云う人もいるかもしれない。濁流無宿者(DVD)◇新品DVD◇02P25Jun09 ストレンジャー【世界名作映画DVD】謎のストレンジャー　私の映画日記（別巻 1）彼女の出演作で名前の売れた作品となるとそう多くない。後に１０年間に渡ってテレビ・シリーズ「Ｌ・ヤング・ショー」が大ヒットしたそうだ。そして２０００．８．１２、享年８７歳で、この世を去った。

  2009.06.29

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  エロール・フリン　戦前派アクション・スターなんばー１

  エロール・フリンは戦前派アクション・スターのナンバー１。明るく快活なヒーローを演じ、身のこなしが実に軽やかでダグラス・フェアバンクスの後をうけて、剣戟、西部劇とスクリーンの中を暴れまくった。だが、スクリーンで見る彼とは裏腹に実像の彼は違っていた。１９０９年６月２０日、オーストラリアのタスマニア島生まれで、少年時代から冒険好きだが、問題児だったという。数々の学校を放校されたそうだ。よく言えば、学校の規則には収まりきらない暴れん坊だったのではないだろうか。無類の冒険好きが高じて探検家を志し、船で世界各地をまわり、ジャングルで土人と闘ったこともあるという。生地オーストラリアのニューギニア探検隊に参加、そのセミ・ドキュメンタリー映画に出演したのがきっかけでイギリス映画界を経て、ハリウッド入りを遂げた。1930年代、40年代と勇敢に正義をもって悪に立ち向かうキャラクターで人気を集めた。特にマイケル・カーティス監督のもとで出演した「海賊ブラッド」などアクション映画に快作が多い。西部劇では「無法者の群」「壮烈第七騎兵隊」「サン・アントニオ」など胸をワクワクさせながら画面に見入ったものである。中古》【DVD】壮烈第七騎兵隊洋画サン・アントニオ/エロール・フリン[DVD]　他に「放浪の王子」「ドン・ファンの冒険」「ロビン・フッドの冒険」など剣戟映画も楽しく見た。ドン・ファンの冒険(DVD) ◆20%OFF！ロビン・フッドの冒険　忘れられないのが、戦争映画「戦場を駈ける男」だ。この映画は敵地に墜落した飛行機乗りたちが、敵中を逃げ回り、最後に敵の飛行機を奪って脱出するというお話。これが何とも痛快活劇に仕上がっていた。敵はもちろんドイツ軍、この映画にロナルド・リーガン（後のレーガン大統領）が出演していたことも記憶に残っている。私生活はどうだったのだろう。私生活では無類のプレイボーイとして鳴らし、アルコール依存症の問題を抱えたり、十代の少女との不純交際をたびたび起こすなど、スキャンダルが多かった。1942年にはレイプ事件で訴えられたこともあったそうだ。多くの活劇映画で共演したオリヴィア・デ・ハヴィランドに首ったけだったが、彼女は素行に問題の多い彼を相手にしなかった。酔っぱらって彼女の自宅に押しかけ、たたき出されたという。見事に振られたのである。結婚は３度、最初の妻との間に生まれた男の子が俳優のショーン・フリンで別の妻との間に三人の娘がいる。晩年は酒びたりの生活で１９５９．１０．１４、享年５０歳で一代のドン・ファンはこの世に別れを告げた。映画の役柄とは逆に終生孤独だったと云われている。エロール・フリン シグネチャー・コレクション

  2009.06.28

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  キャサリン・ヘップバーン　お世辞にも美人といえない女性

  キャサリン・ヘップバーン、お世辞にも美人とは云いにくいどこにでも居そうな小母さん（失礼）だが、この人は並の小母さんではなかった。強烈な個性美、中性的ともいえる特殊な雰囲気、ズバ抜けた演技力の持主で、2009年現在、オスカーを4回受賞したただ一人の俳優だ。彼女は１９０７年５月１２日、コネチカット州ハートフォードにて生まれる。裕福な家庭に育ち、少女時代から演劇志願。シェークスピア劇に熱をあげ、猛勉強の末、ブロードウエイに突入、舞台を経て、1932年に『愛の鳴咽』で映画デビューした。「若草物語」「オレゴン魂」「アダム氏とマダム」「フィラデルフィア物語」「アフリカの女王」せつなさに胸を打たれる永遠の名作「旅情」　　　　　　9作品で共演したスペンサー・トレイシーとは名コンビだった。初めて撮影所で顔を合わせた際、キャサリンが「私より背が低いみたいね」と漏らすと、スペンサーが「心配ない。僕の身長に合わせて君を切ってしまうから」と答えたという。（彼は165センチ程度）。ハリウッドの俳優がハンサムだが女性的すぎると物足りなさを感じていたキャサリンは、この荒々しい返答に逆に惹かれたのである。「招かれざる客」はトレイシーとの最後の共演作だ。スペンサーとの長い交友も本当の大人の愛情の交流として、人々に美しく映じていたうようだ。スペンサーの死の床で、彼をじっと見守ったキャサリンの胸を去来したのは何だったろうか。２００３．６．２９、彼女は９６歳でこの世に別れを告げた。最初の夫とは１９３４年に別れ、二度と結婚はしなかった。

  2009.06.27

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  ロバート・テイラー　女性たちに溜息をつかせ続けた美男

  ロバート・テイラー、ハリウッドの典型的美男子。演技的には特にどうこう言うところはないが、ともかく日本女性にも人気があり、溜息をつかせた。ＭＧＭ１社だけに２７年間在籍、野性的なクラーク・ゲイブルと共に同社の名声を支えるトップ男優の地位を護り続けた。彼は１９１１年８月５日、ネブラスカ州フィリーに生まれた。医者の子だったが、演劇を志し、ドラマスクールに在学中、ＭＧＭにスカウトされて映画界に入った。「愛と光」「小都会の女」「豪華一代娘」など３０年代の作品に出演。１９３６年には早くもマネー・メイキングスターの第四位にランクされた。ジャネット・ゲイナー、ロレッタ・ヤング、バーバラ・スタンウイック、グレタ・ガルボなど、トップ女優の相手を、特に女優側から望まれてつとめた。特にメロドラマの名作「哀愁」（４０）は多くの日本女性に溜息をつかせ、涙を絞らせた。哀愁 / ロバート・テイラー　　　　　左から「黒騎士」「あの日あの時」「椿姫」「円卓の騎士」「クオヴァディス」など、史劇、スペクタクルものに数多く出演した。そして１９６９．６．８、肺ガンで亡くなった。享年５７歳だった。彼は３回結婚し、最初の妻はバーバラ・スタンウィックであった。彼の名は、「哀愁」につきるといえるだろう。

  2009.06.26

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  ベティ・デイヴィス　ハリウッドに君臨した”火の女王”

