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カテゴリ: ミステリー・ホラー(人間)
虫歯で命を失うこともあった江戸時代、庶民たちに歯の大切さを説き、 虫歯で悩む者たちを長崎仕込みの知識で次々と救う口中医・藤屋桂助。 その幼なじみで薬草の知識を持つ志保と、 江戸の歯ブラシ・房楊枝職人の鋼次は、ともに力を合わせる若き仲間同士である。 しかし、桂助のまわりでは謎の事件が次々と起こり、 得体の知れない大きな流れに巻き込まれていく。 大奥まで巻き込んで続発する事件の真相とは…。口中医桂助事件帖シリーズ第一作。 和田さんは現代舞台のホラー文庫の殺人事件やら怨霊ものやらのイメージが強かったので、 これを知ってちょっとびっくり。だって時代ものですよ。 どんなもんじゃいと読んでみましたら、あらあら、 これの方が今まで読んだシリーズより面白いじゃないですか! 主人公の桂助はお金よりも人々の健康を、と腕を振るう素敵な口中医。 彼の頭は常に人々が正しい知識を持ち、よい歯ですごすことでいっぱいだから、 江戸時代の人々の「歯」にまつわる生活事情もふんだんに描かれていて、 その辺が面白く思えたらもうどんどん読み進められます。 時代が時代で、桂助が長崎の大店の息子ということで、 「タルタ」(タルト)や「クウク」(クッキー)などのお菓子も 描かれているのですが、これらもまた美味しそうなのです♪ 目次も見ずに読み始め、しばらくするとあっさり終わって次の話が。 それで短編だと気づくのですが、本の最後まで読んでいくと 実は個別に見えた各々の事件がぜーんぶ繋がっているのです。 なので、なにはともあれお読みになられたら、まずはぜひとも最後までどうぞ。 シリーズ6冊 手鞠花おゆう花びら葵 葉桜慕情すみれ便り想いやなぎ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年01月08日 09時45分10秒
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