テーマ:映画館で観た映画(8578)
カテゴリ:メディア+音楽
正直言うと、私はこの映画をまだ見ていない。 ・・・というより見る勇気がない。 私のマイミク君が、実際に六本木で見た感想をUPしていたのを読んだ。 知ってしまった以上、ブログに書かなきゃという気になった。 ポニョやハリウッド映画と違って、 この手の映画はブログの口コミ命だと思うから。 ■ いのちの食べかた- OUR DAILY BREAD 公式ページ。上映スケジュール、監督インタビュー等あり。 ■ YouTube 「OUR DAILY BREAD」いのちの食べかた 映画宣伝用フィルム(?)。たった2分2秒。でも一見の価値あり。 ■ OUR DAILY BREAD (オーストリア版公式ページ) 英語に抵抗なければこちらも。 ヨーロッパの人達って、 動物実験とか毛皮とか、そういうことに割と敏感。 ツナ缶に「この商品はDolphin Friendly(イルカに優しい)です」 ・・・って注意書きがあったり。 私が通っていた大学の、おそらくマウスで動物実験していたであろう学部の前には 解剖されたマウスの写真入りの「動物実験反対!」ポスターが貼られていた。 いわゆるAnimal Rights Activist(動物の権利擁護活動家)と呼ばれる人達が 確かに存在するのである。 だけどこの映画はそれとはちょっと違うと思う。 肉・玉子・魚を、我々はほとんど毎日のように食べているのだから。 我々はこの事実を肯定しなければならない。 ヒヨコ達はベルトコンベヤーでまるで黄色い河のように運ばれ 時に落とされたりしながら乱暴に扱われる。 牛や豚は電気ショックを与えられ、生きたまま皮を剥がされる。 全くナレーションのない淡々とした映像の中、 彼らの最後の抵抗の声が響く。 生まれたばかりの子豚のオスは、 去勢の為機械にはりつけにされナイフで性器を切られる。 そしてその作業ばかり淡々とこなす女性作業員・・・・等々。 (私がまるで映画を見たかのように書けるのは 詳しい鑑賞レポをUPしてくれたマイミク君のおかげです。 マイミク君、ありがとう!) この映画を見て私達が出来ることは、 人間の食べ物として命を捧げてくれる動物達や その過程にかかわる仕事に就いている人々へ 感謝の気持ちを持つことだけかもしれない。 もう毎日がThanks Giving Day・・・みたいな。 いや、もうベジタリアンになろうかとさえ考えてしまう訳で マイクロダイエットをミネラルウォーターに溶かすだけという 今の私の食生活を非常に肯定的に考え始めたりするわけで・・・。 あ、ショッキングな食肉関係のことばかり書きましたが、 サーモンも林檎もアスパラガスも、 この映画には出てきますので念の為・・・。 ■ 監督はウィーン出身の36歳、ニコラウス・ゲイハルター氏 Nikolalis Geyhalter監督(1972年オーストリア・ウィーン生まれ) ヨーロッパやカナダにおいて数々の国際環境映画祭や 国際ドキュメンタリー映画祭で入賞を果たしている この映画の監督は、やはりヨーロピアンのニコラウス・ゲイハルター氏。 まだ30代の若い監督(1972年生)。 「いのちの食べかた」日本公式サイト内の 「監督インタビュー」にかなり頷きポイントが多かったので 以下、「監督インタビュー」からの要約を少しばかり・・・。 ------------------------------------------------------------------- 【Q】 ナレーションもインタビューもないのはなぜ? 僕の作品では、ふつう移動撮影にインタビューシーンが含まれている。しかし今回の場合は、ただ映像だけで作品として成り立つ場面が使われている。ちなみに、最初何回かインタビューもしたが、編集している時インタビューを入れると、この作品の受け止められ方が本来意図したものでなくなってしまうと気付いた。それでもっとしっくりくるシーンの撮り方をしていこうと決めた。 方法論としては、先に実際の勤務環境を見せ、その後で何かを想像させるために必要な「間」を持たせようしている。観客にはただこの世界に飛び込んで、自分なりの受け止め方をしてほしいと思っている。 【Q】 映画に出てくる農場や工場の場所はどこ? 取材の多くは、ヨーロッパ各地で行ったが、この作品にとって、どこでヒヨコを生産しているかとか、毎年何匹の子豚が解体されているかということはあまり重要な点ではない。それはテレビやジャーナリストの仕事。 それに最近は、情報過多で物事が単純になり過ぎている。せっかく興味が湧いてもすぐ面倒臭くなり、単純な見方をしてしまいがち。そうすると、日々世間を騒がすニュースとさほど変わらなくなり、僕たちの世界観までがぼやけてしまう。 【Q】 撮影させてもらうのは大変だったか? いくつかの会社はとても簡単だった。彼らは自分たちの仕事や製品、又は、作業手順や安全性に誇りを持っており、この作品に参加したいと言ってくれた。これまでの僕の作品を見せて信頼してもらえたことも大きかったと思う。中には、消費者が製品の生産状況を知らされず、その製品が及ぼす影響を知らないことは問題だと言う社員もいた。 それに対し、世間の評価を恐れる会社もたくさんあった。ただ、スキャンダルの恐怖というものは常に存在するし、「どうせスキャンダルになるなら、宣伝にしてしまえ。」と彼らは思っているのかもしれない。 【Q】 ショッキングなシーンもあるが、それについてどう思うか? この作品では出来るだけ客観的な視線で物事を捉えたかった。僕が特に興味を持つのは、「なんでもかんでも機械で出来る」という感覚や、そういった機械を発明しようという精神、それを後押しする組織について。それはとても怖い感覚で、無神経であるとも思う。 そこでは、植物や動物も製品同様に扱われ、産業として機能させていくことが重要になっている。一番重要なことは、いかに効率よく低コストで動物が生み育てられ、数を保たれているか。 この経済的に豊かで情け容赦ない効率化は、僕たちの社会とも密接に関わっている。「有機栽培の製品を買い、もっとお肉の量を控えなさい!」というのは間違いではないが、矛盾していると思う。誰もが皆、機械化に頼って国際化した産業の恩恵を受けている。そして、これは食べ物の世界に限ったことではない。 ------------------------------------------------------------------- ■ 東京での上映は六本木にて8月8日まで 全くノーマークだった自分が恥ずかしいが 東京での上映は11月10日から始まっていたらしい。 現在、東京では「シネマート六本木」のみで上映されているが、 それも今週の金曜日(8月8日)で終わってしまう! 全国での上映劇場・上映スケジュールについてはコチラをチェキ。 秋田、神戸、山梨(石和)、島根(松江)ではもう少し見られる模様。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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