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テーマ:映画館で観た映画(8567)
カテゴリ:洋画(ら行)
原題:LES REGRETS 監督:セドリック・カーン 出演:ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、イヴァン・アタル、アーリー・ジョヴァー、フィリップ・カトリーヌ 鑑賞劇場 : TOHOシネマズ六本木ヒルズ 「フランス映画祭2010」 公式サイトはこちら。 <Story> パリに住む40歳の建築家マチュー・リヴァン(イヴァン・アタル)は、母親が突然入院したため、故郷の小さな村に向かう。 その途中、青春時代の恋人マヤ(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)と15年ぶりに出会う。 男と幼い女の子と一緒の彼女は、彼と言葉を交わすことはなかった。 2時間後、実家の電話が鳴る。 家に来ないかというマヤからの誘いだった。 マチューは一瞬ためらうが、彼女のもとに向かうのだった…。 (日本公開未定) <感想> 前日に観た『旅立ち』で、不倫に走った妻を憎んで嫉妬に狂った夫を演じていたイヴァン・アタルが、 翌日は不倫に走る中年男を演じてました。 1人の男性の、表と裏みたいなのが同時に映画祭にかかるっていうのも面白い試み。 共演は『不完全なふたり』の、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ。 サルコジ仏大統領夫人のカーラ・ブルーニの姉に当たります。 「表と裏」という表現をしましたが、ジャンル的にも似通っているので当然展開も似てきます。 ただ本作の場合は、男が女を追いかけていく方。 それも最後はもう半狂乱になりながら。 昔の恋人が忘れられなくて、だけど結局昔と同じことを繰り返してしまう2人。 お互いに相手を信じ切れなかったり、ためらってしまったり、そういうことが何度も何度もお互いの中で消えていかない。 消えたとしたらその時2人の人生が変わったかもしれませんが、決してそうはならない。 目の前にいるときはその人だけ、他のことは眼中になくなるのに、 離れて行ってしまうとあっという間に気持ちは他へ移ってしまう。 人の心というものはそんなものなのでしょうね。 思いこみという言葉があるけど、少し離れた所から見つめてみると、それがどういう結果をもたらすのかが分かるのに、 近すぎて見えないことの冷たさのようなものを感じます。 そしてしばらく経ってから、また同じことがしたくなってしまう。 何とも勝手なものよ、と呆れるやら、でも何となくどこか彼らを放り出しきれないような感覚にとらわれました。 トークショーでも、セドリック・カーン監督はこう話していました。 「この映画は開かれた形で終わらせたかった。 すなわち、観客は、自分が感じたように映画を終わらせるのです。 登場人物たちはきっと、人生の次の段階に行くように思います。」 うーん、なるほど。 そういう結末もあるのか、と、 妙に納得。 通常、この手のタイプの終わり方って自分的にあまり好きじゃないんですが、 本作に関しては、これも正解のようにも思いました。 いろんな愛の形がある訳だから、それに応じて映画も合わせてもいいのですよね。 ********************************** 今日の評価 : ★★★ 3/5点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.03.22 17:51:26
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