映画「渇水」。
２０２３年公開。
第７０回文学界新人賞受賞した河林満さんの短編小説「渇水」の映画化。
給水制限が発令されていた日照り続きのある夏。
市の水道局に勤める岩切俊作(生田斗真)は、同僚の木田拓次(磯村勇斗)とともに、水道料金滞納による給水停止措置“停水執行”の業務を行っていました。
それは、いろいろな家庭の事情を垣間見る、厳しい業務でした。
淡々と業務をこなしているように見える俊作でしたが、妻(尾野真千子)と息子とは長らく別居中で、孤独感や心の乾きが強くなっている日々でした。
そんな中、母親(門脇麦)から育児放棄を受け、猛暑の中、ガスも電気も止まった家の中で、何日も母親の帰りを待つ幼い姉妹と出会います。
食事もまともにできない幼い姉妹の家の水道を止めねばならなかったのです。
そんな姉妹を知り、俊作は自らの心の渇きを潤すように、日常に流れを変えていきたい衝動にかられてゆくのです。
水道停止業務を専門に行う職員さんがいるのですね。
つらい仕事だろうなあ。
生きるのに必要な水への渇望～いろいろ考えさせられる映画でした。
