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テーマ:試写会で観た映画の感想(679)
カテゴリ:洋画(さ行)
原題: BAARIA 監督・脚本 : ジュゼッペ・トルナトーレ 音楽 : エンニオ・モリコーネ 出演 : フランシスコ・スキアーナ 、 マーグレス・マデ 、 アンヘラ・モリーナ 、 リナ・サストリ 、 ルイジ・ロ・カーショ 試写会場 : ヤクルトホール 公式サイトはこちら。 <Story> 1930年代、イタリア、シチリアの田舎町に牛飼いの息子として生まれたペッピーノは、決して裕福ではないが、 家族や愉快な街の人々に見守られて、充実した少年時代を送っていた。 やがて成長したペッピーノは、運命の女性、美しいマンニーナと燃えるような恋に落ちる。 二人は幾多の逆境を乗り越え、自分たちの夢へ向かって歩き出すのだが、世の中は不穏な時代に突入する……。 シチリア!シチリア!?-?goo?映画 <感想> トルナトーレ監督の最新作、試写があまりなかったようで、 早々とみなさん並んでました。 これいつもよりも30分早い試写会、普通のお勤めの方は参加がかなりキビしかったと 思いました。 (それでも行った私~) トルナトーレ監督作品は確か3本鑑賞してます。 『マレーナ』 (→ blog開設前につき記事なし、でも大好きな作品) 『題名のない子守唄』 (→ この年のベストテンに入れようか迷いました。重たすぎて入れなかったけど、それでも好きな作品) 『ニュー・シネマ・パラダイス』 (→ まさに最近「午前十時の映画祭」で観た) この3本の中では、『ニュー・シネマ・パラダイス』に 作風が近いかな。 全編がシチリアに対しての愛情いっぱい溢れていて、 そこにペッピーノの生涯を重ね合わせています。 (ペッピーノは、トルナトーレ監督の父親がモデルという話もあります) 貧しくて何もできない・・・ のではなく、そこから這い上がる力を身につけたペッピーノのたくましさ。 愛する人をあきらめないで勝ち取る信念。 どれも今の日本にはない、底力のような気がする。 とにかく映画全体に勢いがある。 シチリア(原題は、「バーリア」、シチリアの街の名前です)の勢いや風土、 人々の生活から滲み出る苦労もあるけど、それを上回る生きる原動力のようなものを感じます。 例え経済的には大変だったとしても「そんなのどうにかなる」くらいの、 生きることに対しての貪欲さや、 愛する者たちを守ることに対しては命を懸けていく責任感や。 彼らの話し方や食べ方、1つ1つ取っても、躍動感がある。 幼少時から老齢まで、ペッピーノ役に4人もの俳優を配置しただけあって、 1つ1つのシーンが丁寧に描かれている。 長い・・・? とも思わなくもないですが、どれも必要なシーンであることも否めない。 ただし、20世紀~現在までのイタリアの歴史に重なる部分が多いので、 第2次世界大戦後のイタリア史も頭に入れておいた方が、あらすじとしては わかりやすくなるようにも感じます。 この映画の見どころは何と言っても、ラスト5分で監督が仕掛ける「魔法」なんですよね。 2時間31分は少々長いですが、これが帳消しにするのかもしれません。 走馬灯のように駆け巡るペッピーノの生涯と共に、 監督がこよなく愛するシチリアの魅力が、存分に味わえる作品です。 そしてカメオ出演のモニカ・ベルッチですが・・・ 何とも彼女らしいシーン! みなさんすぐにわかるとは思いますが、ここは必見(笑) 今日の評価 : ★★★ 3/5点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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