  ベティ・デイヴィス、彼女の特徴は、魔力を秘めた目玉にある。１６５センチという小柄な彼女だが、正面から見詰められると、たいていの男は気圧されたようになり、口も利けなくなったという。ある記者が「彼女の眼は世界一のパワーを持っている」と書いたのもむべなるかなだ。１９０８年４月５日、マサチューセッツ州ローウェルの生まれ。８歳の時、父母は離婚、ニューヨーク郊外で母や姉と暮らした。”火の女王”と噂されたデイヴィスの誇り高い性格は、少女時代から培われていた。自分が”主人公”でなければ決して友達とも遊ばなかった。小学生の頃から、演劇で身を立てようと思い、ダンスや演劇の学校に通う。やがて、巡業劇団に入り、２９年、ブロードウェイで主役の地位を手にした。翌年、その勢いでハリウッドに進出。だが、そう簡単に主役の座は勝取れなかった。ユニヴァーサルは数本の娘役を与えただけで、彼女を解雇、しかし、デイヴィスは挫折しても挫けなかった。チャンスは来た。彼女は３４年、「痴人の愛」で悪女を演じ、大絶賛を博した。そしてその翌年、「青春の抗議」でオスカーを得たのだ。更に３８年「黒蘭の女」でも２本目のオスカーをゲット。デイヴィスは年上のジョーン・クロフォードやキャサリン・ヘップバーンをしのぐ演技派大女優にのしあがったのだ。この映画でベティ・デイヴィスが初オスカーを受賞するが、前年の「痴人の愛」の名演技にも関わらずノミネートすらしなかったことへの同情票が集まったと言われた！DVD未発売。■青春の抗議　Dangerous■痴人の愛 （1934年製作）(DVD) ◆20%OFF！強烈な存在感を示して”ハリウッドの貴婦人”の称号をほしいままにしたオスカー女優デイヴィスにも、老いが忍び寄った。だが、彼女は老いをも逆手に取った。税込\2000以上のご購入で全国送料無料!!※代引き手数料を除くイヴの総て■ベティ・デイヴィス「イブの総て」（５０）で、デイヴィス自身といわれた中年の大女優を見事に演じ、返り咲きを果たしたのである。そして、６０年に入って、再び猛然と甦った。恐るべき”女優魂”である。ライバルのジョーン・クロフォードと共演した『何がジェーンに起こったか?』（62）で、醜悪な老婆を演じ、根性を見せた。アクの強い個性が売りのクロフォードにさえ、「デイヴィスの演技へのこだわりにはついていけない」といわせたそうだ。何がジェーンに起ったか？ / ベティ・デイヴィスちなみにジョーン・クロフォードとは犬猿の仲で、デイヴィスが「彼女の座った後の便座には座りたくない」と言ったという。普通ならそんな女優とは共演をしない筈だ。だが、敢えて共演者に選ぶところに彼女の”女優魂”の真骨頂が窺える。続いて『誰が私を殺したか?』（64）、『ふるえて眠れ』（64）などで一癖ある独特の性格女優として真価を発揮した。ふるえて眠れ/ベティ・デイヴィス［DVD］1987年には『八月の鯨』で、リリアン・ギッシュとともに人生の黄昏を迎えた老姉妹を演じて人々を感動させた。生涯にアカデミー賞主演女優賞に１１回ノミネートされたのも空前の記録である。こうして老いをも演じ続けた大女優は１９８９年１０月６日、８１歳で静かに幕を閉じたのだ。生涯に４度結婚し、１男２女がいる。2007年、米郵政公社はデイヴィスの生誕100周年を記念して切手を発行した。アメリカ発行ハリウッドの伝説シリーズ／ベティ・デイビスセルフ糊20面シート　

  2009.06.26

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  ジェームズ・スチュアート　某監督曰く”とても非凡な平凡な男”

  ジェームズ・スチュアート、私にとって彼ほど惚れ込んだ俳優はいない。「グレン・ミラー物語」で、もうメロメロになってしまった。映画を見た回数は６０回に喃々とする。スイッチを入れると頭の中のスクリーンがいつでも名場面を見せてくれるようだ。グレン・ミラー物語 [廉価版] / 洋画彼は１９０８年５月２０日、ペンシルヴァニア州インディアナで生まれた。愛称はジミー。「グレン・ミラー物語」で魅せて、いや聞かせて呉れた電話番号、『ペンシルヴァニア６５０００』の曲で忘れられない州だ。プリンストン大学に学び、大学卒業後、ジョシュア・ローガン（後に映画監督となる）、ヘンリー・フォンダらが所属する学生演劇集団「ユニバーシティ・プレイハウス・グループ」に参加。彼らと共にブロードウェイに進出、１９３５年、縁あって映画デビュー。1939年、『スミス都へ行く』 が大ヒットし、アカデミー主演男優賞に初ノミネート。翌1940年の 『フィラデルフィア物語』 で、アカデミー賞主演男優賞を獲得。スターの仲間入りを果たした。「スミス都へ行く」では長老議員の不正を暴く新人議員を体当たりで熱演、アメリカの正義を見せてくれた。ヌーボーとしているが、何事につけても熱心に取り組む。”オール・アメリカン・ボーイ”が、そのまま平凡で理想的、典型的なアメリカ人男性像になった感じだ。彼の正義漢ぶりはキャプラ作品「我が家の楽園」「スミス都へ行く」「素晴らしき哉人生！」などによく顕われている。第二次世界大戦中は陸軍の爆撃機パイロットとして活躍。大佐にまで昇進した（これはハリウッドの俳優としては最高位）。1959年にはさらに予備役空軍准将に昇進している。鴨居につかえそうな１８９センチの長身、そんな持ち味を生かしたのはヒッチコック監督で、「裏窓」「知りすぎていた男」「めまい」などスリラー物で可愛がったと言えようか。それと「翼よ！あれが巴里の灯だ」、「甦る熱球」も忘れがたい作品であろう。　　ウエスターンではやはり正義感の強い西部の男を演じてくれた。「砂塵」ではマレーネ・ディトリッヒと共演。「折れた矢」「ウインチェスター銃’７３」「ララミーから来た男」「怒りの河」「西部開拓史」など、名作、傑作が目白押しだ。私生活も堅実そのもの、最愛の妻一人で通した。１９９７．７．２、天国からの使者がやってきた。享年８９歳だった。彼のベスト３を記しておこう。（１）「グレン・ミラー物語」　（２）「スミス都へ行く」　（３）「裏窓」

