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July 29, 2023
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今日はいよいよ、谷川岳の西黒尾根に登攀しオキノ耳を目指す。
日本三大急登がどれほどキツイのか、確かめようじゃないか。





大宮駅5:39発の高崎線に乗車するべく、4時少し前に起床。
霧ヶ峰ハイキング後に買った、Milletの登山帽を忘れないようにね。
今日の陽射しは強そうだ。

高崎線では、グリーン車の2階席の右側へ。
一番電車ながら、土曜とあって数人の乗客だ。
登山姿は拙のみで、みんなどのような用事なのかな?
高崎駅まで1時間以上、朝食やおやつを頂いたり、新聞を読んで過ごす。
一通り済ますと、今度は赤城山の雄姿を眺める。
ほんと裾野が長く、どっしりとしているなぁ。
高崎からの上越線は、赤城山を間近に、榛名山や小野子山、子持山を眺める。
利根川を何度も渡り、見応え十分の路線だね♪

さて、途中は割愛し問題の土合駅に到着だ。
土合駅の長岡方面のホームは地下深く、通称モグラ駅と呼ばれ、
462段の階段を上り地上に這い上がるのだ。
谷川岳登山は、土合駅で既に始まっている!!
ガンガン登る数歩手前のペースで登り切り、
土合駅前のバス停にはぶっちぎり1位でゴールだ、イェ~~イ(^^♪
もちろん、谷川岳ロープウェイ行きのバスには余裕で乗車。
その後、3人の登山者がバスに乗り込むも、後から走って来る登山者多数。
しかしバスは無情にも発車・・、現実は厳しい。
これで9時ちょうどには登山開始できそう。

ロープウェイ駅では、早くも谷川岳の山バッジ購入だ(早過ぎ??)。
トイレで用たしし、ストレッチをしっかり行い、いざ西黒尾根へ!
登山指導センター手前の広場で、中学生か高校生の集団。
まさか、西黒尾根登攀しないよな・・。
登山がトラウマになる子でちまうぞ。
指導センターと西黒尾根への取り付きの中間付近に、水場がある。
ここでしっかり水分補給しておこう。
今日は500mlのソフトフラスク2本に麦茶を入れ、
更に1lのプラティパスに浄水を入れての山行だが、ギリギリかもしれない。

9:13、さあ、西黒尾根への取り付きだ。





お~、いきなり岩のゴロゴロする急坂じゃないか、今日は楽しませてもらうよ♪
このような足場が延々と続くのではなく、途中は樹林帯の優しい尾根歩きもあり。
問題は気温と湿度だ。
速乾性のベースレイヤーとシャツだが、日本の夏はあちぃ~。
鉄塔付近で早くもザックを下ろし、休憩だよ。

1分ほどで息を整え、登山再開。
樹々の合間から、山麓駅かな?





左の尾根は白毛門へと続くのだろうと推測。
ゴロゴロ岩交じりの急登は、まだまだ続くよ。





木の根に足を取られないよう、注意しよう。
だいぶ高度を稼いだかなという地点で、南面が開ける。
お~、ロープウェイ山頂駅よりも高い位置にいるようだ。





山頂駅の標高が1,320mだから、あと600mは登るよ。

登山道のそこかしこに、オニアザミだ。





トゲが痛そうだぞ~。
バイキングがスコットランドに進攻しようにも、
アザミで難儀し撤退したと聞いたことがある。
なのでスコットランドの国花はアザミなのだ。
こやつの藪漕ぎはしたくないな💦

尾根筋から振り返ると、白毛門と朝日岳かな。





凛々しい山容で、男ウケしそうだ。

なんて感心していると、最初のクサリ場登場。





足場が豊富で、傾斜は60度から70度くらいかな、難易度は低い。
実際、三点確保で鎖使わずとも登れる。
ただ、これ見て腰が引けるようでは、大人しく下山するのが安全だ。
この先、もっと難易度が上がるからね。
クサリ場を登り切り、右手には一ノ倉方面かな?





そろそろ8月だというのに雪渓だ。
荒々しい雰囲気で、絶対に来るなよと言わんばかりだぞ。
でも登山スキルが上がると、チャレンジしたくなるんだろうな・・。

クサリ場を登り切り、そのルートを見下ろす。





ルート脇に、これはシモツケだろう。





間髪入れずに、次のクサリ場だ。





高低差は20mくらい、斜度は70度といった感じか。
ホールドできる個所もそれほど多くなく、岩の表面がツルツルしてイヤらしい。
ここが西黒尾根最難関かもしれん。
まずは、どの様なルートで登るかイメージしよう。
一本の鎖なので、登攀中の登山者がいれば、登り切るまで下でじっと待つこと。
一本の鎖(1つのピッチ)に複数人は安全上厳禁だ!
自分が登り切り、下で待っている登山者がいれば合図しよう。
登り下りで渋滞中は、お互い声を掛け合って順番を決めよう。
クラックのある岩を掴む際は、先ずはグッと掴んで落ちてこないか確認。
決して上半身の体重をいきなりかけ、岩もろとも落ちないように。
ボロッと落ちそうな岩ならそっと元に戻し、違う箇所で三点確保だ。

