|
テーマ:映画館で観た映画(8570)
カテゴリ:洋画(わ行)
原題: VALKYRIE 監督 : ブライアン・シンガー 脚本 : クリストファー・マッカリー 、 ネイサン・アレクサンダー 出演 : トム・クルーズ 、 ケネス・ブラナー 、 ビル・ナイ 、 トム・ウィルキンソン 、 カリス・ファン・ハウテン 公式サイトはこちら。 <Story> 第二次世界大戦下のドイツ。 アフリカ戦線で左目を負傷したシュタウフェンベルク大佐(トム・クルーズ)は、“良心”と“忠誠心”の葛藤に悩んだ末、祖国の平和のためにヒトラー暗殺を考えるようになる。 やがて画期的な暗殺計画≪ワルキューレ作戦≫を立案し、 トレスコウ少将(ケネス・ブラナー)やオルブリヒト将軍(ビル・ナイ)ら、同志と着々と準備を進めていく―。 そして、決行の1944年7月20日を迎えた。 ヒトラーとその護衛たちを前に、大佐たちは計画を成功させられるのか…。 ワルキューレ - goo 映画 <感想> もし地雷だったらどうしよ。。? と思いながらも、歴史物は基本観てしまう系だし、ナチスものだから何か人間の本質みたいなものもあるかもなあ・・・ とあーだこーだ考えながら、今週末はまずこれをチョイス。 春休み前の連休ってことでシネコンは大混雑でございまする。。。 ヒトラーの最期は教科書にも出てくるだろう出来事だけに、この映画も、「結果がわかっている」ことが鑑賞の前提となります。 どれだけの密度で、心情で彼らが計画を遂行していくのか。どれほどの想いがあるのか。 そこがこの映画の焦点のような気がします。
これほどの計画が露見せずに成功すること自体がそもそも針の穴ほどの確率なわけで、中心人物を取りこまない限り、根こそぎ騙すことは不可能なんですよね。 当時は通信手段が限られていたからここまでできたようなものだけど。今だったらコンピューターがあるから手口も巧妙になる代わりに発覚も早そうです。 手段はどうあれ、最大の障害は、ヒトラーの側近レベルまで食い込めなかったこと。 ヒトラーとヒムラーが標的は分かるけど、じゃあゲッペルスはどうにかしなかったのか。と、考えてしまいますが、仕方なかったんでしょうね。露見するよりは出来るだけのことをした方がよいと。 「彼らのようなドイツ人じゃないドイツ人もいる」 その誇りこそが、シュタウフェンベルク大佐らを動かしているわけですから。 組織的に取り込むことで成功確率は上がるけど、リスクも増える。だけど思想論を展開するわけにはいかなかったから、これが彼らのできた最大のこと。 人数も少なくて虚為の事実を押し通さねばならなかったとはいえ、彼らの計画は決して一枚岩ではなかった。それを阻んだのは自己保身であったり、見解の違いであったり。そしてなし崩しに推し進めてしまったのも、統一が徹底していた状態ではなかったことを窺わせます。 それでも、この計画の原動力となった「ドイツ人としての誇り」に対して共鳴した人々がおり、少なくとも立ち上がっていったことがこうして映画という形で記録されて人々の記憶に残るのは、それはそれで誇らしいことと言えるのではないでしょうか。 基本的に、ヨーロッパ映画はその国の言語で作っていただきたいという希望があるので、 舞台が英語圏じゃないヨーロッパで、全編英語の映画というのがまず鑑賞前に違和感を持つところなんです。 先日観た『ディファイアンス』もそうなんですけど、内容的にナチスがらみを扱っていても、何故か密度の濃さはあちらに軍配が上がるように感じました。 どうしてなんだろう・・・? うまく表現できないのですが・・・。 この『ワルキューレ』は淡々と流れすぎてしまったように思いました。 俳優陣も、他の作品のイメージがあるだけに、英語圏を感じさせてしまったメンバーが多く、唯一カリス・ファン・ハウテンだけがドイツ人っぽく思えたんですよね。(もっとも彼女は『ブラックブック』のイメージもあったのですが)
今日の評価 : ★★★ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[洋画(わ行)] カテゴリの最新記事
|