  2009.06.25

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  アイリーン・ダン　古風でやさしく女らしい女

  アイリーン・ダン、やさしく気丈で小言もいう、それでいて貧しい家計のやりくりまで相談にのってくれる懐かしいママ。「ママの思い出」で古風なママを完璧なまでに演じてくれた。ママの想い出(DVD) ◆20%OFF！アイリーン・ダンはそんな古風な女の典型である。この映画を私は野天の野外劇場で見た覚えがある。進駐軍の文化政策の一環として野外で見せてもらった。内容はともかく題名はいつまでも記憶に残っているものだ。１８９８年１２月２０日、ケンタッキー州ルイスヴィルの生まれ。真面目な公務員の父を持った彼女は、音楽カレッジに学んで、歌手になり、舞台劇「ショウボート」のヒロインに選ばれ、それを機に映画入りを果たした。メロドラマからミュージカル、コメディと幅広い作品に主演し好評を博し、４０年代以降はホームドラマの境地に卓越した才能を発揮した。それというのも、古き良き家風と教育によるのだろう。　　　　左から「新婚道中記」「アンナとシャム王」「邂逅（めぐりあい）」「ロバータ」「シマロン」1941年 恋愛十字路 映画広告私生活も古風なまでに平穏で、歯医者だった夫と死別して以後も、つつましい一人暮らし、５６年を最後に引退し、ショーの世界には戻らなかった。１９９０．９．４、享年９１歳で彼女はこの世に密かに別れを告げた。

  2009.06.24

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  ビング・クロスビー　生涯のレコード売上は4億枚を超えるマルチ・エンターテイナー(2)

  ビング・クロスビーはマルチ・エンタテイナーとして著名だ。ポピュラー音楽界で、スタジオ・レコーディングだけで２７００曲というスーパー・スターである。なかでも、「ホワイト・クリスマス」は、1942年に発売され、リメイク版を含めて全世界で4千500万枚を超える大ヒットとなり、映画化もされた作品だ。これからも永遠に愛され続けていくであろう。映画版「ホワイト・クリスマス」は私のダイスキな作品だ。ダニー・ケイとローズマリー・クルーニー、ヴェラ・エレンと言う組み合わせでクリスマスにふさわしい心温まる物語になっている。まだ未見の方はぜひ一度は見ておいていただきたい名画だ。今年のクリスマスにドウでしょうか。ホワイト・クリスマス スペシャル・エディション(DVD) ◆20%OFF！他にもミュージカルファンにはこたえられない「ブルー・スカイ」、「皇帝円舞曲」「スイング・ホテル」「ザッツ・エンタテインメント」「ザッツ・エンタテインメント　PART2」　　　　　もう一つわすれちゃいけないのがコレ上流社会１９７８年春に日本初のコンサートが予定されていたが、７７年１０月、歌の次に好きなゴルフのプレー中に心臓マヒで急死した。享年７４歳であった。家族には、最初の妻と死別後、女優のキャスリン・グラントと再婚、どちらも俳優の一男一女がいる。

  2009.06.24

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  ビング・クロスビー　２０世紀のスーパー・スター（１）

  ビング・クロスビー、彼の名前を知らない人はまずいないだろう。２０世紀に燦然と輝くスーパー・スターである。楽天家で誠実なパーソナリティ、スクリーン上でビングの顔を見ながら、甘い歌声を聞いているとなんだかとてもハッピーな気分になってくるのが妙だ。映画、放送、レコードを通じて、ビングほど世界中の人たちに愛されたエンタテイナーは、数少ないだろう。税込\2000以上のご購入で全国送料無料!!※代引き手数料を除くTHE　BEST　1000　ビング・クロスビー■ビング・クロスビー【 レコード・EP盤 】（中古）　ビング・クロスビー／ホワイト・クリスマス（シルバージャケ）二人でお茶を ビング・クロスビー ベスト・セレクション彼は１９０３年５月３日、ワシントン州タコマで生まれた。芸名のビングは、幼いころ熱中していたコミックの人物名だという。ゴンザガ大学在学中から歌に傾斜、グリークラブの仲間と組んで芸能界へ進出した。ジャズマンのポール・ホワイトマンに可愛がられ、ハリー・バリスを加えて”リスム・ボーイズを結成し、人気グループとなる。その後、ソロ・シンガーに独立。ラジオ、レコードの人気を映画界へ持ち込んだ。間もなくパラマウントのドル箱人気スターになった。３０年代は歌うスターだったが、４０年代に入り、ボブ・ホープ、ドロシー・ラムーアと組んで”珍道中”シリーズに出演、次々にヒットを飛ばし、都合７本に共演、ボブと張り合い、コメディの演技に磨きをかけた。名画DVD　バリ島珍道中　VCDD-49（監督：ハル・ウォーカー/出演：ビング・クロスビー）　　　左から「シンガポール珍道中」「アフリカ珍道中」「アラスカ珍道中」「ミサイル珍道中」珍道中モノでは「バリ島珍道中」が一番面白かったように思う。みなさんはいかがでしょうか。アカデミー賞は４４年度に「我が道を往く」のオマリー神父役で主演男優賞を獲得。「喝采」では歌わない役でノミネートされた。我が道を往く（初回生産限定）(DVD)喝采(DVD) ◆20%OFF！

  2009.06.23

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  ベティ・グレイブル　ピンナップ・ガールなんばー１だった女優

  ベティ・グレイブル、そんな女優の名前、聞いたことねえな。そう云われる方も多いだろうと思う。だが、知る人ぞ知る。誰にも愛される美貌と脚線美の持ち主で、ハリウッド史上に特記されるべき話題と実績を持つ。第二次世界大戦中は1番人気のピンナップガールで百万ドルの脚線美と謳われ、アカデミー作品賞受賞作品でフレッド・アステアやジンジャー・ロジャースとも共演した。　　「ピンナップ・ガール」「ドリー・シスターズ」「遥かなるアルゼンチン」彼女は１９１６年１２月１８日、ミズーリ州セントルイスで生まれた。姉が1人と兄が1人の末っ子。しかし兄は2歳になる前に亡くなる。どういうわけがあったのか分からないが、ベティの映画は日本ではほとんど公開されなかった。私は不思議にも中学生の時、彼女の主演作品「ロッキーの春風」を劇場で見た記憶が鮮明に残っている。見事な脚線美を踊りで見せてもらったことも目に焼きついてしまったようだ。日本での人気はあまり盛り上がらなかったのは、ザンネンである。それからマリリン・モンローの名前で知られる「百万長者と結婚する方法」。彼女の持ち味はちょっと邪気のある無邪気さ、カマトト的なお色気が彼女の最大の魅力であろう。百万長者と結婚する方法結婚は2回。最初はジャッキー・クーガンと1937年にしたが1940年に離婚。バンドリーダーであったハリー・ジェイムスとの2回目の結婚は1943年から1965年まで続き子供を2人もうけた。１９７３．７．２、５６歳で死去。彼女の早い死を悼む。

