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テーマ:映画館で観た映画(8566)
カテゴリ:洋画(さ行)
原題: SOMEWHERE 監督: ソフィア・コッポラ 出演: スティーブン・ドーフ 、エル・ファニング 、クリス・ポンティアス 、 ベニチオ・デル・トロ 、ミシェル・モナハン 公式サイトはこちら。 大好きなソフィア・コッポラ作品。 早く行きたくて行きたくてしょうがなかったですが、 この日まで我慢。 ようやくお気に入りの席も取れたし・・・ と喜んでいったら、 真後ろにオバ軍団がっ!!! 4名しゃべりだしました・・・ 悪夢よ悪夢。 本編始まってもしゃべってたんで、複数の方向から注意が入り(私も言いました!) ようやく黙った。 しゃべる奴は家に閉じこもって観なさい!! さて、雰囲気壊されるところでした。 映画です。 前評判でも本作はソフィア・コッポラの自伝的要素だという指摘がありましたが、 恐らくそれは間違ってはいないと思う。 多くは語られないけど著名で多忙であろう父親のイメージを持つジョニーは、そのままソフィアの父のイメージそのものなのかもしれない。 劇中の多くのエピソードももしかしたら実話が入っているのかもしれませんね。 そのジョニーの「日常」、これがまた流されるような感覚で展開されていく。 自分では特に念じてもいないのに、勝手に出来事の方が向こうからやってくるような感覚です。 その感覚自体が1つも進展がなさそうに見えてしまう。 同じところをぐるぐると回っている冒頭のシーンはこれの象徴でしょう。 そこから抜け出したいという確固たる意志がなければ、ジョニーは永遠にそのままなのかもしれないが、 クレオは違う。 成長し続ける彼女、内面の様々な葛藤も少女から大人になる過程で必要な事だけど、 その葛藤に自分の生き方も深く関わってしまっているとジョニーは感じたのではないだろうか。 ただ、同監督の『ロスト・イン・トランスレーション』に比べると、 主人公の内面の孤独感が伝わりにくかったかもしれない。 これはジョニーの方が俗っぽいからなのかもしれないけど。 (そう言えば『LIT』はプロデューサーの妻? のお話でしたっけ) 俳優の職業のほうが中身としては華やかだけど同時に薄っぺらさもあるのかもしれませんね。 その分、心もせわしないし、純粋な時間が取れないのかもしれない。 だから孤独感が唐突になり過ぎている部分もあると思う。 本作、クレオ目線で作られたとしたら一体どんな風になってたんだろう? と 思わなくもないですね。 エル・ファニングちゃんの現在のポテンシャリティを十二分に感じさせてくれた本作ですから、それをやってみたらたぶんそれはそれで凄いことになっているように思う。 それにしても、アイコンとして出てくるポールダンスの双子姉妹(適当な感じがまたいい)、 そしてカメオにしては堂々とし過ぎているベニチオ・デル・トロ 、ミシェル・モナハンの2名も、どこか投げやりな感じがこの映画の雰囲気に合っている。 監督の体験を、飾らずに表現した結果が恐らくこうなっているのでしょう。 その分、孤独を表す空気感に今一つ踏み込んでなかったのは致し方ないかなあ。 ですがこれはこれでとても素敵な作品だったと思いました。 ★★★★ 4/5点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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