シャサーニュ村の中央、葡萄畑を見下ろす好位置にあるのがシャトー・ド・ラ・マルトロワで、15世紀に造られたこのシャトーを1940年にダニエル・ピカール手に入れてドメーヌを立ち上げ、1992年からダニエルの孫にあたるジャン・ピエール・コルニュが栽培・醸造の責任者を務めているそうです。
1970年代の末まで、非常に良い畑を持っていたにもかかわらず、別の醸造元にワイン造りを任せていたため、ワインの評価は芳しくありませんでしたが、80年代に入って次第に改善されていき、現在ではシャサーニュを代表する造り手の1人になっているそうです。美しく染まる秋の空の夕焼けのような、艶やかで澄んだ茜色。
グラスに近づくと、ドライフラワーのふわりとした甘い香りと、なめし皮の香りがしました。
飲んでみると、閉じているようであまり香りがしないのでしばらく待つことに。
30分経過して飲んでみるとだいぶ香りも味わいも開いてきたけれどまだまだ。
さらに30分後、おおおお~、こ、これは!
比類なき素晴らしいワインを飲んだ瞬間って、ふっとまわりの雑音が消え失せ、白く透明な光の中に自分とこのワインだけ存在しているような不思議な感覚に襲われるんです。
味や香りがどうのなんて考えていられない。ただ、ワインに深く感動している自分がいるだけ。
一口一口飲むたびに、深い深い感動に導かれてゆきます。
私の表現力ではこのワインの美味しさを伝えきれないかもしれませんが。
フランボワーズ、ブラックチェリー、カシス、トリュフ、バラのドライフラワー、抹茶、なめし皮、生肉、オレンジピール、梅紫蘇、シナモン、ミネラル、ダージリンティー、森の下草、湿った土、豊かな秋の森、微かにバニラといった香りが一つにまとまりながら長く深く心地良い余韻となって漂い続けます。
なんともいえない丸く滑らかな舌触りで、するりと喉の奥に流れてゆきます。
飲んだ瞬間にぎゅっと凝縮した旨味が押し寄せてきて、美味しさにただただ呆然。
伸びやかで気品のある酸味と熟成によって生まれた柔らかな甘味とコクのある果実味が渾然一体となって溶け合っています。
コクと旨味たっぷり、素晴らしい凝縮感のある味わいで、しっとりとエレガントながら優しい力強さを秘めた大変美味しいワインです。
これは、ピータンポイント98点ですね♪ヽ( ´¬`)ノ
香りと味の深く長い余韻にもううっとりです。(*´∇`*)
これだけでも美味しいですが、赤城牛と合わせるとどこかへ飛んでいってしまいそうになるくらい素晴らしいマリアージュ♪ヽ(*^¬^*)ノ
あっという間に全部飲み干しそうになって、あわてて半分でやめました。
美味しいワインって飲むスピードが早くなっちゃいますね。=*^-^*=
昨日のカリフォルニアのピノは、味は落ちていなかったですが、このワインと並ぶとすっかり影が薄くなってしまいました。(^^;)