  2009.06.22

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  スペンサー・トレイシーはアメリカ映画の良心

  スペンサー・トレイシー、彼はアメリカ映画の良心といわれた俳優である。アメリカ映画が誰にでも自慢できる俳優なのだ。彼は１９００年４月５日、ウィスコンシン州に生まれた。愛称はスペンス。演劇学校を出て、すぐに舞台に立ち、ハリウッド各社のテストを受けたが、お世辞にも美男子といえないスペンスはお呼びでもなかった。しかし、ジョン・フォード監督が舞台の彼を見て、３０年「河上の別荘」に起用した。スペンサー・トレイシーの映画入りはなんとギャング役だったのである。その彼が「我は海の子」と、「少年の町」で２回連続のオスカー受賞者となった。受賞を含めてノミネート回数９回という記録はいまだ誰にも破られていないそうだ。スペンサー・トレイシー／少年の町　特別版それ以来、トレイシーはアメリカ人が最もあこがれる信念の強い心の正しい人間の役が多くなった。心の強い、美しい、正しい男、それが建国以来のアメリカ人の姿なのだった。キャサリン・ヘッヘプバーンと「女性ナンバー１」で共演して以来、彼はキャサリン・ヘプバーンを生涯愛し続けた。彼女と共演した映画は実に９本に上る。「老人と海」は彼の代表作であろうか。巨大なカジキマグロと３日３晩死闘を演じ、今度は血の匂いを嗅ぎつけてやってきた鮫との戦い。税込\2000以上のご購入で全国送料無料!!※代引き手数料を除く老人と海■スペンサー・トレイシー「人間は負けない。破滅はするが負けはしない」この映画で彼は人間の尊厳とは何かを問いかけている。［期間限定］［限定版］花嫁の父/スペンサー・トレイシー［DVD］それと「花嫁の父」。個人的には私はこの映画が一番好きだ。娘を花嫁に出す父親の真情が実に良く描かれている。ラストシーン、落花狼藉の部屋で妻とダンスミュージックをかけて踊る場面は秀逸だろう。招かれざる客/スペンサー・トレイシー［DVD］もう一本、人種問題を扱った社会派感動作「招かれざる客」も見事だ。あとは「山」「ニュールンベルク裁判」「おかしな　おかしな　おかしな世界」など多数ある。１９６７．６．１０、スペンスはキャサリンに見守られて天国へ旅立った。６７歳だった。二人は結婚同然の仲だったが、正式結婚はしなかった。トレイシーには一度結婚して子供が二人いる。障害者の子供の世話を永年してきた妻に彼は感謝していたからだと言われている。

  2009.06.21

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  ジンジャー・ロジャース　珠玉のダンスパートナー

  ジンジャー・ロジャースは”踊りの女神”だったと言えようか。フレッド・アステアのダンス・パートナーとして組み、観客を桃源郷に誘い込んだ。彼女のダンスにうっとりとなったのは私ばかりではなかった筈だ。彼女は１９１１年７月１６日、ミズリー州インディペンデンスで生まれた。両親の離婚に伴い、幼少時は祖父母に育てられ、母親の再婚によりテキサス州に移った。彼女の母親は舞台批評家として地元の新聞に記事を書くようになり、母親の影響で舞台に興味を抱く。14歳の時、チャンスが訪れた。ヴォードヴィルのツアーがダンサーを必要としており、彼女はチャールストンのコンテストで優勝、その後4年間は各地をツアーで回った。ツアーでニューヨークを訪れたのをきっかけにニューヨークにとどまり、舞台の仕事を始めた。ブロードウェイに出演していたところをスカウトされ、パラマウントと契約して映画界に入る。彼女の踊りは幼い頃からの修練の賜物である。勿論、それ以上に天性の能力もあっただろう。パラマウントでミュージカルの”その他大勢”で更に磨きをかけたジャンジャーはＲＫＯに移り、フレッド・アステアとのコンビ結成となる。”踊りの神様”アステアが余りにも偉大なために、ジンジャーはいつも彼の引立て役にしか見られていないが、本当はアステアにも劣らぬ踊りの名手と言われていたらしい。事実、９本に及ぶコンビのどの作品をみても、彼女の踊りにいつの間にか引き込まれてしまい、陶然となっている自分を発見してしまうのだ。　　　　　左から「空中レヴュー時代」「コンチネンタル」「トップハット」「有頂天時代」「踊らん哉」「気まま時代」「空中レヴュー時代」から「コンチネンタル」「ロバータ」「トップハット」「艦隊を追って」「有頂天時代」「踊らん哉」「気儘時代」「カッスル夫妻」と続くミュージカルの系譜はジンジャーの華麗なる珠玉の映画レパートリーと云えよう。アステア&ロジャース GOLDEN BOX/フレッド・アステア,ジンジャー・ロジャース［DVD］踊りでは超一級の彼女だったが、彼女の凄いところは、踊りだけではなかった。「恋愛手帖」のＯＬ役は人情喜劇のヒロインとして抜群の出来で、４０年度アカデミー主演女優賞を手にしたことでも分かる。★メール便送料無料★【新品未開封】［DVD］ 恋愛手帖　ジンジャー・ロジャース彼女は踊るだけでなく、立派に芝居の出来る稀有の女優だったと言えるだろう。１９５５．４．２５、彼女はきっと踊りながら天国への階段を上って行ったと思う。享年８３歳だった。私生活では５回結婚している。

  2009.06.21

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  ジョン・ウェイン　タカ派で名を残した愛国者！（２）

  ジョン・ウェインがオスカーを手中にしたのは、１９６９年の作品「勇気ある追跡」でだった。「赤い河」「黄色いリボン」「静かなる男」などは何故ダメだったのだろう。もっと早く手にしてもよかったのではあるまいかと私は思いたい。勇気ある追跡彼は多くの戦争映画に出演し「アメリカの英雄」として賞賛された。「硫黄島の砂」「コレヒドール戦記」「荒鷲の翼」「グリーンベレー」「史上最大の作戦」などである。ジョン・ウェイン扮する鬼軍曹を描いた戦争映画の傑作の一本【硫黄島の砂】 DVD　グリーン・ベレー / ジョン・ウェイン史上最大の作戦 / ジョン・ウェイン愛国者の彼はてっきり兵役に就いていたと思っていたのだが、暗に相違して現実には兵役に就かなかった。1940年に徴兵が復活し、1945年に第二次世界大戦が終了するまで彼はハリウッドに残って21作の映画に出演したのだ。1941年の真珠湾攻撃当時、彼は34歳で徴兵の該当年齢であったが、家族依存の理由で3-Aに分類され徴兵猶予を申請し受理されたそうである。「ハタリ！」「サーカスの世界」などは異色でおもしろかった。しかし、彼の本筋は西部劇にあったと言えよう。しかし、彼が製作・監督・主演した大作「アラモ」は、見事に失敗、ジョン・ウェインはプロデューサーをやるような柄ではなかったのである。アラモ/ジョン・ウェイン［DVD］「マクリントック」「エル・ドラド」「１１人のカウボーイ」。そして彼の遺作となった「ラスト・シューティスト」、この作品は自身胃がんで命を奪われた彼が、その病気そのままに、映画で演じた味わい深い傑作でもある。［期間限定］［限定版］11人のカウボーイ/ジョン・ウェイン［DVD］１９７９．６．１１、世紀の西部男ウェインは天国に召された。享年７２歳。私生活では３度結婚し、子供は全部で七人いた。最も有名なのは俳優のパトリック・ウェインで、子供のうち1人を除いて全員が映画俳優となった。彼のベスト３を記しておこう。（１）駅馬車　（２）静かなる男　（３）赤い河ジョンウェインキーホルダー戦争映画でジョン・ウェインと共に戦ったオートマチックガンのレプリカ / ウェイン家公認商品ですフランクリンミント ジョン・ウェインの複製45口径オートマチックガン

