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テーマ:試写会で観た映画の感想(680)
カテゴリ:洋画(わ行)
原題: MY SISTER'S KEEPER 監督・脚本 : ニック・カサヴェテス 出演 : キャメロン・ディアス 、 アビゲイル・ブレスリン 、 アレック・ボールドウィン 、 ジェイソン・パトリック 、 ソフィア・ヴァジリーヴァ 、 ジョーン・キューザック 試写会場 : 中野サンプラザ 公式サイトはこちら。 <Story> 11歳の少女アナ(アビゲイル・ブレスリン)は、白血病の姉に臓器を提供するドナーとして、遺伝子操作によってこの世に生まれた。 母サラ(キャメロン・ディアス)は愛する家族のためなら当然と信じ、アナはこれまで何度も姉の治療のために犠牲を強いられてきた。 そんなある日、「もうケイトのために手術を受けるのは嫌。私の体は、自分で守りたい」と、アナは突然、両親を相手に訴訟を起こす。 しかし、その決断にはある隠された理由があった…。 [ 2009年10月9日公開 ] 私の中のあなた - goo 映画 <感想> あちこちで大きめの試写会が行われており、かなり前評判を耳にする機会も多い作品。 試写会前の情報シャットアウトするのは大変でした。。。 もともと病気ものは苦手なんですが、キャメロン・ディアスのママ役というのもとっても気になるんですよねー。 一体どんなもんかと、その興味で鑑賞。 およそのあらすじは予告ですとかサイトにも出ています。 これを見る限りでは、いかにもアメリカだなあという印象。 だって11歳の子が、自分の実の親を訴えるんですから。 訴訟社会ならではです。 そもそも、ドナーを生み出すために子どもを作るという発想からして違う。 そして、生まれて間もなくから、身体の提供できる部分は提供させられてしまっていて、かつ腎臓移植を要請されているという、日本では考えられない話です。 そのあたりの感覚的な相違点を踏まえた上で、この映画は鑑賞した方がよいかもしれません。 日本で病気ものの映画となると、ひたすらがんばって生きましたという、お決まりのお涙頂戴になるのですが、本作のタッチはあくまでもライトです。 最も、敢えてそうしているかもしれませんが、根底には困っている人に周りが手を差し伸べるという構造がちゃんとしているんでしょうね。 この発想は、『JUNO ジュノ』 にも通じるものがあります。 アメリカでは当たり前のことなんですけど、これが日本ではそこがつながっていなくて、困ったことは家庭内だけで解決しなさいという目線です。 この映画では、1つの困難を周りでも支える姿勢がしっかりしていたのが印象に残る。 病気の子を抱えているのは負担が大きいのはわかるのだけど、あまりその大変さを表に出さない雰囲気で話は進む。 もっともここは映画だからなのかなあ。。。?? 予想では、キャメロン母とアビゲイル娘ちゃんがバチバチ、火花散らして争う。。。 みたいな感じかと思っていましたが、 物語が意外な方向に進んでいく。 そして、このお話の中心は、アビゲイルちゃんというよりも、白血病のお姉ちゃん・ケイト(ソフィア・ヴァジリーヴァ)だったような気がするんですよね。
同じ病気だったテイラー(トーマス・デッカー)と知り合って、惹かれ合って。 彼と出会ってからのケイトは輝いていました。 そしてそんなケイトを優しく見守る家族もよかった。 今ある限りの時間を精一杯自分らしく過ごすこと。 そのためには協力をを惜しまない姿勢はとても前向きだと思います。 テイラーとのことも、自分らしく生きていくためには絶対に必要な時間だったし、そう思ったら、彼が言った、 「癌になったから、きみに出会えた」 という言葉さえも、愛しく感じられるのだろう。 キャメロン・ディアスは初の母親役ということで、どんな感じかなと思いましたが、かなりいつものキャメロンに近かった(笑 ラブコメとかで見せる、元気一杯、やる気いっぱいの彼女に近い。 弁護士であり母親でありというアグレッシブな設定、かつ初めての母親役なので、やっぱりどうしても従来の彼女のイメージで見がちな部分は否定できないですね。 なおかつ、ケイトのためにアナを納得させようというエゴに近いものが前面に出てましたので、普通の母親とは大きく違う設定もあり、およそ母親というイメージには遠いかも。 母と子の、1対1のスキンシップの部分や、子どものことが好きという場面などが、もう少しあるとよかったかなあ・・・? とも思いました。 アナに対して、あんまり愛情がないのかな? とも思えるくらい、スキンシップは少なかったです。 この映画のマイナスポイントになってしまってたかも。 ビーチの場面。 この映画では一番好きなのですが、台詞がなくて音楽だけで情景を説明しています。 この曲がまた、この場面にぴったりな歌詞だったように記憶してます(字幕がここはなかったんで、詳しくは思いだせないんですが) ここは家族が本当に自由に思い思いに過ごしている場面。 パパ役のジェイソン・パトリックの想いもよくわかるし、それに(しぶしぶですが)ついてくるキャメロン、そして家族たちが無邪気になっていて素敵だった。 ケイトが家族を思いやっているというのがこの映画のポイントになってきます。 この想いがこの映画を支えているんですね。 でも、こんなに家族に優しくできるものなのかと思うと、常日頃からもっと優しくしてあげないといけないかなーなどと、我が身を振りかえってみたりしました。 アビゲイルちゃんもすごくしっかりとして来て、頭の回転が早いんだなと思える場面もたくさんありました。 自分を冷静に見つめて、家族のためにどうしたらいいか、小さいながらも懸命に考えている。そんな微妙な立場をうまく演じていたと思います。
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