カテゴリ:RS異聞記
赤ん坊は母の乳房に埋もれ一心に乳を吸っている。
母親はそんな我が子を見つめ微笑みながら泣いていた。 思わず顔を見合わせる剣士と天使。 PTが組める最大数は8。 赤ん坊といえど1である。 「あの・・私は結構です。 どうかこの子を・・・お願いします」 赤子はつぶらな瞳を母に向けて足をダランと伸ばしていた。 そこには死の影のかけらもない。 母の腕(かいな)に抱かれ、満ち足りた表情で母をみつめ とろとろと眠りに落ちようとしていた。 「ギボディス、行きなさい」 剣士は妻の方を見ずに言った。 ギボディスと呼ばれた天使は肩を震わせた。 一瞬の間。 彼女は何か言おうとして飲み込んだ言葉を眼差しに込めて 夫を見つめる。 「急ぎなさい!ここも、もうもたない」 天使は天へ向かいゆっくりと腕を突き上げる。 「エバキュエイション!」 天使の姿が 消えた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年05月10日 01時01分42秒
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