  2009.06.20

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  ジョン・ウエイン　西部劇に生き西部劇に死んだ西部劇の男(1)

  ジョン・ウエイン、まさに男のなかの男、西部劇に生きた男だとも云えようか。拳銃やライフルを手に決闘に向かうジョン・ウェインの姿ほど”惚れ惚れする男”は滅多にいない。【代引手数料無料！送料全国一律】ジョンウェイン　ポスター１９０７年５月２６日、彼はアイオワ州ウインターセットで薬剤師の子として生まれた。彼はどこへ行くにもエアデール・テリアの「リトル・デューク」を連れていたため、隣人が「ビッグ・デューク」と呼び始めたという。彼は本名より「デューク」と呼ばれる方を好んだ。大学時代はフットボールの選手だったが、怪我で選手生命を絶たれ、アルバイトでジョン・フォード映画の大道具係をつとめた。やがて映画の端役として採用され、ラオール・ウォルシュの大作「ビッグ・トレイル」に主役として出演、彼が２３歳の時だった。この作品は見事に失敗、それ以後、Ｂ級ウエスターンの俳優に落ちて９年間、西部劇役者として修行、西部劇がどうやら骨身に沁み込んだころ、フォードは「駅馬車」に拾い上げた。★メール便送料無料★【新品未開封】［DVD］ 駅馬車　ジョン・ウェイン「駅馬車」のリンゴ・キッドは彼以外に考えられなかった。この映画は西部劇の金字塔となったのである。「アパッチ砦」「三人の名付け親」「黄色いリボン」「リオ・グランデの砦」「静かなる男」、フォードはジョン・ウェインを男にしたと言えよう。彼はフォードと組んだ３５年間で、他に「捜索者」、「荒鷲の翼」、「リバティバランスを射った男」とフォード映画20作以上に出演したのである。　　　　左から「アパッチ砦」「三人の名付親」「黄色いリボン」「リオ・グランデの砦」「静かなる男」フォード作品の他では大ヒットしたハワード・ホークスの「赤い河」、「リオ・ブラボー」が西部劇の古典として有名だ。ジョン・ウェイン、モンゴメリー・クリフと競演！！【赤い河】 DVD税込\2000以上のご購入で全国送料無料!!※代引き手数料を除くリオ・ブラボー■ジョン・ウェイン

  2009.06.20

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  バーバラ・スタンウィックは　常識的な美人女優？？

  バーバラ・スタンウィック、彼女はここという欠点のない女優で、出演すれば平均点は取るというタイプ。常識的な美人とでもいうのだろうか。１９０７年７月１６日、5人兄弟の末っ子として生まれる。2歳の時に母親を亡くし、2年後にレンガ職人の父親は蒸発。4歳で孤児となって里子に出されるが、里親の元を転々とした後、10歳の時にコーラス・ダンサーの姉ミルドレッドに引き取られた。後の大女優も幼いときは極めて不幸な生活だった。13歳の時に学校を中退。電話会社などで働いていたが、15歳の時にジークフェルド・フォーリーズのコーラス・ダンサーになったのを足がかりに活躍、ついに26歳でブロードウェイで主役を張るまでになった。そしてお定まりの映画界いり。だが、バーバラの場合は、コーラス・ガールとしての初期の訓練が幸いし、のびやかな肢体が大きくモノをいった。バーバラはコメディにも才を見せた。「クリスマス・イン・コネティカット」「レディ・イヴ」がそれだ。またクーパーとの共演作「群集」でヒーローに祭り上げる仕掛け人を演じた。　　　「ステラ・ダラス」でアカデミー主演女優賞に初ノミネート、以後、数回にわたりノミネートされ、そのつど話題になった。「深夜の告白」「私は殺される」なども評判になった。　その後も決定打は出ず、５０歳になる頃に出演した「重役室」の女重役の貫禄はお見事と言うほかない。西部劇の出演作は意外と多い。「四十挺の拳銃」「欲望の谷」「大平原」「烙印なき男」などだ。　　これら西部劇での成功のあとを受けて、６５年以後はテレビ映画「バークレー牧場」をプロデューサー兼主役で作成。４年間、ヒットし続けた。そして１９９０．１．２０、天界の住人となる日が来た。享年８２歳だった。私生活では天下の２枚目、ロバート・テイラーと２度の結婚をしたことで知られる。彼女は4度もアカデミー賞にノミネートされたが1度も受賞出来なかったのは不運と言うほかない。しかし、フィルム・ノワール、メロドラマ、コメディ、西部劇とあらゆるジャンルの映画に遺憾なくその実力を発揮した大女優として評価は衰えることがなかったのである。

  2009.06.19

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  ジャン・ギャバン　人生の悲哀を演じた彼はフランス映画界の”至宝”だった！

