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2017年01月21日
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カテゴリ:世間の話題

 

新書

 

12月のことだったと思うのだけれど、水晶さんと電話で話していて、今年一番面白かった本は何か?という話題になりました。

その時 私は「最近本もあまり読んでいないし、思いつかないなぁ・・・」と答えたのでしたが、後から考えてそうだ!
水野和夫さんの「資本主値の終焉と歴史の危機」があったじゃないか!と思いいたったのです。

この本は経済について書かれた新書本なのですが いやあ面白かった!
私はお金についての思考や行動が苦手で、経済も全然わかんないや、と思っていたのですが、この本に書かれていることは なぜかとってもよく理解できたのです。

ものすご~~く 大雑把に内容を説明すると、

16世紀以来、世界を規定してきた資本主義と言うシステムがついに終焉をむかえようとしている。
資本主義とは資本を出資するものが、周辺へと向かい、その資源や労働力を収奪することによって利益を得るシステムである。
今までは富んだ先進国が後進国と位置付けられた国々へ出資し、資源や労働力を製品へと変えて利益を得てきた。

しかし、現代に至って、収奪できる周辺の国が(アフリカなどを除き)ごく限られた地域にまで縮小してきた。

実質経済に限界が現れてきたとき、アメリカはITと結びついた「電子金融空間」を作りだすことによって、新たな利潤の獲得を測った。

そして今、その富の偏在が極限まで至り、国民の2極化、民主主義を構成するにあたって重要な中産階級の没落が顕著にあらわれて 資本主義そのものが限界になっている。


まあ、詳しくは本書をお読みください。

この本を読んでから、EUでのギリシャ、スペイン、イタリアでの経済危機、またイギリスのEU離脱の背景にあるもの、フランスを始め各国の国民の右傾化の意味。
そういったものが よく理解できるようになりました。

その上でのトランプさんの登場です。

私はトランプさんの性格や行動が好きではないし、彼は大統領としては不適格な人に思えます。

しかし、私の好みは置いといて、トランプさんを支持したアメリカ国民の存在は 否定できないし、彼が大統領になることも必然だったんだろうとも考えます。

つまりは今までの秩序、システムが限界に来ていて、それに異議を唱える国民が大量に表に出てきたということ。
その流れでのトランプ大統領ということ。

オバマさんも頑張ったけれど、そしてヒラリーさんも政治経験豊かで安定した大統領となっただろうけれど、二人とも今までの秩序を変える人ではなかった。
軌道修正することで、秩序の安定化を図ろうとした人たちだったように思います。


トランプ大統領の登場は、今までの秩序、システムの終焉の始まりなんだろうと。
そして力で物事をなそうとする人は、同じだけの反作用も受けるということ。

力任せに物事を変えようとすると、トランプさんも同じだけの反発を食らうでしょうし、それを乗り越えて自分の政策を実りあるものにできる能力がトランプさんにあるかどうか。
それは未知数ですよね。

おっかなびっくりの混乱の時代が続くかもしれないですが、腹を据えてじっくり見てゆこうと思っています。


世界の大きい変化の流れの中でのトランプさんの登場であると、テレビの中の識者と言われてる人たちでも、そのことに言及している人が少ないようなので、しろうとながら、頑張って書いてみました。






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最終更新日  2017年01月21日 16時48分03秒
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