テーマ:ニュース(100163)
カテゴリ:仕事を離れてふと思う
少年の犯罪であっても,刑事処分相当ということになれば,大人と同じく刑事裁判で裁かれる。これを逆送という。14歳未満の少年は,刑罰を科されることはないので,逆送されることはない。
14歳以上の少年は,一旦家庭裁判所に送致されて審理された結果「刑事処分相当」という判断を家庭裁判所が下した場合にのみ,例外的に逆送されて刑事裁判されることになる。 16歳以上で少年で殺人等の重大犯罪を犯した少年は,家庭裁判所で審理すべきという判断を家庭裁判所が下さない限り,原則として逆送される。ここでは,原則と例外が入れ替わるのである。 皆さんのほとんどの方は,家庭裁判所の審判より刑事裁判の方が厳しい裁きである,と感じていると思う。確かにそのような一面もある。公開法廷で審理されるし,有罪となれば原則として刑罰が課されて前科もつく。 しかしその反対の性格もあるのだ。家庭裁判所の審判は,刑事裁判ほど,少年が犯罪を犯したかどうかを認定する手続きが厳格ではないのである。犯罪を否認している少年にとっては,家庭裁判所の審判の方が厳しい裁きなのである。 家庭裁判所の審判手続きでは,少年が犯罪を犯したかどうか(非行事実)の認定と同じくらい,あるいはそれ以上に重要な仕事がある。少年を,現在より良い環境で教育しなおして立派な人間にたたきなおす必要があるのか否か(要保護性)の認定である。 明日の日記では,要保護性について多少掘り下げて書いてみたい。 ←最後にここをクリックして下さい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 19, 2005 01:26:34 AM
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