  ジャン・ギャバン、彼はフランス映画界に君臨した偉大な俳優だった。パリの粋で下町の香りを漂わせた男は他にはいなかったと私は思う。堂々たる体躯と温かみを持った青い瞳・・・。彼がいるだけで何とも云えない空間がフイルムの中に凝縮されていた。１９０４年５月１７日、ジャン・ギャバンは七人兄弟の末っ子に生まれた。父はミュージック・ホールの芸人、母は歌手だった。ジャンも自然に芸人の道を歩み、場末のミュージック・ホールで活動し、このとき、演技は勿論、歌でも相当の修行を積んだ。やがて、ムーラン・ルージュでギャバンは歌と踊りで人気者となり、３０年、２６歳でスクリーンデビューする。３５年、ジュリアン・デュヴィヴィエの「地の果てを行く」に出演、これがヒットした。以後、デュヴィヴィエとのコンビで、「ゴルゴダの丘」「我等の仲間」「望郷（ペペルモコ）」に出演。中でも「望郷」は最高傑作と云えよう。望郷 / ジャン・ギャバン映画史に残る有名なラストシーン、カスバをでたぺぺが警察の網にかかり、手錠の手で波止場の鉄柵につかまり、出航する豪華船のデッキにいる女に向かって絶叫するシーン、覚えておいでの方も多いことと思う。「ギャビー～～！！」だが、その声は出航の合図ボウーッ！！と鳴る汽笛の音で掻き消される。耳を押さえるギャビー。ペペの頬を伝わる涙・・・。まさに忘れられない名シーンであった。この映画でギャバンの名声は動かぬものとなったのである。３７年、ジャン・ルノワールの「大いなる幻影」、マルセル・カルネの「霧の波止場」と名演が続いたが、第２次大戦の激化で、ギャバンはアメリカに渡った。大いなる幻影霧の波止場(DVD)映画の都、ハリウッド。そこでギャバンは、ドイツから亡命していた大女優マレーネ・ディートリッヒと出会い、意気投合、互いに異邦人の二人は、瞬く間に恋に落ちた。だが、まるで夫婦のような暮らしも長くなかった。滞在２年目、ギャバンは一水兵として、フランス海軍に入隊した。狂恋戦後、ギャバンはディートリッヒと「狂恋」（４６）で共演、しかし、かっての恋が再燃することはなかった。「僕の天使、ありがとう。・・・もう会うのは止そう」ギャバンの手紙で世紀のロマンスは幕を閉じたのである。戦後、フランスへ帰国、１９５４年にはジャック・ベッケルの「現金に手を出すな」に主演、名演技を見せ、ジャン・ギャバン健在なりと天下に知らしめた。続く「われら巴里ッ子」「フレンチ・カンカン」も好評。年を重ね重厚な役柄で脇役にまわり、ワインのごとく味わいを深めていった。　　左から「フレンチ・カンカン」「ヘッドライト」「地下室のメロディ」　１９７６年１１月１５日、ジャン・ギャバン死すの報が電波に乗った。生涯、３度の結婚と３度の離婚を経験し、一男二女をもうけた。私のベスト３を挙げると、（１）望郷　（２）現金に手を出すな」　（３）ヘッドライト

  2009.06.18

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  クローデット・コルベールは巴里生まれのヤンキー

  クローデット・コルベールはパリ生まれのヤンキーだ。１９０３年９月１３日に生まれた。父親は銀行家で彼女が３歳のとき、ニューヨークに家族で引っ越した。高校を卒業後はファッション・デザイナーを志し、アート・スクールに通っていたところを、劇作家に頼まれて１９２３年にブロードウエイで舞台デビューをする。プロポーション抜群の彼女は映画に呼ばれ、フランク・キャプラの「力漕一挺身」でハリウッド・デビュー。だがこの映画は全く不評で、映画に見切りをつけ、舞台に戻った。しかし、時は大恐慌の時代で、劇場はバタバタと閉鎖された。行き場所を失った彼女はやむなく映画に舞い戻った。二年後、「女は嘘つき」がヒット、コンスタントに映画に出演するようになった。　　　「結婚五年目」「陽気な中尉さん」「モホークの太鼓」数多くの映画に出演、そしてキャプラの「或る夜の出来事」で主演女優賞を獲得。コルベールは押しも押されもしない大女優の地位を得たのだ。この映画で彼女はヒッチハイクの新手（当時としては）を演じ、観客を大いに沸かせた。スカートをめくって格好のいい脚をムキ出しに、右手で道行く車を呼びとめたあの衝撃的な場面も、彼女のズバ抜けたプロポーションなればこそであった。講釈を垂れていたクラーク・ゲーブルのポカンとした顔が忘れがたい。 　　「クレオパトラ」に扮した彼女はまさに眩いばかりのプロポーションの勝利だった。そして「或る夜の出来事」から「淑女と拳骨」「青髭八人目の妻」「青髭八人目の女」「卵と私」と続く喜劇路線の系譜。それは彼女の脚線美と鼻にかかったセリフで見る者を魅了せずにおかなかった。そしてもうひとつ記憶に残る作品は「君去りし後」であろうか。クローデット・コルベールは１９９６．７．３０に９２歳で天国に招かれた。

  2009.06.17

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  銀幕の名優クラーク・ゲーブルの私生活は・・・（２）

  風と共に去りぬ「風と共に去りぬ」は映画史上不朽の名画となって、今も燦然と輝いている。１９３０年代にこんな作品が作られたと言うこと自体、驚き以外のなにものでもない。総製作費６００万ドル、オールカラー、上映時間４時間の傑作。「レット・バトラー・・・・・なんてずうずうしい男」バトラーに反発しながら次第に惹かれていくスカーレットだが・・・すんなりと決まったバトラー役のクラーク・ゲーブルと違ってスカーレット探しは２年以上の歳月を費やしたそうだ。アトランタで行われたオーディションには”自称スカーレット”が５００人も集まった。数々の大物女優が候補にあがっては消え、最後にヴィヴィアン・リーに白羽の矢が立った。総勢１７人の脚本家、監督も交代、セルズニックは暴君と言われるほど、完全主義を貫いたのである。かくして作品は公開され、全世界でヒットし、ゲーブルは帝王の位にのしあがった。女性を惹きつける不敵な笑みと猛烈なアクの強さ・・・。そしてたゆまぬ努力。銀幕で自信たっぷりの役柄を演じ続けたゲーブルだったが、私生活では年上の女性に安らぎを求めた。最初の結婚は１４歳年上の”恩人”だったが、彼が心から愛したのは女優キャロル・ロンバードだった。端正な美貌だけでなく、豊かな知性を兼ね備えたキャロルを生涯の伴侶と決め、３９年３月、３８歳のゲーブルは結婚した。ハリウッドきっての”おしどり夫婦”と言われていた二人を悲劇が襲ったのは４２年１月１６日のことだった。戦時公債募集のキャンペーンから戻る途中のキャロルを乗せた飛行機が、ラスベガス近郊で墜落。ゲーブルは空港へ迎えにいく車中のラジオニュースでキャロルの悲報を知った。幸福の頂点から奈落の底へ転落・・・。ゲーブルは、キャロルの愛猫と広大な家に閉じ籠もり、浴びるように酒を飲んだ。そして、半年後、空軍に入隊し映画界を後にした。映画界の王者ゲーブルを救ったのは、やはり映画だった。終戦後、ゲーブルは「モガンボ」（５３）「先生のお気に入り」（５８年）などのヒット作、そして遺作となった「荒馬と女」（６１）に出演、最後まで”王者”にふさわしい強烈な男っぷりを示したのである。　　　　左から「モガンボ」「先生のお気に入り」「深く静かに潜行せよ」「ナポリ湾」「荒馬と女」１９６０年１１月１６日、訃報は電波に乗った。享年５９歳、名優の早すぎる死であった。ゲーブルは生涯自分の子を抱かないで死んでしまった。死後、生まれたひとり息子にジョン・ゲーブルがいる。生涯に５人の妻を持ったゲーブルだが、彼が最も愛したのはキャロルだった。私には名優の私生活は極めて不幸なものとしか思えない。神はすべてに幸せをもたらさないのだろうか。

