|
テーマ:映画館で観た映画(8570)
カテゴリ:洋画(ら行)
原題:Lula, O Filho Do Brasil 監督:ファビオ・バヘト 出演:フイ・ヒカルド・ヂアス、グローリア・ピレス、ジュリアーナ・バローニ 鑑賞劇場 : 横浜ブルク13 第7回ラテンビート映画祭 公式サイトはこちら。 <Story> 1945年、後に“ルラ”と呼ばれるようになるルイスは、ブラジル東北部の貧しい農村で生まれた。 ルイスの母は女手一つで子供たちを育てていたが、都会へ行った夫からの手紙を読み、上京を決心。 トラックで13日かけてサンパウロ州の港町サントスへ向かう。 だが彼らを待ち受けていたのは、過酷な暮らしと父親の暴力だった。 父の元を離れたルイスは働きながら学問を続け、金属工の職を得る。 だが、事故で指を切断。 さらに愛する家族に悲劇が襲う…。 現ブラジル大統領ルラの激動の半生を描いた感動のヒューマン・ストーリー。 (公式サイトより) <感想> 現在のブラジルを語るには欠かせないキーパーソン、大統領ルラの半生を描いています。 ルラについて 来年の元旦で任期満了につき退陣予定のルラ。 無学の農民の家に生まれ、純粋に労働者階級から大統領になった彼です。 国民からも人気があって高い支持率を得ている彼だからこそ、後継者も気になりますね。 今回の映画祭でも、『国境の南』などの政治を扱った映画がありますが、 本作も、現在の南米の国際事情を知るには非常にいい作品です。 折りしもブラジル大統領選挙の真っ最中ですし、タイムリーな上映ですね。 学位がない人物が大統領になっていくというのも、よほどの強運がないとできないことのように思います。 彼を現在の地位まで押し上げたのは、ひとえに彼の人徳もあると思うけど、 それ以上に時勢にうまく乗ったからではないでしょうか。 下積み時代には着々と支持を固め、時を見て攻勢をかける。 彼と、労働党の努力がなかったら、ブラジル軍事独裁政権を終息させることはできなかったかもしれません。 その、彼が苦労して生きてきた様子が本作には描かれています。 飾らない、真実の体験、辛酸を舐めた日々があったからこそ、 彼は国民が楽になるにはどうしたらいいかという視点から物を考えることができたのでしょう。 彼を支えた女性たちの姿もありました。 最初の妻・マリア、そして現在の妻・ルイーザとの日々も、それぞれの時で彼の立場も変わっており、スタンスも違っている。 そのあたりもなかなか納得できます。 そして何と言っても母親ですね。 彼にとってはかけがえのない母。 どんなに不遇な時を子どもたちが迎えてしまっても、ずっと見守っている姿勢は変わらない。 何があっても動じないのはさすが母ならではです。 ルラの歩いてきた道程はなかなか日本でも詳しく取り上げられないので、 とても参考になったと同時に、ブラジル国民の希望や高揚も伝わってくる作品でした。 今日の評価 : ★★★☆ 3.5/5点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.10.13 06:03:05
コメント(0) | コメントを書く
[洋画(ら行)] カテゴリの最新記事
|