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テーマ:海外生活(7773)
カテゴリ:愛しのチーズ達
先日のハリラの記事で書き忘れた項目があったので追記しておきました。
それは、モロッコの発酵バター。 結構クセのある発酵臭で、クスクスに混ぜ込んだり、ハリラの仕上げに使われます。 お料理に入れてしまうとすんなり馴染んで、逆に入れないと物足りないような個性派なのですが そのまま食べるのは躊躇してしまうくらい強烈で日本の発酵バターとは全く違います。 この記事を書いて思い出したのですが、 先日強烈なチーズをいただきました。 9月末、故郷のサルデーニャにヴァカンスに出かけている夫の同僚から1本の電話がありました。 「キミの奥さん、強烈なチーズほしい?」 「ほしいほしい。できればウジ虫入りでよろしく。」 こんなやりとりの後、やってきました。 タッパーに入れられ、何重ものビニール袋に包まれ その上、ガムテープでグルグルにされたブツが。 「これね、残念ながらウジ虫入りじゃないんだって。 彼のお爺ちゃんのお手製らしいよ。 足のニオイするんだってよ。 彼も食べられないくらい強烈なんだってよ。」 と夫。 ムフフ~、それは楽しみ☆ 開けてみると、それは見た目からして強烈でございました。 ネチャネチャとした、ここで申し上げるのは恐縮ではございますが 本音を申し上げますと、タッパーに葬られたウ○コのようでした。 ちょっと舐めてみると なんと驚いたことに 納豆の味でした! ご覧いただきましょう、この神秘の発酵を遂げた納豆チーズを! こんな色とは裏腹に、光のあたり加減によって玉虫色の妖艶なツヤを放ちます。 うじ虫入りペコリーノよりは気分良く、 しかも親しみある納豆臭を堪能しながらいただけるのでオススメ。 孫も食べられないくらい、お爺ちゃんの愛情たっぷりです。 この納豆チーズ、テラコッタの小さなツボに入って売られているBRUSSというチーズによく似ています。 BRUSSは主にピエモンテで作られる長期熟成チーズで グチャグチャのクリーム状になるまで熟成させます。 原料はその土地のいろんなタイプのチーズ。 小さく切ったものを容器に入れて白ワインやグラッパを注ぎ 放置すると発酵が進み、ペースト状になったら食べごろ。 でもかつてBRUSSを日本で食べた時は 辛すぎて味も旨みも解らないくらい熟成していました。 お爺ちゃんのお手製チーズもほぼBRUSSと同じ製法に見受けられます。 夫の同僚が言うには、これでもまだ若い熟成状態だと...。 きっとお爺ちゃんは私が日本で食べたような、 口がひん曲がるくらいの発酵状態のものをパンに塗っていただくのでしょう。 あぁ、まだ若くて納豆っぽくて良かった☆ しかしですね、ただいま我が家で納豆は自家製で常にストック状態でございまして この納豆チーズ、また封印されて冷蔵庫の奥底に葬られ忘れていました。 また発酵が進むことでしょう...。 こうやって、イタリア人も顔を背けるような奇妙なチーズが Deliziaのもとにはぞくぞくと届けられます。 「まさか、コレは喰えねぇだろう...」という彼らの思惑とともに。 しかし、今のところ全て美味しくいただいております。 イタリア人の非常に適応範囲の狭い舌と違って 納豆から蜂の子・イナゴまで食す国で育っておりますのでね☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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