資料が欲しい
昨日の日記にも書きましたが、これから大正時代の話を書こうとしています 明治維新以後から太平洋戦争後までの日本の貴顕社会というものに以前から興味がありました 時代が江戸から明治へと移り、大名などの諸侯や公家などの公卿が華族へと変わり、敗戦後の占領下でGHQにより財閥が解体され、華族や一部の皇族も只の人になりましたが、この間明治二年より昭和二十二年まで、日本には確かに階級制度があった もちろんそれ以前の時代にも階級はありましたが、この日本の近代における階級社会に何故か強くひかれてしまいます 私の父方の曾祖母は明治時代に宮家に使えていました、いわゆる『奥』と呼ばれる場所で女官をしていました この為、亡くなった私の祖母は宮様の落とし子という説もあります、父の兄弟一同誰も曽祖父の事を何も知らないのも、この疑惑の原因だと思われる 私の実家には当時の宮中晩餐会の献立表や、宮家の名前が入った祝儀袋にはじまり、当時の写真やら手紙など様々なものが残っており、それらのものからも多くの事を伺い知る事が出来るのですが、もう少し強力な資料が無いのかと思い、父親に聞いたところ、昔は菊花紋の入った短刀などのお宝もたくさんあったが、じいさんが食い詰めて全て売り飛ばしたとの事 この時すでにこの時代に興味を持っていた私は、居てもたってもいられずに家中を探したものですが、あまり強力な資料はみつからない しかしもうこの時に私の頭の中ではひとつの話が出来上がってしまった これこそが今現在、私が書こうと思っている話そのもので、言ってみれば私の心血を全て注ぎ込んだ力作になるはずのもの これを無事に書き上げて、今年の十月にとある賞に応募する予定です しかし、まだまだ資料が足りない・・・ 私はいつも描写やリアリティを特に重視しているので中途半端な考証で話を作ってしまうのはどうしても許せない 明日からはしばらく仕事帰りに神田の古本屋を回って資料を集めたい しかし、古本に限らずこのての本はどうしてこんなに値が高いのか ちょっとした本を一冊買うのにもしばらく悩んでしまう 由々しき問題です