私と猫と編み日記-幸せな女と思われたい-

渡したいものがあるから。

母から電話が来た時、
後ろでギャーギャーギャーギャー騒いでる男がいた。

その男の正体はもちろん、父である。

とにかく、自分で電話してくればいいのに
いつも、母を通して用件を言う。
まだるっこしいーったらない。

父の職場と私の職場はホント、目と鼻の先っつーか
味噌汁の冷めない距離っつーのか
山手線の2駅分しか離れてない。

だから、その「渡したいもの」を
父の職場に私が取りに行くか
私の職場に父が渡しに来るか
どっちかっつー究極の選択になったわけなんだけども。

まあね、私に言わせれば
どんだけ、急ぐものなんですか？ってことなんだけどもね。

まあそれで
私は父の職場の場所を知ってるから
私が取りに行くよって事になったんですよ。

そしたらー！
電話口の後ろでギャーギャーギャーギャー
「どっちにすんだ！？って聞いてみろ！」って指示してる父に
母が「取りに行くって言ってるわよ」って言ってるのに

父「え！？」

母「だから、金曜にと・・・」

父「え！？どっちだ！？」

母「きん・・・・・」

父「俺が行く」

もうね、来たいんですよ。自分が。
どんだけ、せっかちなんですかっつー話なんですけども。
選択肢、ないの。ほんと。
場所も知らないのに。

で、9時過ぎに携帯に電話するって言ってるからって
母親から昨日のうちにメールが来たもんだから
今朝は、会社に付いてから、
肌身離さず携帯を握り締めてましたよ。

どんだけ、待ち焦がれてるんだっつーの。

だって、父は携帯持ってないし
掛けてくるっつーことは、公衆電話からなんですよ。
ほんと、うっかりして出られなかったら、折り返しとか出来ないの。
厄介だ。
実に厄介。

なのに、9時過ぎっつってたのに、まったく電話ならないの。
電話がおかしいのかと思って
むやみやたらに時報とか聞いちゃったからね。ほんと。

結局掛かってきたのが、10時。
しかも、こっちもう待ちくたびれてお客さんに電話してた。
でも、待ったなしの「公衆電話」って堂々と画面に表示されてた。
仕方ないから
自分から掛けた電話なのに「折り返します」とか言って即効切って
公衆電話の電話にでましたよ。
どんだけ、大事な電話なのかっつーの。

「15分後に着くから、15分たったら、ビルの下に下りてこい」なんつって。
もうね、とにかくせっかちな人だから
こっちも5分前行動が基本なんですよ。

気使って、駅まで迎えになんて行って
入れ違いになんてなった日には、
目三角にして怒り出しますからね。
余計なことはしないっと。

かっきり15分後に降りて行ったら
キョロキョロしたおじさんがふら～っと現れた。
よくみたら、父だった。
あっなんて。
まーとにかく、「渡したいもの」を渡して
月餅いるか？って言われて
「え？いらないよ」って言ってるのに
「え！？月餅いるか？」なんて。
あ、もうそれ大好きです。大好物です。って。

で、私が渡したドーナツをよく見もせずに鞄にギューギューに詰めてた。
あれ、多分、家に着く頃には、潰れてるな・・・・・・・。

飛んだ一週間の始まり始まり・・・・・・。トン・・・トン・・・・トントン・・・・トトトトトトトトトトトトン・・・ットン・・・・

（2008/6/9）