The Boxer (サイモンとガーファンクル)
亀田親子ではなく、サイモンとガーファンクルです。本来、S&G世代ではないのですが、高校の頃、「再結成」して歴史的なセントラルパークコンサートを皮切りに、大阪球場にもやってきたので(僕は行ってませんが、クラスで行ったヤツが居て結構大騒ぎ)、隔世ブーマーです。完璧に「高校2年」を思い出す、、という、関東ローム層というか、RIというか、そういう、「時代マーカー」な存在でもあります。サイモンとガーファンクルの曲と歌詞(曲としてはポール・サイモンの曲と歌詞)は、几帳面なまでに韻を踏んで、しかも、結構、理屈っぽく描写が進むクセに、意味はかなり象徴的で、いろんな意味にもとれる(意味がわかりにくい場合も)陰影に富むものが多いように思います。「ボクサー」という題名、曲を聴いたことなかったら、アリスの「チャンピオン」かロッキーのテーマみたいなものを想像するでしょうから、くじけ、ふりかえり、なぐさめるようなこの曲に触れることはひとつの「おどろき」だと思います。すくなくとも初めて聴いたときの僕はそうでした。優しい、しみじみとした、それでいて、親しみやすい旋律の曲ですが、この歌詞は、感傷的で屈折した青年像を描いたイメージ、、、くらいに思っていました。今日、久々に「A Bridge over troubled water」を聴きたくなって、アルバム(といってもカセットテープ(これも久々))をとりだしたら、A面の最後がこの曲で、何度も何度も聞きなれている曲なのに、なぜか、シンクロしました。歌詞に。まあ英語はあんまり得意じゃないですが。そもそもが、この曲の「主人公」は、人との距離を感じていて、もう期待もさほどにはしていない、孤独なようです。Still, a man hears what he wants to hear and disregards the restぶちのめされて、泣き叫ぶまで切り裂かれて、でも、、、"I am leaving, I am leaving."But the fighter still remains「ボクサー」という語は、この最後の節で初めて出てきますが、これは、比喩ともとれます。(どっちともとれる)ただ、比喩ととると、余りに直接的な比喩な気もしますが(実際今までそう思っていた)僕の今は、しかし、そんなことより、この叫びというよりは、ほとんどすすり泣き、つぶやくような、"I am leaving, I am leaving."でも、But the fighter still remains・・・・なんか、自分をつい重ね合わせてしまいました。http://jp.youtube.com/watch?v=tywEnVjPUUQ(大分、歳を召されてからのライブ。 元の特徴のフレーズを続けて、言葉を立て続けにハメこむ快感はありません。 でも、声は経年を考えれば、驚くほど若いです。 ちなみに、間奏に「テルミン」が用いられてて、びっくりです。 どうも、電子ドラムも、テルミン? また、歌詞は、LPには無かった節が一節あります。 きっと収録時間の関係でLPでは省略されていたのでしょう。 セントラルパークライブではありますので。)