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カテゴリ:中小企業の生きる道
よく考えれば、弊社「スタジオ0724」と「貝塚卓球センター」はモノを売っている物品販売業ではなく、体験を売っているビジネスを営んでいる事になります。
モノ売りではなく、コト売りです。 楽器機材や卓球台を常設してスペース(スタジオ)を貸しているレンタル業というのが本来の言い方ですが。 バンド、ダンス、和太鼓 卓球場・・・と。 多くのビジネスは物品販売、モノを売っている訳ですが、弊社は体験を売ってるのです。 コーヒーの販売ひとつとっても、カフェや喫茶店といった外食だけでなく、スーパーやコンビニやディスカウンター、自動販売機、インターネットなどイロンナところで買えますし、だいたい大手企業がマーケットを抑えているので零細企業が新規参入しても値段競争に巻き込まれるだけです。 流通に目を向けると、原料のコーヒー豆は殆ど中南米や東南アジアやアフリカからの輸入で、それに絡むエンドユーザーまでの沢山の業者数を考えると、コーヒービジネスに素人が新規参入など殆ど不可能とさえ思われます。 まぁ後発でそんなところに飛び込んでも、10年で95%が廃業倒産という非常に厳しい結果が待っているだけです。 そんな大手企業でひしめき合っている物品販売業よりも、大手が参入してこないニッチマーケットのトランクルームや音楽スタジオというレンタル業という「コト売り」を起業しようと考えたのは自然な事です。 織物時代は糸から布を織機で作っていましたが、最終的には服(衣料、ファッション)になったりしますので間接的に物品販売業のカテゴリーになります。 ただ繊維業界の流通が長かったり、競合になる同業者が国内だけでなく欧米や中近東への輸出となるとインドネシアやパキスタンといった海外の織布業者との得体の知れないグローバルな価格競争に巻き込まれたり、発注元の繊維商社のマーケットクレームに振り回されたり、円相場に振り回されたり、電気代が年間2000万円も掛かったり・・・値段が通らない場合が多々ありました。 コーヒー業界よりもっと深刻な問題は、布(織物)の原料である糸のそのまた原料である原綿や原油が殆ど100%輸入という点です。 原綿や原油が輸入できなければ、布の原料である綿糸や合繊糸の紡績工場や合繊糸工場がそもそも稼働できないのです。 やはりビジネスはユニクロのように人件費の安い海外生産で川上から川下まで牛耳る(SPA=製造小売り)ことが1番のポイントであることは誰もが知ることで、1番川上の綿糸や合繊糸の原料である原綿や原油が100%輸入という日本の繊維業界の隠されたウイークポイントによって、流通の「川中」段階である織物業でいくら頑張っても報われない・・・と悟るにはそう時間は掛かりませんでした。 普通に考えて、原料(原綿、原油)が100%輸入で、エンドユーザーからかけ離れて、ただ「織っているだけ」では儲けの多くは業者(総合商社、繊維商社、生地問屋、生地ブローカー、縫製業者、染工場、アパレル、小売り)に持っていかれるのは当たり前の話です。 この経験が、その後織物業を廃業してエンドユーザー直のトランクルーム経営への転業のヒントにもなったのです。 まぁイタリアの同業者のように利幅の大きいエンドユーザーに近い川下のアパレルブランドを兼業しながら織屋で新規参入なんて不可能なので、もうどう考えても「どん詰まり」状態だったのです。 経営者である私が現場と営業と経理などを兼ねて355日24時間エンドレス稼働で従業員10人で月産20万m布を織っても採算が合わず、そうした「やり尽くした感」が私を廃業にもっていきました。 ウインドサーフィンのレースを思い出し、上り角度が1度違えば相当な差が出るというのが頭を過り、努力の方向も角度を変えれば(転業すれば)報われるかも知れない・・・とピンと閃いたのです。 ポイントは自分の能力限界ギリギリの努力の方向をどこへ持っていくか?・・・です。 結果的に織物時代は努力の3分の1以下しか報われなかったのでヤル気を無くし、未知のトランクルームに転業すればきっと努力の半分以上は報われるだろう・・・と期待したのです。 そして織物業から「エンドユーザー直」の中間業者を排除した内需型のトランクルーム業に転業してからは、そういった値段や円相場や電気代やグローバル競争のジレンマから解放されました。 価格をコントロールする業者を排除した事によって自由に値段を決められる・・・普通に考えれば当たり前の話ですが、ビジネススタイルを180度変えて可能になったのです。 賃貸マンション経営もそうですが、建物(トランクルーム)を建てるというリスクを負わず企画と営業と管理だけでメシを食っている業者だけが儲かる業界システムに挑戦した・・・と言えるかも知れません。 四季報の業者の決算の好業績を見れば一目瞭然です。 ココです・・・ポイントは。 という事で、来年で祖父が織物業を創業してから75周年になり、商売の中身はまるで変わってしまいましたが、何とか創業の地でもある現トランクルーム貝塚の所在地で頑張っている事に感謝しかないです。 トランクルーム所在地は祖父の織物業の創業の地でもあり、江戸時代末期の160年前に2軒隣りの本家から曽祖父が分家した場所でもあったのです。 「トランクルーム貝塚」「スタジオ0724」「貝塚卓球センター」「テレワーク&スタディ貝塚」 「 貝塚不動産.com」 大阪府貝塚市名越661 tel:072-446-0798 mail: info@sasatani.com にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村 大阪府 ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.09.22 05:16:13
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