バリーー人情
旅の醍醐味は人情、というが、今回のバリ旅行は、景色よりも、音楽よりも、食べ物よりも、人々との出会いが心に残る旅だった。ひとえに、ロイヤルさんのおかげだ。ロイヤルさんは、たまたま、ホテル経由で頼んで、空港に迎えに来てくれたドライバー。トヨタのバンを運転し、日本語を話す。「明日からアテンドしますよ」と言われた。最初は、自分たちだけで散策したり、団体のエクスカーションなどに参加する予定だから、少し、戸惑った。とりあえず、翌日だけアテンドしてもらうことにして、別れた。ホテルに着いてみると、子どものリュックサックを車の中に忘れたことに気がついた。最悪、失くなってしまうかもしれないけど、まあ、翌日、ロイヤルさんに会えば、車の後部座席に残っているかな、なんて思っていると、一時間ほどして、なんと、本人が、息を切らせてドアの前に立っている。「家に帰ったら、気がついて、困っていると思って、持って来ました。僕も気がつかなくて」それで、この人を信用して、ゆだねる気持ちになった。短い時間に、自分の家族、親戚、知り合い、友人、沢山の人を紹介してくれて、いろいろなお宅を訪問した。突然の訪問者の私たちに、皆、お茶を出してくれたり、コーヒーを出してくれたり、子どもにオモチャをくれたり。結婚式ではご馳走をいただいて。誰もが、つましい庶民だが、心が広く、穏やかで、卑しくなかった。果たして、この人たちが、日本を訪れたとき、私は、同じように余裕を持って、他者を暖かく受け入れることが出来るだろうか。村の小学校の先生と、子どもたち。先生の笑顔が最高!集団下校。二十四の瞳みたい。お祭り用の豚の丸焼き。これがバリの家庭の個食風景。皆、好きなときに、好きな風に、こそこそっと食べてる。ロイヤルさんの遠縁の結婚式に飛び入り参加。バリの花嫁さん。どこか懐かしい光景。こんな素敵な旅を作ってくれたロイヤルさん。信頼できる水先案内人に出会ってよかった。Royal I Kadek Dwitatmaja (ロイヤルさん)Br. Teges Kanginan, PeliatanUbud, GianyarBali-IndonesiaMobile 081 2395 3554Phone 0361 974 234ロイヤルさんは、個人営業。本人は、ウブド近くの村に住んでいるけど、山間部、ビーチも含め、バリのどこでも案内してくれるそうです。お泊りのホテルのフロントに頼んだら、ホテルが電話して、ホテルに迎えに来てくれますよ。バリは公共交通機関が発達していないので、ガイド、ドライバーにお願いしないと、おのぼりさんは、なかなか、動きがとれません。別れ際。ロイヤルさんは、気が抜けるほど、お金に対して恬淡として、清潔だった。「日本の知り合いがバリに来るときに、紹介してください」と言葉を残して。