誰でもそうだと思うのだけれど、ネットで探す情報は　やはり自分にとって興味のあることですよね。

人間、自分の興味を水先案内に生きていると言っても過言ではない。

私も同様です。
毎日ではないけれど、時たまのぞきに行く太極拳関係や心理学関係のページがいくつかあります。

先日そういった心理学のページに行ったとき　とある広告が目に入ってきました。
（目に入るということは　私にもともと興味の要素があるからです。まったく興味がなかったら目に入ることもなかったはず。人間はそうできている）

コミュニケーション実践ガイドブック　無料で差し上げます
パワフルで魅力的なコミュニケーターのための２１のパワーフレーズ

とあった。

ほおほお、と　読みに行ってみました。
で、案内文章読んでこりゃだめだ・・・と　思ったわけです。

なにがダメと感じたかというと、ここで宣伝しているのは、
いかに自分の表現スタイルを変えるか、効果的に言葉と態度を変えるか。
他者にアピールできるのは、どういう言葉・フレーズか、ということなのでした。

こういうことが必要と感じて　学んで　仕事や生活の場で有効に使える人は多いのかもしれないし、そういった人たちには価値があるのでしょう。

しかし、この方法ではいずれ　袋小路に入り込んで行き詰まることだってあるだろうなあとも。
なぜって　人間のコミュニケーションの根本には触れていないから。
人をいかに上手に効果的にコントロールするか。
そのためにはどういう言葉を使うべきか。

立派で実用的な仮面の付け方を教えているんですよね。

まあ、内心でケチつけつつ　それでも読み込んでいるうちに、オバマさんもこういった技術で演説技法身につけたんじゃないか？と　浮かんだ。
もともとアメリカ発祥のコミュ技術らしいから、あり得ますぞ。（笑）

他者をコントロールしようとしてはいけないのです。

もちろん、その場面で集団となり目的があるとすると、統制も必要だし　力関係もできるかもしれない。
経験や立場が違えば見えるものも違うから、そこでは指示するもの、従うものも出てくる。
でも、それは限定的なものです。

もっと大きい視点では　誰もが同じ地平、同じ価値で存在しているということです。

その場所から、言葉を発するなら　指令であっても命じても　コントロールではない。

う～～ん、難しいんだけど。
みんな　普段の生活では　よく経験していると思うのですけれどね。

こちらの上司の指令なら気持ちよく動けるけれど、あっちの上司の指示はなんか気分悪い～～。とかですね。（笑）

分析まではしてなくても、気分のレベルでちゃんとわかっている。

昔、円満な家庭を作るためには、上手に夫を操作しましょう、みたいな本がベストセラーになっていたことあったけれど、当時からそれはなんか違うな～と思っていました。

ここにきて　ようやくその時感じた違和感が　やはり当たっていたとわかったわけです。

人をコントロールする人は、どんなに謙遜して控えめな人間をやっていても、その奥にあるのは、私は他者を操作できる、私は他者がよくわかっているという傲慢です。
自動的に自分が人より上にあるのです。

でね、そういった気持ちには必ずしっぺ返しがやってくる。

（自分の失敗も含めてだけれど）
そういった失敗の実例を　たくさん見てきたと思います。

もしも　人を動かしたかったら、きちんとその人の前に立って　お願いすることがいいです。
自分の気持ちをそのまま出して、それでだめだったらあきらめる。

目の前の相手を信じる。

誰もが自分を支える力　十分にあるので、大丈夫なのです。

さあ、今日も頑張ろう。