カテゴリ:RS異聞記
RS異聞記をご高覧いただきました皆様には
お馴染みのキャラクターたち。 一度は割愛いたしましたが 登場だけでもさせろ!!!という 強い要望に負け(涙目) 名前だけではございますが 参戦~(泣) あら、 あ・の・か・た ご転職ですのね♪ --------------------------------------- それは天空邸のふうにとっては かつて見たことのある光景の1つに過ぎない。 この世の調和を司る一族の長であるふうは 当事者にとっては一大事であっても 宇宙レベルで考えれば所詮は誤差の範囲内である 個人の生死や里の存亡に拘ることは許されていない。 が・・・ ともすれば見たくもないものを見続けてきたふうにとって この天球が見せてくれた光景は余りに優しく美しい。 「御子のご意志に力をお貸ししたいのじゃが・・・」 ふうは振り返り、自分の後ろに控えていた侍女頭とルンに訴えた。 2人からの応(いら)えは微笑みと丁重な礼。 「すぐに人を集めてたもれ!」ふうは瞳を輝かせ、叫んだ。 祈りの間は数十人もの人で溢れかえった。 「御子を知る者に助力を願ってたもれ、どんなに小さな力でもかまわぬ、 我のペンダントのピジョン・ブラッド(鳩の血)ルビーが力を貸してくれようぞ」 祈りの間から無数の思念が飛んだ。”カムロ様にお力を分けて下さい”と。 ”ふうよ・・・” 懐かしい声がふうの頭の中で響いた。 ”同じようなことを考えてな、無駄になるならそれもよしと 思念を飛ばしてみたのじゃが・・・” ふうの前に金と銀に輝く石を手にしたブロヌが現れた。 「アウィン殿とミルティクのものですな」 今にも石からはじけ出しそうな力を必死で抑えているブロヌが頷く。 「ありがたく存じます!」ふうはペンダントを掲げ、なにやら呟いた。 ピジョン・ブラッド(鳩の血)ルビーが中空に浮かび煌く。 その光を浴びた2つの石は真紅の輝きを纏い ふうの目の前の光柱に吸い込まれていった。 ふうの脳裏に玉座に座るアウィンと傍らに控えるミルティクの笑顔が浮かんだ。 "と、これはおまけじゃ♪” ブロヌが今は宝玉が失われている胸のペンダントに触れる。 ポワンと現れたのはいびつな形の思念体。 タピオカのような小さく透明な粒になにやら四角いものがくっついている。 笑顔の赤ん坊とその子に尻尾を引っ張られ、顔をしかめるワンコの姿が目に浮かぶ。 ”マートンお兄ちゃんの尻尾ボサボサ~” ”おい、そんなに引っ張るなぁぁ~~あ(涙) ババアどもぉぉ~~お、この分の借金減らしとけよぉぉ~~~お!” この思念体も光柱に吸い込まれていった。 ”では、わらわは休ませてもらおうか”笑顔で消えてゆくブロヌに ふうは丁寧にお辞儀をした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[RS異聞記] カテゴリの最新記事
|
|