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私の男 第138回芥川賞と直木賞 芥川賞は川上未映子氏の「乳と卵」 直木賞は桜庭一樹氏の「私の男」と両方とも女性作家の受賞。 面白そう。読みた~い。 本屋に行くと、「乳と卵」の方は間もなく発売とのことで、 興味のあった「私の男」を買って読み始めました。 最初の章から面白かった。 興味深く読めます。 が、後に行くほどに、内容が重たくなってきて、 思ったより読むのに時間がかかってしまいました。 章立ての最初が現在で、 段々と時間がさかのぼって行く形式も珍しく感じ、 それから、各章毎に違う人物の目線で描いているので、 あとから謎解きされていく感じで読めました。 ただ、テーマは重たい。 エディプスコンプレックス? 暗い北の海を背景に、血のつながりと絆、 未来は見えない・・・ 微妙な人の気持ちの変化を丁寧に描いています。 こんなテーマを正面から描く著者の、 他の作品を読んでみたいと思いました。 ■内容紹介■ 狂気にみちた愛のもとでは善と悪の境もない。暗い北の海から逃げてきた父と娘の過去を、美しく力強い筆致で抉りだす著者の真骨頂 消費されて終わる恋ではなく、人生を搦めとり、心を縛り支配し、死ぬまで離れないと誓える相手がいる不幸と幸福。 優雅で惨めで色気のある淳悟は腐野花(くさりのはな)の養父。物語はアルバムを逆からたどるるように、二人の過去へと遡る。震災孤児となった十歳の花を若い淳悟が引き取った。空洞を抱え愛に飢えた親子には、善悪の境も暗い紋別の水平線の彼方。そこで少女を大人に変化させる事件が起き・・・。黒い冬の海と親子の禁忌を、圧倒する恐さ美しさ、痛みで描ききる著者の真骨頂。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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