ご機嫌な毎日　＜東京見聞録＞

　将来なりたいものは？

と聞かれて、子供の頃だったらいくつもいくつも・・・

いちごのケーキをカットじゃなくって丸ごと食べる、とか、

お正月じゃなくて、普通の日に夜遅くまで起きるとか、

そんな小さなことから、

バレリーナや学校の先生や就きたい職業だったり、

色んなことが思い浮かんだものです。

　　『プチ・ニコラ』　

フランスの小学生。大好きなママとパパ、

そして仲間たちと楽しい毎日を過ごしています。

ある日学校の作文で　「将来の夢」を書くことになり、困ってしまいます。

友達はそれぞれ、美味しい食事が食べられるから大臣になりたい子、

勉強はできないけど、自転車選手になりたい子、

父親と同じ警官になりたい子・・・

　でもニコラは　「こんな楽しい毎日を過ごしているから何も思い浮かばない」

だって、この日常がずっと続けばいいと。

そんな彼の想像豊かで愛にあふれる日常を描いた映画です。

最後には、ニコラの”夢”が明らかになります。

　さて、すっかり大人の私の夢は？

子供の頃に描いていた、小さい夢は大抵大人になった時点で、

忘れているか日常になっているかで、

大したことがないようになっていて。

　なりたかった職業には・・・就いていません。

でもそれは別に悲しいことではないけれど、

今の私の夢は何だろうと、『プチ・ニコラ』を観ながらずっと考えていました。

　ニコラみたいに、毎日が楽しいからこのままの生活が続いたら・・・と、

楽観的に思ったりもしますが、

さすがにもう少し思慮深い？？大人なので、

そんなキリギリス的な考えではいけないぁと思ってみたり。

　何となく、自分で作り出す生活がしたいなぁ、と考えています。

ちょっとくらい不便でも、

丁寧な生活がしたいなぁと。

　季節に沿って、梅干し漬けたりジャム作ったりそんな感じ。

晴れの日は自然の中を散歩して、

雨の日は本を読んで・・・

　それとは反対に、下町で夕方になったら買い物に行って、

夜ごはんを作ったり、時々映画観に行ったり。

　でも結局、ご飯作って食べる生活をしたいのかぁ・・・と、

何だかちょっとがっくりきたりして。

　夢を語れる人っていいですよね。

もちろん、夢に終わらずそれに向かう努力をしている人はもっと素敵ですよね。

これには年齢は関係ないと。

　さて、もうちょっと夢を目標に変えられるよう、

しっかりと考えないと。

いつまでも　「プチ」　じゃないんですからね。

　『プチ・ニコラ』　２００９年　フランス　９１分

　東京では恵比寿ガーデンシネマで公開中ですが、

　そろそろ終わりそうです・・・。