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テーマ:★海外の食卓★(22)
カテゴリ:モロッコ「食」の話
ラマダンも残すところあと少しとなってきました。
昨年まではラマダン傍観者だったDeliziaですが ひとたびモロッコ料理を作れるようになると期待され 今年は料理三昧のラマダン生活に追い込まれることに。 夫が休みの日などは、私が普通にいただく3食と 18時半頃と11時半頃の夫の食事、計5食を用意するハメに...。 もしかして私も一緒に断食していたほうがラク?? 実際モロッコ女性は、本当によく働きます。 2時過ぎのお約束の昼寝以外は掃除しているか料理しているかってくらい。 毎日自家製パンやお菓子を用意するお家もあって、 それはそれは豊かな食生活を送っておられます。 ↑コレぞスローフードというモロッコの食生活を見ちゃうと、 夫が贅沢な(外食に浪費するワケじゃありません)食生活を送りたがるのも解るので 今年は本格モロッコ家庭料理を作るべくDeliziaもがんばりました。 本日はラマダンにはかかせないスープ、ハリラをご紹介します。 ラマダンの時だけ飲むワケではないのですが 特にラマダンの朝食、日没後に初めていただく食事は ナツメヤシの実を一粒、ありがたくいただきながら このハリラを飲んで始まるのが一般的です。 このハリラ、基本的な材料は一緒なのですが 各家庭によって味はさまざまで、食べ歩きするとおもしろいです。 ハリラの個性的な味を決めるのはコリアンダーの葉っぱ。 なんとも言えないエキゾチックな香りを漂わせてくれます。 手に入らない時はパセリでOKですが、ビックリするほどたっぷり使います。 セロリも葉っぱまで全部刻んで使用します。 それでは、香り高いハリラの作り方にまいります。 ★ハリラ★ <材料> 玉葱 1個 (細か~いみじん切り) セロリ1~2本 (細か~いみじん切り・葉っぱまで刻む) コリアンダー(なければパセリ)1束(たっぷりみじん切り) ひよこ豆 1カップ分(一晩水に浸して皮を剥く・缶詰でもOK) レンズ豆 1カップ分(調理はじめに水に浸す) お肉 200g(鶏か牛肉・あるものを細かく刻む) オリーブオイル 大さじ1 トマト缶 2缶(バーミックスで粉砕するか手で潰しなめらかにしておく) トマトペースト 大さじ2 小麦粉 大さじ2(1カップの水と混ぜ、よく浸潤させておく) 塩 小さじ1 (最終的に味見して塩味はお好みに調整してください) 胡椒 小さじ2分の1 ジンジャーパウダー 小さじ1 <作り方> 1.鍋にオリーブオイルを敷き、玉葱・セロリ・肉を炒める 2・水を1.5リットルとひよこ豆・レンズ豆・コリアンダーを入れ沸騰させる。 塩・胡椒・ジンジャーパウダーを加えて弱火にし、30分ほど煮込む。 3.トマト缶とトマトペーストを加えてさらに40分ほど煮込む。 20分ほど煮込んだ後、味が足りないようだったら固形ブイヨンを加える。 4.味をみて塩味を調整したら、水溶き小麦粉をスプーンでよく攪拌し 少しずつ加えてはかき混ぜてとろみをつける。 分量全部を加えなくてもよいです。 ここで濃度が濃すぎるようならお湯を加えて調整します。 ☆モロッコでは黄色い粉末の着色料をスパイスのように多用します。 私が作ったハリラには、この粉末を少量使っているので黄色がかった色をしています。 ☆お好みで極細パスタをいれてもよいです。 モロッコでは極細こま切れ中華麺様のものを使用しますが イタリアのパスタではvermicelliという種類で代用できます。 モロッコ仕様の上記2品はいずれもアラブ(ハラル)肉屋で入手可能です。 ☆モロッコでは、ハリラの仕上げに独特な香りを放つ発酵バターをひとかけら入れます。 このバターは製造時に塩をして、テラコッタの中で一定期間発酵させるもので 日本の発酵バターとは全く違う、強い発酵臭がします。 現地でハリラを食べたことがある方が上記のレシピで作っても物足りなく感じたら 恐らくこのバターの香りが足りないものと思われます。 残念ながらこのバターは現地でしか手に入りません。 コリアンダーと水溶き小麦粉さえ入れなければ 肉入りミネストローネのようなものです。 小麦粉でとろみをつけることによって、少しくすんだ色合いになります。 上記の分量だと結構あるので、最初はミネストローネでいただいて 残りをハリラにしてみちゃったりしてもいいかもしれません。 モロッコの家庭の味を是非お試しください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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