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テーマ:海外生活(7773)
カテゴリ:フィレンツェ大学
大学が始まって早1ヶ月が過ぎました。
先週は溜まった疲労による風邪でぶっ倒れ 一週間鼻栓しているようなモーレツ鼻詰まり状態で自他共に苦しみました。 夜中に私を揺り起こす夫。 安眠を妨害されて不機嫌に「なによぅ!」と起きる私。 「イビキかいてるよ!」と、同じく安眠を妨害され どうしようもなくイビキ一時中止のために私を起こす夫。 悲しい夜のイタチゴッコでございました。 これも私が大学生活を始める前まで続けていた 「否人間的生活」のたたりなのでございます。 以前の私は完璧夜型人間で パソコンに向かう仕事を始めると、夜中何時まででも起きていて 昼間は誰にも起こされずにムクッと好きな時に起きるという...。 今や、かつての生活の名残が引き起こした身体の不調にホトホト懲りて 0時台には必ず寝て朝は7時に起きる規則正しい生活に。(←当たり前?) 妖怪人間Delizia、ぶじ鼻呼吸も出来るようになり やっと普通の人間に近づけた感じがしますよ。 さてさて、まだ鼻呼吸ができず、「お友達はティッシュ」という辛い時期にも 大学は容赦なく学生に課題を出し続け、もう、ホント、妖怪のまま死ぬかと思いました。 ☆まずはイタリア農林省管轄の食料栄養調査機関が発行している ガイドライン全10章をみんなで分担して読んで要約したものの発表。 ☆そしてその次の週にこのガイドライン全章に関する試験。 私は9章部分の前半を読んで要約することに。 解らない単語を単語帳に書き出しながらずっと読み進めたら スゴイページ数の単語が書き出されてビックリ。 読むのに2~3日はかかりました...そして要約文を作り、ひとまずホッ。 次の授業で、1章を担当の学生二人がみんなの前で発表しました。 彼女達は、自分で書いた紙っぺら2枚を持って教壇の椅子に腰掛け 「なんだかニュースキャスターみたいね。」 と言って物怖じせずに胸を張って腰掛けたあと なんと、本当にニュースキャスターかのように、紙っぺらなどに目もくれず 前を向いて自分の頭の中で整理された1章の要約をペラペラと喋り始めたのです! イタリアでニュースを見たことがある人は イタリア人女性ニュースキャスターのキリッとしたカッコ良さ、解りますよね? かつて久米ひろしもこの堂々たるイタリア人女性の話っぷりを見て感動し 彼女達がやるのを真似して、「片手にペンを持って」ニュースステーションで話し始めたという...。 全くの素人でもこういうプレゼンが出来るのか...。 Delizia、鼻を垂らしながらかなりのショックを受けました。 聴衆を引き込む魅力的なプレゼンに先生も「大変よく出来ました!」のひと言。 すごいなぁ。 こんなんだったらずっと聞いていたいけれど いずれ私の番もまわってくるんだよね...。 想像しただけで撃沈...。 特に最初の彼女は上手で、その後に続いた学生の中には バッチリ紙に書いたものを読んでいる子もいました。 休憩時間を挟んで、みんなでカフェを飲みに行った時 隣で歩いていた先生に、私はバッチリ原稿を読む予定のことを伝えると もちろんそれでOKとのこと。 そして私の番がまわってきて、開き直って 超鼻声ではありましたが、大きな声で自分でまとめた原稿を読みましたよ。 この発表は、各章で読み取るべき重要ポイントの言い逃がしが無ければ 先生からのツッコミは入りません。 原稿読みっぱなしではございましたが、ポイントは掴んでいたらしく 先生からのツッコミはなく、なんと、こんなレベルの私にも 「BRAVA!(よく出来ました)」のひと言をくださいました。 あぁ、今までイタリア人から言われるこの「ブラーヴァ」に どんなに助けられてきたことか...。 本当に些細なことでもイタリア人って褒めてくれるんですよね。 大のオトナ同士でもそれは頻繁に褒めてくれて 「褒められる」と、まるで子供のように嬉しくて がんばろうという、前向きなヤル気に繋がるものなのです。 このステキな行為は是非見習いたいものですが 褒めたり褒められたりに慣れていない日本人には なかなか彼らのように当たり前に口から出てこないものです。 みんなの堂々としたプレゼンも、この「褒められ」続けた賜物かな...。 妖怪から人間に近づいている段階のDeliziaは いきなりニュースキャスターレベルにはなれないけれど 自分はさておいて、自然に人を褒めてあげられるようになりたいものです。 単純計算でも読み終わるまでに1ヶ月を要するガイドライン、 果たして読破して試験に臨めるのか、Delizia? そんなことより美味しいものに逃避したいのでありました。 アスパラガスの美味しい季節。 お昼はリゾットにしていただきました。春のお味。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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