カテゴリ:建築&ナショナルトラスト日誌
談話室(その2) 階段上のバルコニーの持出し梁と、清水焼のウォールタペストリー 階段上部踊場は、図書室から突き出したバルコニーとなっている。 バルコニーを支えているのは、 立体的な彫刻の施された木製の持出し梁(片持ち梁)だ。 左手に、工芸品調度のひとつ、掛け時計がある。 遠目には、どうやら食堂に掛けてある時計とお揃いの、 トナカイと渦巻き模様のデザインのようだ。 持出し梁と、バルコニー下面。 持出し梁は、イオニア式、コリント式などのコンポジットオーダーのようである。 イオニア式渦巻き模様と、コリント式アカンサス模様、 側面には長方形に囲まれたアラベスク風渦巻き紋様が見える。 バルコニー下面は直線による幾何学紋様だ。 この3本の梁を彫刻するだけでも、相当の技術と労力が窺える。 スチールサッシュの三連窓。 よく見ると、2重になっているのがわかる。 外側はハニカム状型ガラスのようなワイヤーガラス、 (これが、焼夷弾から会館を守った、ベルギー製の耐火ガラスなのだろうか。) 内側は観音開きサッシュで、菱形ラティス状の鋼線入りガラスのように見える。 上下の窓の中間部には、シンボリックなデザインの三連レリーフが施されている。 吹抜けのこの部分、和式の軸組工法ならば「胴差し」が入っている部分だ。 内部には鉄骨コンクリート梁が入っているかもしれない。 この談話室、天井まで貼られたウォールタペストリーが見所のひとつだ。 入口から一番遠い場所にあるけれど、カラフルでまず真っ先に目を引く。 サイケデリックともいえる色彩美を織り成す、この壁面は圧巻だ。 京都は泉涌寺の窯場で焼かれた、清水焼のタイルタペストリーだ。 オレンジとブルー、イエローの鮮やかな発色が大変美しい。 時々陛下を織り込みつつも… 綿業会館シリーズ、まだまだ続くよ~\(^:^)/☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 6, 2007 11:25:50 PM
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