カテゴリ:ボサノバ・ブラジル音楽
Ivan Linsの「Somos Todos Iguais Nesta Noite」は言わずと知れたMPBの名盤です。このアルバムはサーカスが題材になっていて、アナログ盤には、Ivanがサーカスのメンバーと撮った記念写真がポスターとして付いています。大盛況のサーカスの公演、そこで撮られた記念写真、でも何故でしょうか、みんな物哀しい表情をしています。 ブラジルの田舎町にやって来たサーカス団、何も無いこの町では待ちに待った娯楽イベントだったでしょう。でも楽しい公演が終われば、にぎわったサーカス会場も何事もなかったように、さら地になります。町にはまた退屈な日常がもどり、サーカス団は何日も長い移動の旅が始まります。みんなそれを心のどこかで感じているのでしょうか。 日本で言えば祭りのあとのようなこの感覚。子供の頃、両親に手を引かれて行った鎌倉の夏祭り。華やいだお祭りの帰り道に感じた、少し寂しくて名残惜しいような、あの淡い感覚。そんな言葉にならない思いがこのアルバムにはいっぱい詰まっているような気がします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Sep 21, 2005 09:42:14 PM
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