私と猫と編み日記-幸せな女と思われたい-

先日、フランス人の友達が「俺の親友」と言って
これまたフランス人を紹介してくれた。

日本語にへたっぴなフランス語を織り交ぜて
よろしくーなんて握手を交わして
さて。って。

仕事は何やってるの？
歳はいくつなの？

まあ、この質問って、社交辞令みたいなもんじゃないですか。
つうか、私なんて人見知りで
初対面の人と何はなしたらいいか分からないし
とりあえず、その２つを聞いとけば
５分くらいは稼げるかなって感覚なんですよ。

そしたらね、
なんか、モゴモゴしてるっつーか
取り合えず、フランス語の先生してて、
あとは、最近巷でよく見かける
カフェでの個人レッスンをしてるって言うんですよ。

ふ～ん・・・・って。
最近、あれ良く見かけるよって。
多分一生使わない
Je suis francaise.とか言わされてるの良くスタバで聞くよって。

で、思って、今、ああゆうのって幾らくらいなのかなーって。
興味が湧いちゃったんですね。私。

・・・・・。
思いのほか、あれって人気あるっぽかった。
なんかね、すっごいの。
なんかー都道府県を選んで検索どころか
○○区とか○○市とにも分かれて検索可能だった。

で、出身地、大学、職歴とか趣味までもが
写真付き（ない人も有）で紹介されてた。
もうちょっとした、結婚紹介所的な匂いがした。

写真も、やたら上目使いとか、やたらピンボケとか、
やたらカメラ目線とか、やたら決めポーズとか
やたらセピアとか、やたら白黒とか。
人によっちゃー何のCDジャケット？ってなのもあった。
もうね、歩いてるところを流れるようにとった写真とか
流し目＋明るすぎるスポットライトとか。

で、そんな中、先日会ったそのフランス人のを見つけたんですよ。
ほんと、運命かっつーくらい、あっさり見つけましたから。

そしたら、犬と写ってた。



犬・・・・必要？




で、名前はもちろん（ちょっと珍しい名前だった）
出身地とか来日年数とか最寄り駅とか可能な地域とか
バッチリビンゴで、絶対彼なわけなんだけど
写真の人、誰？って。
金髪？染めたの？って。
黒髪だったじゃん？って。

あっ。何年か前の写真かなーって思った。
そしたら、最終更新日2008/7/27になってた。
ほんと、昨日。

しかも２９歳って？って。
３２歳って言ってなかった？って。

いやね、いいんだよ。
ほんと、犬と写ったって
昔の写真使って年齢ごまかしたってね。
いいのいいの。
芸能人になろうってんじゃないんだから。
ブラットピット似です。って嘘付いてる訳でもないしね。

でもさ、３２歳を２９歳ってどうなのって。
その３歳になにがあるの？って。
何がしたいの？って。
そりゃね、分かってるんですよ。
生徒取りたいんですよ。
ブラインドデートサイトじゃないんだから。
でも、だからこそ、そんな見栄は必要ないじゃんって。

次その人に会うことがあったら、嘘吐きー！って言っちゃう！って思った。
それか、もうね、即携帯握りしめて
その人を紹介した友達に、告げ口しようかと思った。
ちょっと聞いてよ～！！！！って。




でも、やめた。



だって、私はそれを「小さな嘘」と思うけれど
彼にとっては「大切な嘘」なのかも知れない。


外国で生活すると言うことは
私が想像するよりも、きっと大変なんだろう。

自分の国で生活している私だって、
時には、嘘を付いたり、見栄を張ったり、自分を大きく見せたりしなくては
やってられないときがあるんだから
異国の地で生きてる彼は、
そうしなければ生きていくことが出来ないのかもしれない。


私は、今度彼に会う事があったなら、

Ca fais longtemps!
Ca va?

とだけ笑って言うだろう。

２９歳で金髪の写真を頭に浮かべたとしても、
「ネットで君の事、見たんだよ」ということは
私の大きな（見栄）胸の奥に閉まっておこうっと。





なにはともあれ、まあいいじゃないかって事ですね。
しかし、カフェでの個人レッスンって、玉手箱のようで素敵だねー。(遠い目)