二人とも気に入るととことん行ってみたくなる性格なので、今日も勝沼へ行ってきました。天気は少々曇り気味ですが、かえって動きやすくていいですね。 途中の双葉SAで勘助だんごを食べました。
よもぎの香りがちゃんとして、美味しい粒小豆たっぷりのとても美味しい団子です。まずは、ぱんだしゅりけんさんおすすめの石和温泉近くのシャトー酒折へ。 ワイナリーへの道がすごかったです。まるで空へ登ってゆくような、ほとんど45度の急斜面をよいしょよいしょと登っていった先にワイナリーはありました。 シャトー酒折です。
ワインの試飲は全種類ではなく、無料試飲は月の城各種、有料試飲は甲州3種を飲み比べできる辛口コースと、甘口ワイン2種と梅酒が飲める甘口コース各500円の試飲セットがありました。 月の城は、カベルネ・ソーヴィニヨンと甲州をいただきました。
月の城甲州は、軽やかで柔らかな酸味で、甘味はほんのりです。程よくコクがあり、気軽に美味しく飲めるワインです。
月の城カベルネ・ソーヴィニヨンは、ベリー系の軽やかな香りで、渋味少なく、軽やかで飲みやすい味わいで、酸味が弱く少し甘めの口当たりのワインです。 辛口試飲コースでは、甲州2002と2004、それと甲州樽仕込1998が試飲できました。
まず甲州2002は、色は淡いイエロー。とろりとコクのある舌触りで、ライム、カボス、レモンなどの柑橘系の果物の香りと蜂蜜の甘い香り、そして吟醸酒みたいな香りもあります。
コクのある甘味をきりりとした酸味がぐっと引き締めていて、きりりと引き締まった力強くとても美味しいワインです。 これが1200円とはびっくりで、早速購入決定です。 次に甲州2004。2002はグラスに近づくと甘い香りが感じられたけれど、こっちは柑橘系果物の酸っぱい香りだけ。飲んでみると、ライム、夏みかん、かぼすなどの香り。軽やかで酸味が強くて、思わず口をすぼめるほどです。これはパスですね。 甲州樽仕込1998は、濃い黄金色。グレープフルーツ、レモン、ライム、オレンジ、カボスの香りと、カラメル、焦がしバターのコクのある香り。溶かしバターのようなとろりコクのある舌触りで、ふっくら厚みがありちょっとぽってりとした感じです。柔らかだけどしっかりした酸味があるけれど、コクのある甘味がちょっと勝っている感じです。 甲州2002のついでに、1890円の甲州樽醗酵2006を買いました。 次は勝沼へ移動ですが、道が混んでいたり少々道を間違えたりでちょっと移動に時間がかかってしまいました。 途中のSAでyocchanpinoさんおすすめの勝沼醸造も試飲が出来ると知ったので、勝沼醸造に行ってみました。
勝沼醸造は入り口がちょっと分かりづらいです。勝沼醸造は川沿いにテラスがあり、川のせせらぎと吹き渡る風がとても心地良いです。
目の前に赤紫色の葡萄がたくさん実っていて、聞いてみるとこれが甲州なんだそうです。甲州を見るのは初めてでした。 甲州は赤紫色の葡萄なんですね。
ここでは500円でワインディスペンサーから12種類のワインを好きなだけ試飲出来ます。 今日の試飲リスト
1~3番目までがステンレス醗酵、4~6番目が樽醗酵樽熟成だそうです。
1番目のアルガーノ・ヴェント(風)は、とろりコクありで、少し甘めの口当たりの飲みやすい味わいです。
甘辛い料理に良く合い、居酒屋ではとても人気があるそうです。 2番目のアルガーノ・ボシケ(林)2005は、やや甘めの口当たりだけどぐっとくる旨味たっぷりです。 3番目のアルガ・ブランカ・クラレーザ2006は、良く熟した果実味たっぷり。フルーティでやや甘み強めの味わい。 4番目のアルガーノ・ブラン樽熟成は、ふっくら厚みがありながらきりりとした酸味がボディを引き締め、コクのある旨味たっぷりのとても美味しい白です。 5番目のKW勝沼甲州樽醗酵2005は、きりりとした柑橘系の香りと程よい樽の香りで、酸味とコクたっぷりで、きりり引き締まった力強い白。 6番目のアルガ・ブランカ・ピッパ2004は、フレッシュな柑橘系果物の香りたっぷりで、きりりとした酸味の白です。 7~12番目は栽培者限定シリーズです。
