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カテゴリ:中小企業の生きる道
日本企業の実に99.7%は中小企業であり、GDPの5割超を担う極めて重要な存在ですが、実は「後継者が決まらない」というのが中小企業の深刻な問題でもあるのです。
現在日本は超高齢社会に突入し、経営者の平均年齢は60歳を超え、経済産業省の発表によると70歳以上の経営者が245万人、その半分の127万社が後継者未定であり、10年間で60万社が黒字廃業の危機にあるとされています。 一方で日本の農業も今や深刻な後継者不足と高齢化の問題を抱えています。 元々貝塚市の山手エリアは織物業と農業ばかりだったので、地域的にも切実です。 しかし何故後継者不足なのか・・・? 一言で言うと、魅力がないからです。 もっと平たく言うと、儲からないからです。 赤字では誰も継ぎませんし、借金があっても嫌がられ、必死に働いてやっと黒字では家業を継ぐ子供にとって全く魅力がありません。 ココです・・・問題は。 私がサラリーマンから家業の織物業に戻った1985年はプラザ合意後の円高不況でしたが、まだ織物業は斜陽産業と長らく言われながらもまだ儲かっていました。 当時サラリーマン4年目で小さな子供2人を抱えて手取り13万円しかない私にとって大手総合商社の伊藤忠と長年100%直接取引している家業が魅力的に映り、30歳になる前にサラリーマンで生きていく事を諦め家業に戻ったのです。 建築金物の営業で朝早くから夜遅くまで家庭を犠牲にしてまで関西一円を飛び回り、報酬がたったこれだけ・・・上司の課長の給与明細を見せてもらい、将来性の無さに愕然としたのがダメ押しでした。 一旦は父親に大学を卒業した時点で家業は継がないと宣言しましたが、父親は一言も継げとも継いでくれとも言いませんでしたが、サラリーマンを経験した上での私の判断で戻りたいと・・・親に甘えたのです。 甘えられるのは、やはり実の親だけです。 世間は厳しく、所詮そんなモノだ・・・と。 まぁ言葉は悪いですが、やはりお金の問題で人生の方向転換を図ったのです。 例えサラリーマンで大出世して社長になったとしても、所詮サラリーマン社長で定年があり、会社を辞めればタダのオッサンというのが分かっていましたので、規模は小さくとも自分の自由になるオーナー企業の魅力に勝てない・・・と。 そして稼業に戻ってから積極的な設備投資で当初はソコソコ儲かっていましたが、バブル崩壊と同時に業界が一変してしまいました。 49歳の時にこれから10年後を考えると、こんなシンドイ織物業ではとても身体がもたないと・・・人生の岐路に立たされました。 3人娘も織物業を継いでもらうのはとても無理だと判断し、私の代で57年の家業の歴史の幕引きを決断したのです・・・(涙)。 そして全く未知のトランクルームに転業したのです。 転業して14年経つと経営も安定し、これなら娘でも楽に跡を継げるだろうと、後継者になってもらう事にしたのです。 業者に丸投げの賃貸マンション経営なら業者に利益を吸い取られますが、業者を一切排除してチョッとだけの努力で済むような他社がマネのできないようなオリジナルなビジネスモデルを構築した事がポイントです。 決して儲かる事業とは言えませんが、私の感覚からすれば織物業に比べて10分の1くらい楽です。 なんせ無借金経営ですからお金の心配がゼロですので、トランクルームと音楽スタジオの2つだけやっていれば、100分の1くらいの楽さかも知れません。 娘は子育てと仕事の両立がありますので、それくらいの負担でないとヤッテいけませんから。 とにかく楽に儲かるようなビジネスモデルを構築しておかないと、誰も継がないだろう・・・と(汗)。 という事で、戦後直ぐに日本経済を牽引してきた繊維産業も時代と共に衰退していき、貝塚市から岬町まで680社あった織物業者が50年間で弊社も含め99%が倒産廃業しましたが、要因はやはり儲からないを通り越してズルズル経営をしていると損をする(赤字)という厳しい現実だったのです・・・(汗)。 この数字というのは岸和田市以北の織物業者や泉佐野のタイル業者や、泉大津の毛布業者の数字は含まれていません。 99%が倒産廃業・・・この数字の裏には、日本で1番織物業者が集積していた貝塚市山手地区の私の母校でもある木島小学校では、児童の家業で織物業者がゼロというのがそれを如実に物語っています。 「トランクルーム貝塚」「スタジオ0724」「貝塚卓球センター」「テレワーク&スタディ貝塚」 「 貝塚不動産.com」 大阪府貝塚市名越661 tel:072-446-0798 mail: info@sasatani.com にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村 大阪府 ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.11.24 11:37:39
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