  2009.06.16

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  クラーク・ゲーブル　ハリウッドに君臨した帝王（１）

  レッド・バトラーを演じられるのは、たった一人、クラーク・ゲーブルだけーー。１９３６年、小説「風と共に去りぬ」の映画化が決まったとき、製作者セルズニックも原作者のマーガレット・ミッチェルも口を揃えてこう云ったそうだ。無理もない、マーガレットはゲーブルを愛し、彼を目に浮かべながら、レッド・バトラーを書き綴っていたのだから。１９０１年２月１日、オハイオ州カディスで彼は生を受けた。父は石油の採掘業者だったが、母親はゲーブルが１０ヶ月のとき死亡。彼は１６歳で高校をやめ、工員として働いた。劇場で見た演劇に感動したゲーブルは劇団に入って俳優修行、そのとき芝居の基礎を徹底的に叩き込んだのが、１４歳年上の最初の妻ジョセフィンだった。その後、彼はハリウッドに進出、しかし、最初はエキストラまがいの端役ばかりだった。それも女優相手のメロドラマか暗黒街のギャング役が売りの役者。そんな彼にチャンスが来た。「犯罪王リコ」の助演者の役だったのだが、簡単にはいかなかった。カメラ・テストの結果、「耳がでかすぎる」との幹部の言葉で、ゲーブルの夢はついえたかに見えた。しかし、たまたま就いた端役で、その強烈な存在感を認められ、類まれな性的魅力と確かな演技力でトップ女優と共演するまでになったのである。ゲーブルのことをハリウッドでは”テンダー・ブルータリティ”と呼んだ。可愛い野獣というわけだ。のちには”ハリウッドのキング”が彼の呼び名になったのだが。【送料無料選択可！】クラーク・ゲーブル主演 チャイナ・シー / 洋画紅塵/クラーク・ゲーブル［DVD］やがて、最初の転機が来た。フランク・キャプラの「或る夜の出来事」にクローデット・コルベールの相手役として出演、しかも見事オスカーを取ったのだ。野獣が名実共に王様になった瞬間だった。或る夜の出来事/クラーク・ゲーブル［DVD］

  2009.06.15

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  ジョーン・クロフォード　あくなき野心と不退転のド根性で栄光を勝ち取った女優

  私がジョーン・クロフォードの映画を初めて見たのは「大砂塵」だった。そして、その存在感に圧倒された。［DVD未発売］ 大砂塵【字幕】●スターリング・ヘイドン/ジョーン・クロフォード彼女は１９０５年３月２３日、テキサス州サン・アントニオで生まれた。両親は彼女が生まれる前に離婚。シングルマザーに育てられたジョーンは貧しい少女時代を送った。成長してからは生活のためにウェイトレスなど様々な職を転々とし、プロのダンサーになることを夢見ていた。1923年に参加したチャールストンコンテストで優勝したことがきっかけで芸能界入り。コーラスの一員としてシカゴやデトロイト、そしてニューヨークで過ごし、頭角を現した。やがて踊り子として映画界に入ったが、彼女は”踊るジョーン”には満足せず、ドラマ女優としての成功に野望を抱いていた。「グランド・ホテル」に出演したジョーンは大スターたちを相手に一歩も退かなかった。文字通りのオール・スター・キャストでガルボやウォリス・ピアリー、バリモア兄弟に見事突っ張りとおしたのである。そしてジョーンを大スターの頂点に迎えたルイス・マイルストン監督の「雨」。この映画のジョーンには誰もが絶賛を惜しまなかったそうだ。南海の孤島に梅雨のように降り続ける雨。そこでうつろな毎日を生きる落剥の女、サディ。その彼女に孤島に住む神父が魂を奪われ・・・。”妖艶”ジョーン・クロフォード主演！サマセット・モーム原作小説を映画化！【洋画特別セール】■雨 THE RAIN■この作品がジョーンの決定打となった。精悍そのものの肢体、鋭く射すくめるような二つの瞳、ジョーンはその外形的な武器を極度に活用、一介のダンサーからＭＧＭの大スターにまで躍進したのである。４５年、「ミルドレッド・ピアース」（日本未公開）で待望のオスカーを受賞、それから暫く空白が続いたが、６２年の「何がジェーンに起こったか」で突然復活、世間を瞠目させた。何がジェーンに起ったか？ / ベティ・デイヴィス　それからは何とペプシコーラの筆頭株主兼取締役会長に出世、７７年５月１０日に急逝した。

  2009.06.15

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  ケイリー・グラントは”嫌な感じのしない大根役者！

  ケイリー・グラントは淀川長治氏評する”嫌な感じのしない大根役者”だったそうだ。それがキャサリン・ヘブバーンの「赤ちゃん教育」「素晴らしき休日」あたりから、生き生きとしてきたそうである。ケイリー・グラントは名女優の手で鍛え上げられた幸運な新人男優であった。彼は１９０４年１月１８日、イギリスのブリストルで生まれた。彼の幼年期は不幸だった。母親は彼が９歳のとき、精神疾患で行方不明になり、教会の司祭だった父親は彼に真実を話さなかった。グラントは２０年後に母親がまだ生きていたことを知った。彼はその不幸な幼少期から、成功を渇望、人々の目を惹きつけるため、新しい人格を創造した。チャンスはやって来た。ヒッチコックの「断崖」で大根の名前を返上、見事な主役男優になったのである。続いて「毒薬と老嬢」「夜も昼も」「汚名」は彼なりの味をだしていたが、「泥棒成金」「めぐり逢い」に続き、遂に「北北西に進路を取れ」で彼の映画経歴に金文字を記したのである。断崖　めぐり逢い / ケイリー・グラント［期間限定］［限定版］北北西に進路を取れ 特別版/ケイリー・グラント［DVD］その後、ドリス・デイと「ミンクの手ざわり」、オードリー・ヘップバーンと競演した「シャレード」、出演作品の最後を日本ロケ作品「歩け走るな！」で締めくくった。歩け走るな!/ケイリー・グラント［DVD］二枚目で売ってきた彼は、６０歳を過ぎると、いさぎよく映画界から去った。化粧品会社の重役に納まったのである。まさにダンディな彼を彷彿とさせる。それにしても、彼の作品系列に一本も西部劇がないのは何故だろう。ダンディな彼には似合わないと自分で思ったからだろうか。生涯に４人の妻を持ち、４人目のダイアン・キャノンとの間に出来たジェニファーがたった一人の子供だった。１９８６．１１．２９、享年８２歳で天国へ旅立ったのである。私の好みでベスト３を挙げると、（１）北北西に進路を取れ　（２）泥棒成金　（３）めぐり逢い

  2009.06.14

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  ジーン・アーサー　地道に”女優の道”を極めようとした女性