栽培者限定シリーズはここでしか買えないものだそうで、丸栄で買えてラッキーだったみたいですね。 7番目の甲府市蓬沢の相良治彦は少しシェリー風の香り。 8番目の一宮市一丁田の飯島昭三はぐっとくるコクと旨味たっぷり。 9番目の勝沼町綿塚の三沢実は少し甘めの口当たりのコクありタイプ。 10番目の勝沼町鳥居平の三森英紀はメモ忘れてました(^^; 11番目の勝沼町牛池の三森紀行はきりっとした酸味の辛口で、サンセール風。 12番目の勝沼町中牛伏の三森均一は甘めの口当たりのコクありタイプ。 最後に、デザートワインのアルガ・ブランカ・ドース2003とブランデーで酒精強化したアルガブランカ・エンヴェリェシーダ1990とアルガーノ・ルージュ樽熟成2004をいただきました。 片付けかけているのを慌てていただいたのでゆっくりは飲めなかったけれど、甘口ワインはオレンジや蜂蜜の香りいっぱいで、とろりと濃い幸せな甘さをしっかりの酸味が引き締めているとても美味しいデザートワインです。 酒精強化ワインは、濃厚な甘みの後にほんのり感じる苦味が味を引き締めていて、マディラ酒みたいな味わいのとても美味しいワインでした。 対応してくださった男の方のお話がとっても面白くて、そのお話を聞きながらワインを飲むとさらにワインが美味しく感じられます。 甲州という葡萄は1200年前に僧侶が持ち込んだというお話や、勝沼は西に面した土地で西日をたっぷり浴びるので昼間はとても暑く、夜は山からの風が吹いてぐっと冷え込み、この寒暖の差が良い葡萄を生むというお話、ブルゴーニュが昔からの葡萄であの味を出しているのだから、1000年も前からこの土地に根付いている甲州ならば土地ならではの味を発揮した美味しいワインが生まれるなどなど、熱心に語られていました。 それと甲州を世界にアピールするにはテロワールごとの甲州の特徴をしっかり出してゆかなければいけないそうです。 あと、日本のワイン人口の低さや甲州の認知度の低さ、最近の日本酒の低迷をとても嘆いておられました。 一番美味しいと思った日本酒が静岡の磯自慢だそうで、これがなんとヴィノスやまざきが最高におすすめしている日本酒なのでとても驚きました。 甲州からは食前のスパークリングワインも造れるし、メインの肉にも魚にも合わせられるワインも造れるし、食後のデザートワインまで造れる、どんな表現も出来る優れた葡萄だそうです。 日本では牛肉と言えば赤ワインと言うイメージが定着しているけれどそれはこってりとしたソースに合わせる場合で、せっかくもともと美味しい和牛ならばシンプルにわさび醤油でいただくのが一番で、これに合わせるならば甲州が一番だそうで、このお話を聞いているととても美味しそうで今すぐ甲州とおすすめの食べ方を試してみたくなっちゃいました。 お話を聞くのに夢中でついつい飲み過ぎちゃって簡単なテイスティングコメントになっちゃいましたが、どれも本当に美味しくて、甲州ってこんなに表情豊かなんだととても感動しました。(o^-^o) 今日のワイナリー訪問で、もっともっと皆さんに甲州を飲んでもらいたいなとしみじみ思いました。 試飲した中で一番気に入った2100円のアルガーノ・ブラン樽熟成 2004を買いました。 その後に、ちょっとだけ時間があったので、またフジッコワイナリーへ寄ってみました。 3000円以上のワインの試飲は、ワイナリーの人に言えば出してくれるんだそうです。 で、樽甲州2004を飲んでみましたが、日本でこんなに厚みのあるすごいワインが出来るんだとびっくり仰天です。これは購入決定ですね。 樽甲州2005もあったので飲んでみたんですが、こちらは何だか固くてそこまでの感動はありませんでした。 それと、信州のメルロを使ったワインもあって、こちらもなかなか美味しいので試しに買ってみました。 それと3675円のセレクション・シャルドネも試飲しましたが、こちらは樽がかかりすぎてぽってりとしていて好みじゃないのでパスでした。 主人は新しくナタデココを出してもらい大喜びです。でも、試飲用の小さいカップで食べるようになっているので少々食べづらそうでした。(^^; 今日はあまりワイナリーを回れなかったですが、甲州の様々な可能性を体験できたとても中身の濃いワイナリー訪問でした。=*^-^*= |