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2008.02.05
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テーマ:お勧めの本(7403)
カテゴリ:Book
楽天ブックス

私の男

第138回芥川賞と直木賞
芥川賞は川上未映子氏の「乳と卵」
直木賞は桜庭一樹氏の「私の男」と両方とも女性作家の受賞。
面白そう。読みた~い。

本屋に行くと、「乳と卵」の方は間もなく発売とのことで、
興味のあった「私の男」を買って読み始めました。

最初の章から面白かった。
興味深く読めます。
が、後に行くほどに、内容が重たくなってきて、
思ったより読むのに時間がかかってしまいました。

章立ての最初が現在で、
段々と時間がさかのぼって行く形式も珍しく感じ、
それから、各章毎に違う人物の目線で描いているので、
あとから謎解きされていく感じで読めました。

ただ、テーマは重たい。
エディプスコンプレックス?
暗い北の海を背景に、血のつながりと絆、
未来は見えない・・・
微妙な人の気持ちの変化を丁寧に描いています。
こんなテーマを正面から描く著者の、
他の作品を読んでみたいと思いました。

■内容紹介■
狂気にみちた愛のもとでは善と悪の境もない。暗い北の海から逃げてきた父と娘の過去を、美しく力強い筆致で抉りだす著者の真骨頂

消費されて終わる恋ではなく、人生を搦めとり、心を縛り支配し、死ぬまで離れないと誓える相手がいる不幸と幸福。
優雅で惨めで色気のある淳悟は腐野花(くさりのはな)の養父。物語はアルバムを逆からたどるるように、二人の過去へと遡る。震災孤児となった十歳の花を若い淳悟が引き取った。空洞を抱え愛に飢えた親子には、善悪の境も暗い紋別の水平線の彼方。そこで少女を大人に変化させる事件が起き・・・。黒い冬の海と親子の禁忌を、圧倒する恐さ美しさ、痛みで描ききる著者の真骨頂。







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Last updated  2008.02.05 21:40:25
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