ホールドできそうな出っ張りや割れ目は、遠慮なく使う。
片腕だけで、自身の体を持ち上げるだけの筋力を使ったりもする。
そうして拙は、鎖は滑落防止の保証程度に、できるだけ三点確保で登る。

この岩、真夏の日差しに照らされ、焼けるように熱い!!
岩場登攀用のグローブを嵌めているのだが、指先がオープンのもの。
こんなにまで焼けているとは。
登り切る直前、ふと岩と一緒に掴んだものが先ほどのオニアザミ。
指先に激痛だよ(T_T)

さきのクサリ場をクリヤし、ここはラクダの背中(コブ)か?
道標の文字が風化してる。





山岳地図にはラクダのコブ→ラクダのコルと順番にあるし、
ここは地形的にコブだろう。
ただ今の時刻は10:58だ。
遥か前方に、トマノ耳とオキノ耳がそびえる。
まだまだ先は長いよー。

そこから振り返ると、朝日岳から清水峠にかけての稜線。





惚れ惚れする眺めだなぁ(^^)
清水峠付近に光る建物があるのだが、何だろうね。
南はロープウェイ山頂駅と天神山だ。
だいぶ高度を稼いだぞ。





天神山の標高は1,502mだから、同じくらいの高さにいると見ると、
あと500m弱稼ぐことになる。
西黒尾根、なかなか登り甲斐のあるルートではないか。
足腰はまだまだイケるが、疲労を溜めないようちょっくら休憩だべ。
時折吹き抜ける風が、下界とは全く違う。
高山独特のひんやりとする風だね。

再び歩を進め、遥か前方に岩場だ。





その前に、一旦鞍部に下るようだね。
ラクダのコルだろう。

先ほどの岩場を至近距離で。





遠くで見るより難易度は高くないね。
そうは言っても、浮石に十分注意して登ろう。

岩場の中盤辺りで、歩んだルートを振り返る。
お~、ここでだいぶ高度を上げたね。
写真中央がラクダのコルだろう。





岩場中盤部から仰ぐ。





この岩場のピークが、ガレ沢の頭かな。

岩場には、可憐な高山植物。





ギボウシの仲間だろう。

更に進むと前方に瘦せ尾根だ。





一人の登山者が尾根を進んでいるね。
あの一帯、地図には氷河の跡とある。

その尾根の中間付近で、ルートを振り返る。





思いっきり痩せてはいないので、安心されたし。
尾根の両側がスパッと切り立っているね。
これが氷河の跡??
勉強不足でよー解らん(T_T)

またしてもクサリ場の登場だが、ここは西黒尾根で一番難易度の低いクサリ場だ。





先行者がもう少し登ったら、拙も続こう。
この岩もツルツルしてるから、鎖を補助に慎重に。

クサリ場を過ぎ、足元が安全な場所で西黒尾根を振り返る。





尾根筋が左端まで延々と続いているよ。

足腰の疲労感はさほどなく、あと1,000mはゆうに登れそうだ。
それでも過信は禁物、下山に向け体力は温存しないと。

おっ、この子はハクサンフウロだね。





夏を代表する高山植物だ。
目立つから見つけやすいよ。

更に高度を上げていくと、左手にザンゲ岩がお出迎え。





何でザンゲなんだろう??
ここは登らないよ。

西黒尾根を下る猛者現る!





岩場を通過し、天神山とみなかみ方面を臨む。





天神尾根との出会い付近。





トマノ耳は間近だぞ!(^^)!
天神尾根はルートもしっかりしており、格段に歩きやすいね。
そうしてトマノ耳に到着だ!





12:16か、暑さを考慮するとまぁまぁのペースだ。
標準コースタイムは、西黒尾根取り付きからトマノ耳まで4時間ちょうど。
拙は休憩を含めて3時間3分だから、少し早いかな。

ここは人気の撮影スポットで、順番待ち。
ポーズを取ったりぬいぐりみと一緒に撮ったりと、みんなそれぞれ。
このそれ程広くないピークに、30人弱の登山者かな。
お昼食べている人が殆どだね。

オキノ耳まで空腹を我慢できん、ここでお昼にするべ。
座り心地はイマイチだが、360度見渡せる岩のてっぺんに陣取る。
ケツが少々痛むが我慢しよう。
今日のお昼は、鮭とイクラの大きなおにぎり2つ。
この大パノラマを眺めながら頬張るおにぎりの、何と美味しいことか(#^^#)

正面には、万太郎山・仙ノ倉山方面へと続く稜線。





その最終地点は国道17号へと続くのだが、体力勝負のロングトレイル。
地図で見ると、アップダウンを何回するのだろう。
目標として、2年以内に小屋泊縦走登山してみよう。