  ジーン・アーサー、映画ファンで彼女の名前を知らない人は少ないだろう。派手さはないが、落ち着いた渋い演技からにじみ出る芳香、独特のハスキーな声と共に多くのファンを魅了したものだ。１９００年１０月１７日、ニューヨークで生まれた。幼時に写真のモデルをし、スカウトされてフォックスの子役となる。その後、パラマウントで「野球王」に主演。だが、下っ端女優の苦悩から脱却するために、フランク・キャプラ監督の指導を受けて、「オペラ・ハット」や「我が家の楽園」「スミス都へ行く」でようやくスターの座を掴んだ。我が家の楽園/ジーン・アーサー［DVD］　　　　左から「オペラ・ハット」「コンドル」「希望の降る街」「スミス都へ行く」「シェーン」タイタニックの悲劇を舞台に、シャルル・ボワイエと組んでタンゴに没頭し、途中で脱げた靴を放り出したまま、なおも踊って、踊って、踊り抜く・・・。若い人妻ジーン・アーサーの運命の夜。風来坊の居候、シェーンにほのかな恋心を寄せる西部の人妻。ならず者たちを掃討し、山を去っていくシェーンと残された人妻ジーン・アーサーの虚脱した心境の対比。彼女はこの名作を最後に映画界を去り、舞台に専念したのだ。そして、１９９１．６．１９日、彼女は９０歳でこの世に別れを告げたのである。ジーン・アーサーは人気や評判に酔うことを嫌い、ひたすら”女優道”を地道に追求し続けた稀な女優だった。私生活も極めて質素だったという。誠に彼女らしいではないか。彼女のベスト３を挙げると、（１）シェーン　（２）スミス都へ行く　（３）オペラ・ハット　

  2009.06.14

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  タイロン・パワー　父と子二代にわたる運命の俳優！

  タイロン・パワーは１９１４年、オハイオ州シンシナティの生まれ。父は舞台の名優タイロン・パワー（シニア）で、彼（ジュニア）も十代から舞台に立ち、父がハリウッド入りするときについていき、父の急死後も踏みとどまって映画に出続けた。彼の映画は随分見たような気ガする。私の記憶に残っているのは「地獄への道」（３９）「血と砂」（４１）「怪傑ゾロ」（４０）あたりからだ。地獄への道 / タイロン・パワー血と砂/タイロン・パワー［DVD］快傑ゾロ/タイロン・パワー［DVD］そして名画の名が高い「愛情物語」（５６）「長い灰色の線」（５５）「陽はまた昇る」（５７）に出演。　　　　左から「愛情物語」「長い灰色の線」「陽はまた昇る」「剃刀の刃」（４６）「情婦」（５７）１９５８年１１月１５日、思いがけぬ悲報が飛び込んできた。彼は「ソロモンとシバの女王」撮影中の乱闘シーンの直後、心臓マヒで急死したのである。享年４４歳、そんな若い年だったのかと思った。親子共に殉職だった。嫌なところがカケラもない美男スター、映画俳優として悲しくも誇るべき最後だったといえよう。彼は３婚している。初婚はフランス女優アナベラ、再婚が女優リンダ・クリスチャン、三婚がデボラ・ミナドスだ。私のベスト３は　（１）愛情物語（２）長い灰色の線（３）情婦　の３本だ。特に「情婦」のどんでん返しはビリー・ワイルダーにしてやられたと思った。また西部劇ながら「地獄への道」のジェシー・ジェームスの最期は忘れがたいものがある。

  2009.06.13

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  マーナ・ロイは”貞淑な女房”の理想像だった

  マーナ・ロイは１９０５年８月２日、モンタナ州の生まれ。幼い頃からダンスの名手だった。１９２５年、「美人帝国」で映画デビュー。サイレント時代は”妖婦役”が多く、６０本の作品に出たという。３０年からはトーキーの時代に入り、１９３１年の「人類の戦士」からはまじめな役柄が多くなり、１９３２年の「男の世界」１９３６年の「巨星ジークフェルド」をはじめ、次々に話題作に出演、人気は沸騰した。人気の極め付きが、１９３４年から始まったウィリアム・パウエルとの「影なき男」シリーズの亭主にかしづく貞淑な女房マーナだった。「こんな女房を持てたら、どんなにいだろう」と世の亭主族は羨望の眼差しでスクリーンをみつめたそうだ。美人で”死が二人を分かつまで”を信条にひたすら亭主に愛情を捧げ、時々いらぬお節介を焼いてはコトをぶち壊す名人。そのたびにショボンとしてみせる。観客は大笑いだ。このシリーズ、１２本続いたそうだ。戦後は快作「我等の生涯の最良の年」、「一ダースなら安くなる」「恋は巴里で」、それから暫く途切れ、「エアポート’７５」に出演した。　　　　左から「巨星ジークフェルド」「我等の生涯の最良の年」「一ダースなら安くなる」「続・一ダースなら安くなる」「幸せは巴里で」たとえようもない優雅さとノーブルな振る舞い、マーナは私たちの心の中に今尚生きている。１９９３.１２.１４日、彼女は乳がんのため天国に召された。享年８８歳であった。

  2009.06.13

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  シャルル・ボワイエは単なる二枚目を超越した”美の男”だ（２）　

  シャルル・ボワイエの人気、その人気のスケールはロバート・テイラーやヴァレンチノ、アラン・ドロンをも凌駕していた。二枚目美男への憧れだけでなく、俳優ボワイエへの尊敬を含めた憧れと云えた。セルズニックが、ディートリッヒとボワイエを共演させた「砂漠の花園」、アナトール・リトヴァクの「凡て此の世も天国も」ではベティ・デイヴィスと共演、当時の人気女優と競演することでボワイエは彼の演技力を磨きに磨いたのだ。アカデミー賞2部門を受賞した傑作サスペンス。19世紀末のロンドン　ワーナー・ホーム・ビデオ ガス燈　　　　　左から「砂漠の花園」「小間使　クルーニー・ブラウン」「たそがれの女心」「裸足で散歩」「おしゃれ泥棒」「殿方ご免遊ばせ」ボワイエは数々の映画でその力量を発揮した。私の見たボワイエ作品の中では・・・１　ガス燈　２　歴史は夜作られる　３　うたかたの恋　であろうか。１９７８年８月２６日、ボワイエは自殺した。彼の死は衝撃的だった。享年７８歳。ボワイエは老け役になっても大勢のファンに愛されていた。その彼が何故？彼の死の３日前に最愛の妻、パットに病死（６８歳）され、１９６５年には息子のマイケルがピストル自殺していたのだ。パットの死はボワイエを打ちのめしたに違いない。３日間の懊悩の末、世紀の二枚目スターは自ら命を絶った。それが彼の美学だったのであろうか。私の映画日記（別巻 2）ワイルダーならどうする？

  2009.06.12

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