私と猫と編み日記-幸せな女と思われたい-

こんなに憂鬱な気持ちで新幹線のホームに立ったことがあっただろうか。
つーか、こんなに待ち遠しくない旅行があっていいものなのかっつーね。

ほんとさ、あたしなんて
「趣味はなんですか？」っつー質問には
コンマ002秒くらいで
「旅行」ってツルっとね、無意識に答えてるくらい
旅行好きなんですよ。
それはもう、誰もが知ってる話。
誰もっつっても、あの人とあの人って
指折り片手で数えられちゃうくらいの小規模スケールなんだけども。

もうね、何時でも何処へでも行きたい。

まー最近はお金がないから、行けないわけ。
それでも、やっぱ、どっか行きたいから
明治神宮へ行ってみたり（すげぇー近場）
動物園へ行ってみたり（子供かっ）
井の頭公園へ行ってみたり（イギリス人風）
してるわけなんですよ。

そんくらいね、旅を楽しんじゃってるわけ。

で、あたしは、
新幹線のホームに立ったわけなんだけどもね。

もうね、新幹線に乗る旅行なんつったら、
１週間前くらいから、指折り数えちゃって
ガイドブックとかだって、１ヶ月前くらいには買って
下調べもバッチリっつーくらいの気合の入れ具合なはずなんですよ。


それなのに、
何？この、
あーとうとう来ちゃったっつー残念な気持。
んで、ＢＧＭに
ジョーズのテーマソング的なものが掛かってるんじゃないかっつーくらいの
切羽詰った気持ち。

記憶力のいい方は
そろそろ、察しが付くでしょうが、
社員旅行の日がやってきてしまった。

まだまだ先の話って思ってたら
ほんと、あっという間に当日ですよ。
どんだけ、地球、猛スピードで自転したんだっつーくらい
すんげぇ、早かった。予想外に。

実際、その日が来てしまえば
意外にウキウキしちゃうんじゃね？なんて
甘い気持ちっつーか期待を持ってたんだけどもね。

全く、
ウキウキしなかった。
楽しみにもならなかった。
むしろ、楽しみ度、マイナス。
完全に氷点下。

お腹痛くならないかなーとか
熱出ないかなーとか
なんらかのアクシデントに見舞われやしないかなーって
ちょっとした期待たちも
ことごとく裏切られた。

まずね、
すげぇ、健康。
ピンピンしてんの。口惜しいくらい。
朝起きたとき、
ちょっと、お腹空いちゃってる顔してましたからね。

んでいつもは、
ほんとアクシデントだらけの人生なのに
今日に限っては、すげぇスムーズ。
スムーズすぎて、
このまま結婚しちゃうんじゃね？って思ったくらい。
相手もいないのに。

すげぇ、スムーズに（むしろ、ちょっと早目）
東京駅に到着してしまいまして。

御一行を待つ形でしたからね。
気持ちはすげぇ、憂鬱なのに
行動だけは、すげぇワクワクしてるっぽく。

いよいよ、合流したんですけどもね。
もうね、なんつーのかなー。
あー全然、ドキドキしちゃう的な
気持ちの高ぶりが起こらないだろうなーっつー面子？

飲まずにやってられるかっつーね。
座った途端にビールをプシュですよ。

隣、社長とかいんのに。
おかまいなし。

もう、私に構わないで頂戴的なオーラ、
ガンガン出して行こうー！って腹積もり。

いやーもっと伊東って近いと思ってた。
つーより、多分ね、メンバーだよね。うん。

新幹線乗ってる時間なんて、１時間に満たないのに
あたしなんて、ほんと６時間くらいもう乗ってんじゃね？
っつーくらいの風貌でしたからね。
地球、もっと自転巻いていこう！ってね。
今だよー今巻くとこなんだよー
って言いたかった。

ホテルについて、
温泉に入って、ロビーに６時に集合！って言われたんですけどもね。

なんつーのかなーなんつーのかなー。
あたし、結構なんでもせっかちな性質なんですよ。
もうね、風呂とかほんと、烏。
すげぇよ。ほんと。
入ったと思ったら出てますから。
ちゃんと洗ってる？とか言われるくらい。
（あ・・・洗ってるっつーの！）

もうねー時間持て余す持て余す。

今日何本目？っつービールを
部屋でサクっといただきました。
サクっといただきながら
テレビ見てたんですよねー。
なんかね、いつもより多目、面白かったんですよ。
ついね、ほんとつい、見入っちゃいましてね。
社員旅行の真っ只中だっつー事も
ホテルにいるっつーことも
すっかり忘れちゃってました。一瞬。

もうね、自分の部屋にいるのかっつーくらい
のんびりしちゃいましてね。

気が付いたら、６時過ぎてました。

最初っからつまずきっぱなしで
宴会が始まったんですけどもね。

ま・・・・結構なお料理で。

アワビとか踊ってました。
すげぇと思って。
一瞬、顔が華やいだんですよ。
アワビとかね、あたしなんて庶民派ですからね。
食べたことなかったんですよ。
せいぜい、香港でアワビと偽られて、
トコブシを食べたくらいなんですよね。

で、食べごろとか教わって
すげぇ、忠実に守って食べてみたんですけどもね。

あ・・・うん。ね。
これがね。アワビね。うん。

これ？え？
一体なに？


あ、貝。
あーそーだよねー。そう思った。うん。


ほんと、大きい声じゃ言えないけど。
あれさ・・・。


トコブシでも・・・・うん。いいかなって。



さてと。


なんつーかね。
不思議な夜でした。

結構飲んだんだけど、
なんかね、あんまり酔えないっつーか。

おっさん達が先に酔っ払っちゃったもんだから
機会逃したっつーのかね。

二次会はカラオケーなんつー事になってたんんですけどね。
「ピンクレディー歌って」とか
「キャンディーズは？」とかって
申し入れはホント、却下。
デュエットもそうそうして溜まるかっつーの。

いつもね、おめぇら酔っ払ってて忘れてんだろうけど
あたしは音痴なんだっつーことを
ほんと、何度も言わせるなっつーの。
母譲りなんだっつーの。
遺伝なんだっつーの。
血は争えないっつーの。

散々ね、
私の上司のおっさんも酔っ払ってて

おめぇ、ほんとちけぇーよ！ちけぇーっつーの！近いんだよ！
っつーくらい耳元で

「明日は6：50分に集合して朝食食べるから起きなあかんで」

ってもう聞いたっつーの！っつー台詞を何度も聞かされましてね。

つーか、ち－けーぇーんーだーよーっつーのって。
あたしのパーソナルスペースに入ってくんなっつーのって。



つーか、明日・・・・。

ほんと、そのこと考えるだけで
涙出るっつーの。


って大イベントが残ってた。
忘れたくても忘れられない
涙なしでは語れない明日の話は
また別の機会に・・・・・。
（つーか次回。そんなに温めてらんねぇ。）