こちらは茂倉岳方面で、土樽駅へと向かう尾根筋がある。





トマノ耳の南側には肩ノ小屋が見えるね。
下山の際に立ち寄ろう。





おやつの栗羊羹とすあまも頂き、ご馳走さまですm(_ _)m
さぁ、谷川岳最高峰のオキノ耳を目指そう!!
途中、登山道の正面に大岩が立ちはだかり、やや強引にも登って直進。
左に正規登山道があるので、自信がない人はそちらが賢明。
別の展望の良い岩場で、トマノ耳をパチリ☆





西黒尾根だ。
ここから見ると急峻な尾根筋だなー。





ガスが発生しつつある。





ブログ冒頭の写真、オキノ耳に無事着いたよ。





ここも盛況ぶりだねぇ。





ただ今12:51
山頂標識を撮ろうとすると、近くの登山者が撮りましょうか?と。
拙は白のパンツに淡いブルーのドレスシャツ、トレラン姿で
こんな軽装をSNSで拡散されたくないからね。
丁重にお断り。
登山初心者が真似しては困る。

ガスが濃くなりつつあるなぁ。
展望が効かないので、長居せずに更に北の奥の院を目指そう。
途中、コオニユリの蜜を必死で吸う蝶。





オキノ耳から先は足場がよろしくないので、気を付けて進もう。
奥の院の鳥居だ。





そこで下山の無事をお祈り。
一ノ倉岳が奥にそびえているはずなのだが、ガスガスだべ(T_T)
オレってひょっとして、ガス男??
ガスを呼ぶ男・・、登山で嫌われそうだなーー。

さぁ、気を取り直して下山だ。
下山してこそ、登山を完結したことになるからね。
オキノ耳もトマノ耳も、相変わらず大盛況だよ、さすが週末だ。
歩きやすい登山道で、問題なく肩ノ小屋に到着。
広場もあり、こちらもなかなかの盛況ぶりだ。





13:18か、小屋に立ち寄って山バッジあるかな。
お~、ありますぞ山バッジ。
渋いデザインのを2つ購入だ。
コーラも売られており、小屋の中の椅子に腰かけて暫しの休憩。
コーラを飲み干し、小屋の前の広場からトマノ耳方面。





小屋から少し下ると、南から西へかけての好展望。
みなかみ市街地が見えるね。





こちらから見る仙ノ倉山は険しい。





小屋を後にし、天狗の溜まり場というビューポイント。





その岩からの眺めも素晴らしいよ♪
13:49か、土合駅の上り電車は難しいかもな。
間に合わなければ、谷川岳ロープウェイ駅から水上駅までバスだ。

天神尾根は西黒尾根と比べ、登山者の数は100倍以上に膨らみ、渋滞頻発だよ。
下山はみんな疲れているのか、足取りが重いね。
拙はまだまだ体力残っているから、ガンガン追い抜くよ。
追い抜きは声掛けしたり、大きく脇を通って事故のないように。
決して無理して追い越さないこと。

途中、熊穴沢避難小屋があり、ここも満員御礼だ。
小屋の中は蒸し暑く、そそくさと退散。
空気も山頂とは変わりつつあるね。

所々で西黒尾根が見え、数時間前はあそこを登攀していたんだよなぁ。
登山道が渋滞気味で、写真は撮らず。

木道が始まり、その先の左手に田尻尾根と山頂駅との分岐がある。
見逃さないように注意して進む。
田尻尾根への分岐を発見。





拙が田尻尾根へ向かおうとすると、何人かの登山者が??のような顏。
拙が道を間違えていると思ったのかな。
みんな山頂駅へと向かうからね。
田尻尾根へ下る人は、100人いてもゼロに近いのじゃないのか。
案の定、途中で2人の登山者を追い抜いただけ。
途中休憩しても、降りてくる人はいない。
ひっそりと樹林帯に囲まれ展望もなく、クマ公がいそうな雰囲気。
そそくさと進み、登山道と林道の境界線に出る。





凄い数のピンクリボンだな。
道迷いが多いのかな?
その後は単調な林道を下り、途中の沢で暫しの休憩。
沢の水で顔を洗うと、冷たくて気持ち良い♪
飲料も底を尽き、2リットルではやはりギリギリだ。
口をすすいで少しでも喉の渇きを癒そう。
山麓駅でまたコーラ買うべ。

白毛門方面の雲行きがアヤシイな、速足で下るか。





そうして15:30頃に、谷川岳ロープウェイ山麓駅に無事到着。
バスがちょうど発車するタイミングだが、
次のバスと決め込んでお土産とまたコーラを買う。
トイレでしっかり放出したいしね。
帰りのバスはほぼ満席、谷川岳の人気っぷりを改めて実感だ。
今日も無事に下山でき、何よりである。
今年の目標である、日本百名山10座登頂は谷川岳で達成だ。
まだまだ登るよ~!

疲労感はそれほどない、8月あたまはどの山に登ろうかな。


おわり


参考山岳地図

山と高原地図 谷川岳 苗場山・武尊山 2023





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Last updated  May 9, 2024 11:59:27 AM
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