コイズミ元総理が、今の総理の言動にモノイイを入れたようで。
自民党の首脳は不愉快であると表明し、民主党は喜び、さて内閣のその後は？てな報道をされておった。

少しほっとしたのは、それに対しての街のインタビューってのが（少なくとも私の見たニュース番組では）なかったということ。
敵の敵は味方ということなのか、民主党が肯定的な受け取り方をしているのは、ちょっと軽薄じゃない？とは思ったけどね。

これでまた、「そうだそうだ！やっぱりコイズミさんは頼りになる。またお願いしたい。」みたいな流れになるのが私はいやなのだ～。
彼の言葉は確かにキャッチィだが、全体を見るとけして安心してまかせられる政治はしない。

考えてみれば、コイズミさんが総理大臣に選ばれたのは、森内閣で内閣支持率が10％を割りこみ、このままでは自民党が政権を維持できない――という時だった。
国民は自民政治にほとほと嫌気が差しはじめていた時期だったのだ。

そんなときにコイズミさんの「自民党をぶっつぶす！！」というキャッチコピーは、わかりやすく国民の人気を一気に集めた。
今までの自民党政治がよいほうに変わるのでは？という国民の期待があったのだと思う。

で、構造改革、規制緩和、郵政民営化である。
本当に取り組むべきは社会の保証制度の改革・改善・再構築と官僚機構の改革だったんじゃないかと思うけどね～。そこは手付かず。

実際、日本は金融危機から失われた10年と言われる時代を経て、なんとかせねばならない状態ではあったのだろう。
でも、結果的には日本の銀行を救い、大企業を救い、小さい企業と大多数の国民を切り捨てる政策を推し進めた。
そういう状態が明らかに見え始めた時点で、じゃ、私はイチヌ～ケタとの引退宣言。

で、息子を後継者に指名である。
自民党の公認らしい。
「自民党をぶっつぶす」と言うなら、なんで未来ある息子を自民党から出すのか？
もともとスローガンにすぎなかったのじゃん。って私は思ったのだった。

確かに、コイズミさんの後、すでに3人も総理大臣が代わって、それぞれに評判よくないし、支持率も低迷してるけど。
コイズミさんのやったことの後遺症もただ事ならず大きいのだぞ～って、面があるんだぞ～。

でも、と考える。
もともと森内閣あたりで、すでに自民党の限界が来ていたのかも。
それをカンフル剤のように、コイズミさん人気が救ったが、彼は副作用のあるカンフル剤であった。その副作用が今じわじわと影響している。

で、「自民党をぶっつぶす」公約は、結局近々こういう形で実現されるのかもしれない。
さて、どうなりますかね。