カテゴリ:RS異聞記
秘密開始を待っておりますと・・・
”Cymさん、今すぐ、倉庫の決定打抵抗指貸して下さい” と悲鳴のような耳いただきました。 すぐにディオにCC、無課金仲間のG倉庫から指を取り出し、 その方のサブへお貸し出し。 なんでも、貯めたサービスポイントとコズミックを交換。 メインのGメンとGD9へ挑戦なさったそうですが--- 無敵の相手を水晶で攻撃する? モリ6ラストの芋虫ばりの相手が続々登場(遠い目) モリ6、時森より酷かったそうでございます(涙目) 正直、想像がつきませんの(泣) P様、コズミック切れるまで、指輪そのままお使い下さいませ。 ご健闘を心からお祈りいたします(;人;) -------------------------------------------- 「こんな時に申し訳ございませんが、こんなものが・・・」 数人のビショが恐る恐る何かを差し出した。 宝玉でも思念でも力でもない。 特別なところなど何もない砂粒のようなもの。 けれど、その数が尋常ではなかった。 数百、いや数千もの小さな想い・・・ 顔を上げたふうは大きく目を見開いた。 カムロと一緒に 漁に行った。 市場で屋台を出した。 猟をしてたら猟犬より先に獲物をくわえて来た。 畑で収穫をした。 一緒に遊んだ。 村の運動会でパン喰い競争をした。 お祭りで踊った。 ”あんときはありがとな” ”ほら、これやるから喰え” ”また来いよ。待ってるぞ” ”一緒に遊ぼうね” ”待ってるよ。カムロ、大好きだよ!” 微笑みと愛情に満ちた 市井の人々のカムロへの想いが次から次へと流れてくる。 潮騒が聞こえた。網の中でキラキラとはねる魚の姿が見えた。 焼きとうもろこしや炙ったスルメの香りが漂ってきた。 新鮮な野菜や果物を売る人々の活気が、 猟をする人々の高揚感が、畑にたわわに実る収穫物を眺める人々の喜びが、 運動会を包む歓声が、綿アメを手にした子供たちが浴衣姿ではしゃぎまわり 笑顔を向ける様子が、ふうを包んだ。 調和を司る力を保つため、ふうの本体は この祈りの間から発せられる結界の中から外に出ることは出来ない。 豪華な館に住み、ご馳走を食べ、人が羨む力を持っていても もう2度と 本物の海を見ることも山へ登ることも市場へ行くことも ましてやお祭りの屋台をひやかしながら踊りの輪に加わることも 彼女には出来ない。 諦めていた・・・が、 今、彼女は確かに体感していた。 潮の香りを胸いっぱいに吸い込み、山の緑のきらめき感じ 市場や祭りの雑踏に身をゆだね、祭囃子にはしゃぐ子供たちを眺めていた。 体中の力がゆっくりと抜けてゆく。 忘れていたほのぼのとした感覚がふうを癒してくれていた。 ”これあげる” ふうの目の前には右手に団扇、左手にヨーヨーを持った浴衣を着た少女。 ”ふうね、金魚すくいしたいから、これあげる” 幼いふうは満面の笑みで手にしていた金色のヨーヨーを差し出した。 ”ありがとう” ”私、応援してるからね♪”団扇を何度も振り、にっこり笑ったその子は ”頑張ってね!”手を振りながら走り出し、消えた。 カムロに寄せられた砂粒のような想いたちが ふうの手を引き、背を押してくれていた。 ”御子よ、感謝いたしますぞ” ふうは深呼吸をするとすくっと立ち上がり、 侍女頭が拾い捧げ持っていたペンダントを首にかけた。 「お館さま!」 「もう大丈夫じゃ。その者たち、その力をここに!」 ふうの手のヨーヨーは金色の宝玉へと変化した。 ビショたちが一斉に祈りを捧げる。 宝玉がフワリと中空へ浮いた。 砂時計がひっくり返されたかのようにさらさらと流れ始める砂粒のような想い。 がそれは下ではなく上に流れ、赤い柱と宝玉との間に天の川のような道を作った。 赤い柱が揺らぎ、強い気を放つ光が凄まじい勢いで宝玉へ流れ込む。 「我が元に参れ!」 小柄なふうの体から七色のオーラが立ち上り、祈りの間を満たした。 虹色の輝きの消滅とともに ふうの掌の上に赤と金の勾玉が現れた。 ふうはひっそりと佇む水晶球へ向き直り、金の勾玉を差し込んだ。 「お目覚め下さいませ!」 祈りの間が揺れた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年06月27日 08時39分36秒
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